東宝9月映画、2カ月連続の71%減、「君の名は。」の反動減

【銀座新聞ニュース=2017年10月12日】大手映画会社の東宝(千代田区有楽町1-2-2、03-3591-1221)は10月11日、9月の映画営業部門興行成績(速報ベース)が前年比71.1%減の45億2132万円で、2カ月続けて前年同月を下回ったと発表した。

9月2、3日の週で2週続けて1位にランキングされた「関ヶ原」((C)2017「関ヶ原」製作委員会)。

9月は例年、夏休みで年間を通してもっとも観客動員数の多い8月の翌月で、2月と並んで観客動員数が比較的少ない月だった。過去をみると、2009年が58億円、2010年に91億円、2011年に39億円、2012年に70億円、2013年に54億円、2014年に45億円、2015年に48億円ともっとも多かった2010年でも91億円どまりだったが、2016年にアニメ「君の名は。」により157億円と大幅に増えた反動で、この9月は45億円と2014年、2015年並みに戻った。

新作が9日に公開された「3度目の殺人」、16日に公開された「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」、30日に公開された「亜人」の3作品で、中でも「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」が初週で6位にとどまった。

一方、トーホー(TOHO)シネマズ、関西共栄興行、スバル興業という連結3社と東京楽天地、オーエスの持分法適用2社を合わせた5社ベースの東宝グループの映画館(660スクリーン)の9月の入場料収入(売店収入は除く)は同50.4%減の39億6788万円だった。2013年6月発表からトーホーシネマズ直営館の入場料収入と東宝グループの入場人員を公表するのを止めている。

9月の上映作品数は8月より3点多い10作品だった。

興行通信社の映画興行ランキングによると、9月2、3日の週が「関ヶ原」が2週続けて1位、「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」が3週目4位、「君の膵臓をたべたい」が6週目5位、「劇場版ポケットモンスター キミにきめた!」が8週目9位と10位以内が前の週より1点減って4作品だった。

9日、10日の週が「三度目の殺人」が初週2位、「関ヶ原」が3週目で3位、「君の膵臓をたべたい」が7週目7位、「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」が4週目8位と10位以内が前の週と同じく4作品だった。

16日、17日の週が「三度目の殺人」が2週目3位、「関ヶ原」が4週目で4位、「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」が初週6位、「君の膵臓をたべたい」が8週目7位、「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」が5週目10位と10位以内が前の週より1点増えてと5作品だった。

23日、24日の週が「三度目の殺人」が3週目4位、「関ヶ原」が5週目で6位、「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」が2週目9位と10位以内が前の週より2点減って3作品だった。

配給作品は「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」、「3度目の殺人」、「亜人」、「関ヶ原」、「劇場版ポケットモンスター キミにきめた!」、「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」、「ジョジョの奇妙な冒険 第一章」、「君の膵臓をたべたい」、「メアリと魔女の花」、「忍びの国」の10作品だった。