第一ホテル東京、1階ラウンジで資生堂の長命草メニュー

【銀座新聞ニュース=2017年12月8日】大手ホテルチェーンの阪急阪神ホテルズ(大阪府大阪市北区芝田1-1-35)グループの第一ホテル東京(港区新橋1-2-6、03-3501-4411)は12月1日から2018年2月28日まで1階のロビーラウンジ(03-3596-5667)で「長命草」メニューを提供している。

第一ホテル東京のロビーラウンジで2018年2月28日まで提供されている「長命草」を使ったメニュー「長命草とフロマージュのムース、チュイールとアイスを添えて」(左)と「コールドプレスジュース」。

国内化粧品最大手の資生堂(中央区銀座7-5-5、03-3572-5111)が商品化した「長命草<パウダー>N」を使用したデザート「長命草とフロマージュのムース、チュイールとアイスを添えて」(単品1200円、コーヒーなどのセットで1700円、いずれも料金はサービス料、税込)と黒キャベツ、ほうれん草、りんご、しょうがを使用し、「長命草<パウダー>N」を加えた「コールドプレスジュース」(1800円)を提供している。

「長命草(ちょうめいそう、植物名:ボタンボウフウ)」は沖縄県八重山諸島の与那国島(よなくにじま)で育てられている植物で、資生堂ではジュース、パウダー、タブレットとして2008年9月に発売し、ジュースについては2014年7月から日航グループの主要国内線のファーストクラスなどのレギュラーメニューになっている。

「はてな」や「わかさ生活」によると、長命草とは沖縄県八重山諸島の与那国島のセリ科の植物で、海岸の断崖や珊瑚石灰岩の岩場など、厳しい自然条件の中で自生する常緑多年草という。葉がボタンに似ていることから、和名を「ボタンボウフウ(牡丹防風)」という。草丈は100センチ程度で、牡丹のような形をした肉厚の葉をしており、7月から9月には白い集合花を咲かせる。

沖縄では、昔から長命草を刺身のツマや和え物にして食べ、八重山諸島では、神さまへの捧げ物にも用いられ、神聖な植物として大切にされてきた。沖縄では「1株食べると1日長生きする」とされ、別名「チョーミーグサ」と呼ばれている。

ほうれん草などの緑黄色野菜を上回る栄養素、ベータカロチンやビタミンA、B2、B6、C、Eを含み、食物繊維、鉄分、カルシウム、マグネシウムも含まれている。また、動脈硬化の防止、ガンの発症、血中コレステロール、血圧、血糖値の上昇抑制などで知られる総ポリフェノール含量が多いのも特徴という。沖縄県工業技術センターによると、長命草のポリフェノール量はゴーヤの約8倍としている。また、抗酸化作用、活性酸素の除去する効能もある。

「野菜果物大百科」によると、那覇の市場では野菜として売られているが、与那国では海岸に、波照間島(はてるまじま)では、道端に生えている野草で、誰でも採取できる。古くより万病に効く薬草として知られ、喘息、肝臓病、腎臓病、高血圧、動脈硬化、リウマチ、神経痛に効くとされ、独特のよい香りがあり、毒消しの効果もある。そのため、地元では、千切りにして刺身のつまとして利用されている。レバーと一緒に煎じた汁は、滋養強壮の特効薬として知られ、ゆがいて和え物にして食べたりしている。

ロビーラウンジの営業時間は平日が9時30分から20時30分(最終注文)、土・日曜日、祝日が10時から19時30分。