丸善丸の内で初沢勉陶器展、飽きない作品

【銀座新聞ニュース=2019年9月25日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ、03-5288-8881)は9月25日から10月1日まで4階文具売場イベントスペースで初沢勉さんによる陶器展を開いている。

丸善・丸の内本店で10月1日まで開かれている初沢勉さんの陶器展に出品されている作品。

長野県佐久市で陶器を制作する陶芸家の初沢勉(はつざわ・つとむ)さんは「シンプルだけど深みがあって飽きのこないやきものを心がけて作って」おり、今回は新作を中心に展示販売する。

初沢勉さんは1968年千葉県生まれ、1982年から1998年までアメリカで暮らし、1992年にアメリカのロードアイランド・スクール・オブ・デザインを卒業し、1998年に帰国し、2004年に多治見工業高校専攻科陶磁科学芸術科を修了し、2004年から2009年まで八ヶ岳高原ロッジで陶芸工房講師を務め、2009年から長野県佐久市で制作している。

開場時間は9時から21分(最終日は17時30分)。

注:「初沢勉」の「沢」は正しくは旧漢字です。名詞は原則として常用漢字を使用しています。

リコー画廊でB・フェブレの「ジャズとキューバ」展

【銀座新聞ニュース=2019年9月24日】国内最大のOA機器メーカーのリコー(中央区銀座8-13-1、03-6278-2111)グループのリコーイメージング(大田区中馬込1-3-6)が運営するギャラリー「リコーイメージングスクエア銀座」(中央区銀座5-7-2、三愛ドリームセンター、03-3289-1521)は9月25日から10月20日まで8階ギャラリーゾーン「A.W.P」でベートランド・フェブレさんによる写真展「My Spirits-JAZZ&CUBA」を開く。

リコーイメージングスクエア銀座で9月25日から10月20日まで開かれるベートランド・フェブレさんの写真展「マイスピリッツージャズ&キューバ(My Spirits-JAZZ&CUBA)」に出品されるジャズの作品(Bertrand Fevre/Zeta Image)。

リコーイメージングスクエア銀座では8月17日から11月17日までの3カ月間、3人のフランス人写真家を特集しており、その第1弾がフィリップ・サルーン(Philippe Salaun)さんで、第2弾がベートランド・フェブレ(Bertrand Fevre)さんだ。

ベートランド・フェブレさんはモノクロームプリントに固執する写真家という。父親が、アンリ・カルティエ=ブレッソン(Henri Cartier-Bresson、1908-2004)、ヨゼフ・クーデルカ(Josef Koudelka)さん、セバスチャン・サルガド(Sebastiao Salgado)さんらの写真家のプリントアーティストを務めたことから、ベートランド・フェブレさんはは作品を決定づけるプリントの魅力を早いうちに悟り、写真を撮ると同時に多彩な能力を発揮する。

同じくキューバの作品。

20歳になる前にファッションデザイナーとしてスタートし、その後40年以上にわたって映像作家として活躍し、1987年にジャズ演奏家のチェット・ベイカー(Chet Baker、1929-1988)との出会いがあり、1回限りの映画撮影を行った。この映画が「シェ・ロマンス(Chet’s Romance)」で1988年のカンヌ国際映画祭でセザール賞を受賞した。

ベートランド・フェブレさんはこの作品を上映する部屋でチェット・ベイカーを待ち続けたが、すでに帰らぬ人となっていた。今回の写真展で「シェ・ロマンス」を会場内で上映する。また、ジャズ演奏家のチェット・ベイカーをはじめマイルス・デイヴィス(Miles Dewey Davis 3、1926-1991)、ジェイムス・カーター(James Carter)さんらの貴重なステージシーンやリラックスした表情のスチール写真を展示する。

ベートランド・フェブレさんは1996年にキューバを訪れる。世界大戦後70年以上が経つのに、批判の絶えない人類文明が、経済的に豊かではないが、キューバの人々は尊厳と敬意に満ち溢れ、悲惨さがない。そこには新たな力さえ感じるという。このため、ベートランド・フェブレさんはキューバにより深く近づきたいと願い、70回以上も足を運ぶこととなった。

今回の写真展はジャズとキューバの2つをテーマとし、全作品をモノクロームのゼラチンシルバープリント40点で構成する。モノクロームへのこだわりをオリジナルプリントで展示し、貴重なオリジナルプリントを販売する。

