丸善丸の内で渡辺禎雄「型染版画」展、聖書の心と日本美

【銀座新聞ニュース=2018年1月18日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ内、03-5288-8881)は1月19日から25日まで4階ギャラリーで渡辺禎雄による「世界に誇る日本の美と聖書の心の結実 第14回型染版画展」を開く。

丸善・丸の内本店で1月19日から25日まで開かれる渡辺禎雄の「世界に誇る日本の美と聖書の心の結実 第14回型染版画展」に展示される作品。

独自の型染め版画でキリスト教の精神を描き、2018年に没後22年を迎えた渡辺禎雄(わたなべ・さだお、1913-1996)の作品展で、作品はバチカンのシスティーナ礼拝堂に10点が飾られている。

渡辺禎雄は戦後、版画家として歩み、およそ50年の間に手すきのもみ紙によるカラーの大判作品を型紙だけでも数百点、染めた版画枚数にして数千枚、無限定の小品は数え切れないほどの多くの作品を制作してきた。それらの多くは、国内はもとより海外、主にアメリカで受け入れられ、熱心な愛好家を生みだしている。今回も「世界に誇る日本の美と聖書の心の結実」との副題で、聖書を描いた作品を展示販売する。

「フィリア美術館」(山梨県北杜市小淵沢町上笹尾3476-76)のHPによると、渡辺禎雄は10代半ばから働き、職業を転々としたが、24歳の時に染物屋での紋様の下絵を描く仕事に就き、創作版画としての「型染め版画」と出会い、柳宗悦(やなぎ・そうえつ、1889-1961)の「民芸運動」の影響を受けながら、「聖書」の世界を描いた。

しかも、聖書を題材としながらも菊や朝顔など日本の草花を登場させたり、食卓に寿司やタイの尾頭付きを並べたり、うちわを手にした人を描いたりと、日本の文化を組み合わせ、独自の世界を表現した。

「型染め版画」とは伝統的な染色の技法を使った版画で、着物などを染める際に型紙を使って布の上に防染糊を置き、染色するが、その技法を版画に応用したのが型染め版画だ。布の代わりに和紙(または合成紙)に染色していくが、その際に、最初に染めない部分に糊を置くという方法を用いる。

渡辺禎雄は1913年東京都生まれ、1941年に染色工芸家の芹沢銈介(せりざわ・けいすけ、1895-1984)に師事し、1947年に第1回日本民芸館賞を受賞、アメリカ・ニューヨークのセント・ジェームズ教会主催の「現代日本画展」にて1等賞を受賞、1970年代以降にアメリカ、ヨーロッパ各地で作品展を開き、1993年に日本キリスト教文化協会より文化功労賞を受賞、1996年に死去した。2004年にローマ日本文化会館の主催により個展を開いている。生涯に約1000点の型染め版画を制作した。

開場時間は9時から21時(最終日は17時)まで、入場は無料。

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