京橋エドグランでアメリカンフルートのAkixa、馬頭琴の美炎ライブ

【銀座新聞ニュース=2017年10月17日】中堅の不動産会社、日本土地建物(千代田区霞が関1-4-1)は10月20日、21日の2日間、「京橋エドグラン」(中央区京橋2-2-1)地下1階大階段下のステージで「LIVE CROSSING 2017.10」を開く。

京橋エドグランで10月20日、21日の2日間、開かれる「ライブクロッシング(LIVE CROSSING)2017.10」のフライヤー。

日本土地建物を中心とする「京橋エドグラン」の建設に関わった企業体が2016年11月に開業した京橋エドグランの地下1階に設置されたステージで、無料ライブを開いている。

10月20日はネイティブアメリカン(アメリカ先住民)フルート奏者のマーク・アキクサ(Mark Akixa)さん、21日は馬頭琴奏者の美炎(みほ)さんが出演する。

ウイキペディアによると、「ネイティブアメリカンフルート」とは、アメリカ先住民の縦笛のことで、木管楽器の一種であり、リードを使わないエアリード式の縦笛である。北米南西部の古代プエブロ部族の楽器アナサジフルートを原型にして、進化したものと考えられている。

主にシダー(ヒマラヤスギ属)、ウォルナット(クルミ)、バーチ(カバノキ属)など、比較的柔らかい材によって作られることが多い。現存するもっとも古いネイティブアメリカンフルートは、1823年にイタリアの探検家によって、ミシシッピ川の源流付近で収集されたもので、現在、この楽器はイタリア・ベルガモの自然歴史博物館に収められている。

音を出す仕組みはリコーダーとほぼ同じで、最大の特徴はエアーチェンバーとサウンドチェンバーという2つの空間を持つことである。サウンドチェンバーは共鳴管ともいうべきもので、そこには音程を変えるフィンガーホール(音孔)、音を出す仕組みであるサウンドホールが備わっている。

エアーチェンバーは現存するごく初期のものから確認できる機構で、二次的な共鳴管ともいうべきもので、ネイティブアメリカンフルートの独特なサウンド、吹奏感の源ともいえる。

一般的なネイティブアメリカンフルートには木のブロックが皮ひもでくくり付けてあるが、これは単なる飾りではなくエアーチェンバーからサウンドチェンバーへ空気の流れを橋渡しする役割を担う。このブロックは多くの場合、鳥の形に彫刻されるので通称「バード」と呼ばれ、ネイティブアメリカンフルートの外見上での大きな特徴にもなっている。

ネイティブアメリカンフルートの一般的なフィンガーホール(音孔)の数は、5つか6つだが、楽器によってはフィンガーホールが1つもないものから、親指で閉じる7番目の孔のあるものまで存在する。

「馬頭琴(モンゴルで「モリンホール」)は、弦の本数が2本の擦弦楽器で、モンゴルを代表する弦楽器だ。モンゴル語で「馬の楽器」という意味で、楽器の棹の先端部分が馬の頭の形をしているためで、日本では中国と同じ「馬頭琴(ばとうきん、中国語「ピンイン」)」と呼ばれている。

本体は木材を用いており、本体の共鳴箱や棹の材質は製作者によって異なるが、内モンゴルではエゾマツやシロマツなどを用い、モンゴル国ではシラカバを用いる場合が多い。弦と弓はウマの尾毛またはナイロンを束ねて作る。ウマの尾毛の場合、低音弦は100本から130本、高音弦は80本から100本、弓は150本から180本程になる。

馬頭琴はモンゴルでは高音弦でシ♭(B♭)、低音弦でファ(F)となる。また、三味線のように数種類の調弦があり、演奏者や曲目、地方などにより変更される。2009年にユネスコの無形文化遺産に登録されている。

マーク・アキクサさんは3歳からクラシックピアノをはじめ、その後、フルートや篠笛を経て2000年よりネイティブアメリカンフルート奏者として演奏する。アメリカ北アリゾナ大学にて北アメリカ先住民の文化と歴史を学び、白人文化の影響をもっとも受けていない部族とされる「ホピ族」をはじめとする先住民たちと交流し、ネイティブアメリカンフルートの製造術を学び、現地の民謡や民話を収集した。

アメリカ在住時より活動をはじめ、セドナ、LA、ホピ族居留区で演奏し、先住民の民話やその精神性をテーマにした物語性の強い独自の演奏方法が評価され、現在は活動拠点を日本に移し、演奏活動を展開している。

美炎さんは1976年千葉県生まれ、幼少よりバイオリンを学び、18歳で「馬頭琴」と出会い、モンゴルの国家1級の演奏家で、馬頭琴のモンゴルの「人間国宝」チ・ボラグ(Chi Bolag、斉宝刀高)さんの子息、チ・ブルグッド(Chi Bulgood)さんに師事し、チ・ボラグさんに認められ、2001年から馬頭琴アンサンブルの最高峰とされる「野馬アンサンブル(Ten Thousand Horses Galloping)」の一員としてアジア各国で演奏した。

2010年に映画「13人の刺客」の音楽やセガのゲーム音楽に馬頭琴で参加し、2012年にNHK交響楽団の弦楽器奏者とも共演している。現在、東京音楽大学付属民族音楽研究所短期講座講師、千葉市振興財団所属アーティスト。

演奏時間は20日が18時と19時、21日が16時と17時の2回ずつ。各回とも40分程度。座席数は100席で、立ち見も可能。