ベートランド・フェブレさんは1957年パリ生まれ、1976年から1980年まで、パリとニューヨークでファッションデザイナーとして活動し、1980年から1982年までパリの映画学校に通い、1982年から1987年まで、リュック・ベッソン(Luc Besson)さんの監督作品「グラン・ブルー(The big blue)」(1987年)など、映画のアシスタントディレクターを務めた。

1985年にサミュエル・フラー(Samuel Fuller、1912-1997)、ヒュー・コーンウェル(Hugh Cornwell)さんと共に、21分の短編映画「ブリーディング・スター(Bleeding Star)」を手掛け、原作、監督、プロデューサーを担当した。1987年にチェット・ベイカー(Chet Baker、1929-1988)と共に、映画「シェ・ロマンス(Chet’s Romance)」を手掛け、原作、監督を担当した。1989年にセザール賞(Cesar Awards)、最高ドキュメンタリー賞、サンフランシスコのゴールデンゲート賞(Golden Gate Awards)を受賞した。

1988年から2018年までコマーシャルディレクターとして活動し、レイ・チャールズ(Ray Charles、1930-2004)、バルバラ(Barbara、1930-1997)らの25本のミュージックビデオを手掛け、原作、監督、プロデューサーを担当した。アメリカ、コロンビア、キューバに関する複数のドキュメンタリー映画の原作、監督、プロデューサーを手掛けた。2007年以降、フランス、アルルのギャラリーなどで複数の写真展を開いている。

開場時間は11時から19時(最終日16時まで)、火曜日が定休日。入場料は510円。

ギャルリー志門で福井敏治「実用の器」展

【銀座新聞ニュース=2019年9月23日】ギャルリー志門(中央区銀座6-13-7、新保ビル、03-3541-2511)は9月23日から28日まで福井敏治さんによる「作陶展-用の器」を開く。

ギャルリー志門で9月23日から28日まで開かれている福井敏治さんの「作陶展-用の器」のフライヤー。

実用の器をテーマに作陶する福井敏治(ふくい・としはる)さんは1997年、45歳で初めて陶芸に触れて以来、一貫して「実用の食器」をテーマに作陶を続けており、新作を中心に展示する。

福井敏治さんは1952年愛知県生まれ、京都大学工学部を卒業、建設会社に勤務、1997年に初めて陶芸に触れ、2003年に常総陶芸展で守谷市観光協会長賞を受賞した(以降、守谷市長賞、会員賞)。2004年から個展を開いており、2007年にかさま陶芸大賞で入選(2008年飲食器賞、2009年2部門入選、2014年3部門入選)した。

2010年と2012年、2016年に千葉県展で入選、2015年、2016年にテーブルウエア大賞オリジナルデザイン部門(プロ)で入選している。2012年に定年退職し、現在、千葉県に「悠楽窯(ゆうらくがま)」を構えて制作している。

開場時間は11時から19時(最終日は17時)、入場は無料。

「蜜蜂と遠雷」松岡茉優、松坂桃李ら初日挨拶

【銀座新聞ニュース=2019年9月23日】阪急阪神東宝グループで、国内映画業界首位の東宝(千代田区有楽町1-2-2、03-3591-1221)は10月4日からTOHOシネマズ日比谷(スクリーン12、千代田区有楽町1-1-3、東京宝塚ビル地下)で一般公開する「蜜蜂と遠雷」の初日に、松岡茉優さん、松坂桃李さんらによる舞台あいさつを開く。

10月4日から一般公開する映画「蜜蜂と遠雷」((C)2019 映画「蜜蜂と遠雷」製作委員会)。

4日14時40分の回上映終了後に、監督の石川慶(いしかわ・けい)さんをはじめ、音楽大学に在学中の「栄伝亜夜」役の松岡茉優(まつおか・まゆ)さん、音楽大学出身だが、楽器店勤務の「高島明石」役の松坂桃李(まつざか・とおり)さん、ジュリアード音楽院に在学中の「マサル・カルロス・レヴィ・アナトール」役の森崎ウィン(もりさき・うぃん)さん、パリ国立高等音楽院特別聴講生でパリ予選会から出場する「風間塵」役の鈴鹿央士(すずき・おうじ)さんが舞台に登場してあいさつする。

