ヤマハ銀座でゴルフクラブ展、藤田寛之の道具やトークも

【銀座新聞ニュース=2018年1月17日】大手楽器、ゴルフ用品メーカーのヤマハ(港区高輪2-17-11、03-5488-6611)とグループのヤマハミュージックジャパン(港区高輪2-17-11、03-5488-5443)は1月19日から2月9日までヤマハ銀座店(中央区銀座7-9-14)1階で「ヤマハゴルフもの語り」を開く。

ヤマハ銀座店で1月19日から2月9日まで開かれる「ヤマハゴルフもの語り」に展示されるゴルフクラブ。

ヤマハのゴルフクラブの歴代モデルをはじめ、製品開発段階のデザイン画やモックアップ、葛城ゴルフ倶楽部所属のプロゴルファー、藤田寛之(ふじた・ひろゆき)さんが試合などで実際に身に着けているゴルフアイテムの数々などを展示する。

具体的にヤマハのゴルフクラブの歴代モデルの中から一部を、ヤマハ銀座ビルの中央通り側のウィンドウに展示する。ヤマハがゴルフクラブの製造を始めた1982年以降の用具の軌跡をたどることができる。

また、音の技術や、打感と打球音の相関関係についてパネルで解説し、ヤマハの契約プロ男女5人の打球音が聴けるコーナーでは、選手やクラブによる音の違いを楽しめる。さらに、ゴルフクラブのデザイン画やモックアップを公開し、CADでは表現できない曲線や細部の造形をデザイナー自らの手で描写し、細部にこだわる、ヤマハのデザインの流儀を知ることができる。

道具を公開したり、トークショーを開くプロゴルファーの藤田寛之さん。

そのほか、藤田寛之さんが使用したゴルフクラブやヤーデージブック、グローブなどを公開する。

ヤマハによると、「ヤマハゴルフ」は1982年にスポーツ用品で培ったFRP技術を最大限に活かし、世界初のカーボンコンポジットヘッドのゴルフクラブを発表したのが最初で、1983年にはアイアン製品も発表した。それは「CG-MI設計思想」という「CG(Center of Gravity、重心)」と「MI(Moment of Inertia、慣性2次モーメント)」の2つの関係をコントロールすることで、ゴルファーのタイプ別に3種類のアイアンを発売した。

ダウンブローに打ち込むコントロール派向きに、重心をやや高め、慣性モーメントをやや小さめに設定した「STー30シリーズ」、ステディなゴルフを追い求めるプレーヤー向けに、重心高さと慣性モーメントをバランスよく設定した「FD20シリーズ」、方向安定性を求め、ヘッドスピードが遅めのプレーヤー向けに、低重心、高慣性モーメントを追求した「イメージ(IMAGE)シリーズ」の3種類だ。

1986年には8万円から10万円もしたカーボンコンポジットヘッドのドライバーを2万8000円に大幅に引き下げた「アキュレス(Accurace)」を商品化した。素材には、カーボン繊維にセラミックウィスカーをコンポジットし、カーボン繊維を長繊維に保ったまま金型に注入して成形する方法に一新して、ねばりのあるマイルドな打感を実現し、大幅なコストダウンを図った。

また、1986年に超高反発アイアン「フレックスゾール(FLEXOR)」も商品化した。2008年にドライバーの反発規制が実施されたが、1986年の段階で、ヤマハはアイアンで高反発の考え方を取り入れ、薄く設計したメタルフェースにより、ボールにバックスピンを与えると共に、フェース裏側からバックアップしたカーボンプレートがボールに強い反発力を与える、という2重フェース構造を採用した。また、クラブバランスを自分の好みにあわせて変更できるウェイト可変システムも導入した。

さらに、1987年のヤマハ創業100周年モデルとして発売された「イオス(EOS)」はヘッドを限りなく球体に近づけ、フェースの中心に重心点を持ってくるという発想を取り入れたヘッド設計を行った。2003年にはドライバーなどの「インプレス(inpress)V」、2013年に「「インプレス(inpress)X RMX」、2017年に「インプレス(inpress)UD+2」を商品化している。

ヤマハはアーチェリー用具の開発から始まり、FRP成形技術を活かしてスキー板、テニスラケットを製造していたが、1997年にスポーツ事業部を廃止し、スキー板、スキー用品、テニスラケットから撤退し、2002年にアーチェリー用具からも撤退した。現在はゴルフHS事業部によるゴルフクラブのみとなっている。

藤田寛之さんは1969年福岡県福岡市生まれ、専修大学時代の1992年にプロ転向し、大学卒業後に葛城GCに所属し、1997年にサントリーオープンで初優勝した。2010年にゴルフ日本シリーズJTカップで大会初優勝、メジャータイトルを手にし、この年は1億5793万2927円を稼いで賞金ランキングも自己最高の2位に躍進した。2011年にマスターズに初出場(予選落ち)、12月にゴルフ日本シリーズJTカップで2連覇、この優勝で、生涯獲得賞金が10億円を突破した。

2012年に史上初のゴルフ日本シリーズJTカップ3連覇、年間1億7515万9972円を稼いで賞金王を獲得した。2017年までに優勝回数は18回、生涯獲得賞金が14億6020万円。

19日13時からヤマハ銀座ビル地下2階、ヤマハ銀座スタジオ、1階ポータル、7階ヤマハホールで、女性を対象としたイベント「ゴルフ・ラバー(GOLF LOVER)女子会 イン(in)銀座プロデュースド・バイ・ヤマハ(Produced by Yamaha)」を開く。

ヤマハのゴルフクラブのフィッティングやプロによる初心者向けのレッスン、楽器の演奏体験、ヤマハホールでのピアノリサイタルなどを楽しめる。参加希望者は事前にHPから登録する。参加費は無料。

開場時間は11時から19時30分。