資生堂ギャラリーで李傑展、本人のトーク、解説も

【銀座新聞ニュース=2015年6月1日】資生堂(中央区銀座7-5-5、03-3572-5111)が運営する資生堂ギャラリー(中央区銀座8-8-3、東京銀座資生堂ビル地下1階、03-3572-3901)は6月2日から7月26日まで李傑さんによる「The voice behind me」を開く。

資生堂ギャラリーで6月2日から7月26日まで開催される李傑さんの個展に展示される「インスタレーション・オブ・ユー」。2013年にベネチア・ビエンナーレに展示されたインスタ(Photo by David Levene)。

資生堂ギャラリーで6月2日から7月26日まで開催される李傑さんの個展に展示される「インスタレーション・オブ・ユー」。2013年にベネチア・ビエンナーレに展示されたインスタ(Photo by David Levene)。

香港出身で、台湾・台北市在住の李傑(りー・きっと)さんは2013年にイタリア・ベネチアで開かれたベネチア・ビエンナーレで香港パビリオンの中庭と室内とを調和させたインスタレーションを展示し、注目された。

李傑さんは「布やダンボールに描いた絵画、ライトやタオルハンガーのような既製品と絵画を組み合わせた作品、映像と絵画を並べた作品など、日常の一部」(資生堂ギャラリー)と見える、さりげない作品を制作している。

2003年には、香港政府が新型肺炎SARS(サーズ、重症急性呼吸器症候群)流行により、外出禁止令を出した際には、ささやかな抵抗として 自らがチェック柄を描いた布を敷いて友達とピクニックを行ったという。

また、自宅のテーブルの表面を指でひっかき続ける様子を映像や写真でとらえた「スクラッチング・ザ・テーブル・サーフェイス(Scratching the table surface)」(2006年から2011年)には「無意味に思える行為を通じ、高度経済成長以降、効率のみを追求するようになった都市への静かな批判」(資生堂ギャラリー)が込められているという。

さらに、不安、孤独、呼吸などをキーワードとしており、その背景には、政治や社会的格差へのフラストレーション、日常生活に伴うストレス、逃れようのない孤独などの感情があり、李傑さんは「悲観的であることは楽観的でもある」と言い切り、「現状に押しつぶされることなく、したたかに生きていくには、このような柔軟な態度が重要」(資生堂ギャラリー)としている。

今回は、「スクラッチング・ザ・テーブル・サーフェイス」を含むこれまでの代表作数点の他、新作として、テキストを施した布に描いた絵画、ダンボールに描いた絵画、ギャラリーの空間に合わせた映像作品など約10点を「ザ・ボイス・ビハインド・ミー(私の背後の声、The voice behind me)」というタイトルで展示する。

資生堂ギャラリーでは、タイトルについて「自分が慣れ親しんでいると同時に疎外されていると感じる声が常に背後にあり、その存在はほとんど耐え難いが、受け入れるしかないと言っている」としている。

李傑さんは1978年香港生まれ、2008年に香港中文大学美術学部修士課程を修了、2013年にイタリアのベネチア・ビエンナーレで香港館の代表に選ばれ、2015年にアラブ首長国連邦の第12回シャルジャ・ビエンナーレに参加している。現在、台北を拠点に、アジア、ヨーロッパ、アメリカで個展を開いている。

2日15時からワードホール(東京銀座資生堂ビル9階)で李傑さんによるプレス向けトークを開く。定員は60人。参加は無料。申し込みはメール(gallery@to.shiseido.co.jp)まで。

6日14時から李傑さんによるギャラリーツアーを開く。事前の申し込みは不要で、当日、会場に集合する。参加費は無料。

開場時間は11時から19時(日曜日、祝日は18時)まで。毎週月曜日が休み。入場は無料。

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