「蜜蜂(みつばち)と遠雷(えんらい)」は幻冬舎のPR誌「星星峡」に2009年4月号から2013年12月号に、同誌休刊後は幻冬舎の「ポントゥーン(PONTOON)」の2014年1月号から2016年5月号まで連載され、幻冬舎より2016年9月に刊行され、直木賞と本屋大賞を受賞した恩田陸(おんだ・りく)さんの同名小説が原作だ。石川慶さんが監督と脚本のほか、編集も担当している。

物語はピアノの天才たちが集う、3年ごとに開かれる芳ヶ江国際ピアノコンクールの予選会に参加する若き4人のピアニストたちだが、母の死をきっかけにピアノが弾けなくなったかつての天才少女・栄伝亜夜は、7年の時を経て再びコンクールへの出場を決意する。

音大出身だが、現在は楽器店で働くコンクール年齢制限ギリギリの高島明石は、家族の応援を背に最後の挑戦に臨む。名門ジュリアード音楽院在籍中で完璧な演奏技術と感性を併せ持つマサル・C・レビ=アナトールは、優勝候補として注目されている。

パリで行われたオーディションに突如現れた謎の少年・風間塵は、先ごろ亡くなった世界最高峰のピアニストからの「推薦状」を持っており、そのすさまじい演奏で見る者すべてを圧倒していく。熱い戦いの中で互いに刺激しあい、それぞれ葛藤しながらも成長していく4人だったが。

石川慶さんは1977年愛知県豊橋市生まれ、東北大学物理学科を卒業、ポーランド国立映画大学で映画演出を学び、短編映画を中心に制作し、黒沢記念ショートフィルムコンペティションで佳作などを受賞し、長編「ベビー(BABY)」でプチョン国際映画祭企画マーケットでプチョン賞を受賞し、2008年度に文化庁の新進芸術家海外研修制度に選ばれ、2010年「リプレイガールズ」の編集を担当している。

2017年に「愚行録」を監督デビューし、第73回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門に選ばれ、第39回ヨコハマ映画祭で森田芳光メモリアル新人監督賞、2017年に新藤兼人賞銀賞、第27回日本映画プロフェッショナル大賞新人監督賞を受賞し、同年、「点」で監督と脚本を手掛け、2018年に「十年 Ten Years Japan」で監督と脚本、2019年に「蜜蜂と遠雷」でも監督と脚本を担当している。

チケットは応募フォームからの抽選販売(50席)と、チトッケぴあを通じた抽選販売があり、応募フォームからの抽選販売は24日12時締め切り。料金は一般1900円、大学生、専門学生1500円、高校生、3歳から中学生まで、障がい者1000円、シニア1200円。

抽選販売はチケットぴあ(https://w.pia.jp/s/mitsubachienrai19sp/)から申し込む。締め切りは30日11時。料金は全席指定で、一般2100円、大学生・専門学生1700円、高校生・3歳以上中学生まで、障がい者1200円、シニア1400円。

丸善丸の内で小野月世「風景の水彩画」展

【銀座新聞ニュース=2019年9月22日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ、03-5288-8881)は9月25日から10月1日まで4階ギャラリーで小野月世さんによる「水彩画 風景レッスン」刊行記念展を開く。

丸善・丸の内本店で9月25日から10月1日まで開かれる小野月世さんの水彩画展に出品される作品。

水彩画家で、日本水彩画展で内閣総理大臣賞を受賞している日本水彩画会(台東区東上野4-6-7、シティコープ上野広徳、03-5828-1616)常務理事の小野月世(おの・つきよ)さんが近く「小野月世の水彩画 風景レッスン」(日貿出版社)を刊行するのを記念して、人物、花、風景と多彩な作品を展示販売する。

小野月世さんは日貿出版社から「小野月世の水彩画」シリーズとして、2017年に「人物レッスン」、2018年に「花レッスン」を刊行しており、今回の「風景レッスン」が完結編としている。

小野月世さんは1969年兵庫県生まれ、1994年に女子美術大学絵画科日本画専攻を卒業、在学中の1991年に日本水彩展で奨励賞、1993年にアートマインドフェスタ’93で青年大賞、卒業時に卒業制作展で優秀賞、1996年に同大学大学院美術研究科日本画専攻を修了した。

1996年に日本水彩画会会友推挙、2000年に第35回昭和会展に招待出品(2001年に昭和会賞、2002年に賛助出品)、グループ展「水彩人」に出品(以後、毎年出品)、2005年に日本水彩画展で内閣総理大臣賞を受賞している。現在、日本水彩画会常務理事。

開場時間は9時から21時(最終日は16時)。入場は無料。