富山県が新種「富富富」PRイベント、ふふふ大使、きときと君も

【銀座新聞ニュース=2017年10月14日】富山県(富山県富山市新総曲輪1-7、076-431-4111)は10月15日と16日に有楽町駅前広場(千代田区有楽町2-7-1)、アンテナショップ「いきいき富山館」(千代田区有楽町2-10-1、東京交通会館地下1階、03-3213-1244)と「日本橋とやま館」(中央区日本橋室町1-2-6、日本橋大栄ビル、03-6262-2723)で富山米の新品種「富富富」を限定販売する。

富山県が2018年秋から販売する新品種「富富富」の炊きあがり。艶があり、透明、甘みが強く、極上のうま味と粘りが特徴とされている。

15日11時から18時まで有楽町駅前広場で「ほおばる幸せ!富山米フェア」を開く。広場に物販テントを設置し、富山米や特産品をPRし、販売する。仮設のステージでは富山米の新品種「富富富(ふふふ)」をPRし、「富富富」の新米サンプル(無洗米、真空パック)を配布する。また、食の王国大使「ふふふ」と元気とやまマスコット「きときと君」も登場して、富山米をPRする。さらに、富山米や特産品がもらえるゲームコーナーを設置する。

16日からいきいき富山館と日本橋とやま館で、それぞれ「富富富」を限定販売する。いきいき富山館では16日と17日に試食品を配布する。日本橋とやま館では21日、22日、28日、29日に試食品を配布する。

新品種「富富富」と「コシヒカリ」の比較。穂が短いことがわかる。

富山県とウイキペディアによると、富山県は米づくりの元となる「種もみ」の県外向け受託生産量が日本一だが、猛暑による米の品質低下が全国的な問題になり始めた2003年にその問題を解決すべく新品種開発プロジェクトに着手した。新品種の開発にあたっては「コシヒカリの課題を克服し、おいしさを最大限に発揮する品質の育成」を掲げ、1)米が実り始める登熟期に高温になると、白く濁った未熟粒が発生する、2)草丈が長いため倒れやすい、3)稲穂やもみを枯らす「いもち病」に弱い、といった3点を克服することをめざした。

2007年に富山県農林水産総合技術センターにおいて、高温でも高品質の特性を持つ遺伝子の検索と特定に着手し、2014年までに約3000個体から16系統を選び、さらに2015年に食味と収量性に優れる3系統まで絞り込み、2016年に同センターにおける食味調査や日本穀物検定協会による食味官能試験の成績に加え、県内の消費者による食味評価会での評価や料理人など専門家の意見を集約し、もっとも優れた1系統を選んだ。

こうして誕生した新品種ブランド米の名称について、2017年3月26日に一般公募で寄せられた9411件の中から、インパクト、新品種の特性、富山らしさ、海外でも定着する点を特に重視して、「ふふふ」の音で食後の幸せな気持ちと富山の水、大地(土壌)、人(農家)の3つの富が育てたことを表現した名称として選ばれた。2017年秋に先行販売して、2018年秋に本格販売する。
「富富富」は高温や病気に強く倒れにくいなどコシヒカリの課題を克服し、コシヒカリより出穂期は3日から5日遅く、高温でも白未熟粒が少なく高品質で、稈長(かんちょう)は20センチほど短い。収量は「コシヒカリ」並みで、高食味で、炊き上がりは艶があり、透明、甘みが強く、極上のうま味と粘りが特徴とされている。

「富富富」は2017年度、富山県内23カ所の水田(計約7ヘクタール)で実証栽培され、8月の天候不順と日照不足の影響が心配された中、高温障害や台風被害もなく順調に生育し、田んぼは黄金色に染まったという。

食の王国大使「ふふふ」とは2018年秋にデビューする「富富富」をはじめ、「食のとやまブランド」のPR活動を行うPR大使のことで、2017年は6月1日からおよそ1カ月募集して、応募総数27人の中から書類や面接を経て、草島(くさじま)しおりさん、上楽栞(じょうらく・しおり)さん、前田(まえだ)まどかさんの3人が選ばれた。

元気とやまマスコット「きときと君」は2010年の第23回全国スポーツ・レクリエーション祭(スポレクとやま)のマスコットキャラクター(ゆるキャラ)だったのが、2011年4月より「元気とやまマスコット」として採用され、富山県のPRマスコットキャラクターとして活動している。塩崎歩美(しおざき・あゆみ)さんがデザインし、「きときと」は富山弁で「新鮮な」、もしくは「いきいき」を意味している。

2017年5月の第68回全国植樹祭のシンボルマークや、第31回全国健康福祉祭とやま大会(ねんりんピック富山2018)の大会マスコットにも起用されている。2015年3月14日に北陸新幹線の長野と金沢間延伸開業の際には、ぶりと君とともに「北陸新幹線富山県開業PRマスコットキャラクター」に起用された。2013年9月13日に商標登録されている。

営業時間はいきいき富山館が10時から19時(日曜日、祝日は18時)、日本橋とやま館が10時30分から19時30分。

注:「上楽栞」の「楽」は正しくは旧漢字です。氏名などは原則として現代漢字(常用漢字)を使用しています。