ギャルリー志門で歌人の高安国世と高安醇「父と子」展

【銀座新聞ニュース=2018年2月12日】ギャルリー志門(中央区銀座6-13-7、新保ビル3階、03-3541-2511)は2月12日から17日まで高安国世と高安醇さんによる「父と子」展を開く。

ギャルリー志門で2月12日から17日まで開かれる高安国世と高安醇さんの「父と子」展に展示される作品集。

歌人で、短歌結社「塔」の創設者として知られた元京都大学教授だった高安国世(たかやす・くによ、1913-1984)と、その3男で生まれた時から聴覚に障がいがありながらも、色彩の使い方に独自のものがあり、「色彩のアーティスト」ともいわれる高安醇(たかやす・じゅん)さんが2017年に「高安国世・高安醇 短歌と絵画 父と子 作品集」を刊行されたのを記念して親子展を開く。

ウイキペディアによると、高安国世は1913年大阪府大阪市道修町生まれ、母やす子がアララギの歌人で、母の影響を受けて短歌を志し、1934年にアララギに入会、土屋文明(つちや・ぶんめい、1890-1990)に師事し、「リアリズムに基礎を置きながらも、現実には存在しないものを表現の対象に求めるなど、常に新しい表現を求め続けた」としている。

1937年に京都帝国大学文学部独文科を卒業、1942年に旧制第三高等学校教授、1949年に京都大学教養部助教授、1949年に最初の歌集「真実」(作品発表年次では第2歌集に当たる)、1952年に関西アララギ地方誌「高槻」を「関西アララギ」と改名し、編集者となり、1954年に歌誌「塔」を創刊し、1957年にドイツに留学、1963年に京都大学教養部教授に就任した。

1970年に「現代歌人集会」を結成、初代理事長に就任、1976年に京大を定年、関西学院大学教授、1982年に梅花女子大学教授、1983年に京都府文化功労賞、1984年に「光の春」で第7回現代短歌大賞を受賞し、同年に死亡した。

高安醇さんは1944年京都府京都市生まれ、1964年から1968年の4年間、京都府立聾学校高等部美術コース助手を勤め、京都市立美術大学(現京都市立芸術大学)西洋画科で委託生、1971年に京都精華短期大学(現京都精華大学)美術科絵画コース専攻科を修了、以後、各地で個展、グループ展に出展、2009年に英日芸術家交流グループ展、日韓現代美術同行展、日本現代アーティスト展に参加、2010年に「UJADF アワード(AWARD)2010展」に出品している。1992年から2009年まで行動美術協会に所属した。

1970年に京展で京都美術懇話会賞、京都洋画新人展で京都府買上げ、1971年に全関西行動美術展で京都洋画材連盟賞、京展で市長賞、1985年に京都フェスティバル展で京都画廊連盟賞、1989年に第11回エンバ展コンクールで新人賞、1990年に行動美術展で京都府知事賞、2004年に第10回朝日チューリップ展で入賞している。

開場時間は11時から19時(最終日は17時)、入場は無料。