玄品ふぐ銀座店等で「29の日フェア」、てっさ29円、コース1151円引

【銀座新聞ニュース=2018年2月7日】とらふぐ料理専門の「玄品ふぐ」チェーンを運営する関門海(東京本部・中央区日本橋茅場町1-9-2、稲村ビル、03-5649-0029)は2月9日から12日の4日間、「ふぐの日:てっさ29円フェア」を開く。

「玄品ふぐ」チェーンで2月9日から12日の4日間限定で開く「ふぐの日:てっさ29円フェア」のフライヤー。

2月9日の「ふくの日」から4日間、「玄品ふぐ 銀座一丁目の関」(中央区銀座1-13-5、十一屋ビル、03-3567-8488)や「玄品ふぐ 新橋の関」(港区新橋2-15-12、03-6268-8229)など全92店で1人前1180円(税別)のとらふぐの刺身「てっさ」を29円で提供する。ただし、1人1皿限り。

通常のコースも1151円引きとなり、「玄コース」(湯引き、てっさ、てっちり、雑炊、デザート)が通常3980円のところを2829円で、「醍醐コース」(湯引き、てっさ、唐揚げ、てっちり、雑炊、デザート)が通常5300円のところを4149円で、「天楽コース」(湯引き、てっさ、唐揚げ、焼きふぐ、てっちり、雑炊、デザート)が通常6100円のところを4949円で、「玄也玄コース」(湯引き、てっさ、唐揚げ、焼きふぐ、ふぐ寿司、特大ぶつてっちり、白子、鍋用コラーゲン、雑炊、デザート)が通常9200円のところを8049円で、それぞれ提供する。

「ふくの日(ふぐの日)」は下関ふく連盟が1981年に制定された記念日で、下関ではふぐ(河豚)のことを「ふく」と呼ぶことから、2月9日を語呂合わせで「ふくの日」にしている。

「協同組合下関ふく連盟」によると、「ふぐ」は6000年前の縄文時代から食べられており、多く分布する貝塚から約350種の貝類が出土している。その中には貝だけでなく、魚の骨や歯などもあり、主な種類としてはタイ、スズキ、ふく、ブリ、カツオなどが約40種に上るとされている。下関近郊の貝塚からもふくの骨が出土し、約2500年前の潮待貝塚からはウニの針も出土している。

その後、長年、ふぐが食べられたが、豊臣秀吉(とよとみ・ひでよし、1537-1598)が行った朝鮮出兵の際に、武士などにふぐによる中毒死が続出したため、豊臣秀吉がふぐ食禁止令を命じた。徳川時代も武家では「主家に捧げなければならない命を、己の食い意地で落とした輩」として、当主がフグ毒で死んだ場合には家名断絶などの厳しい対応がなされた。

明治政府も1882(明治15)年にふぐを食べた者を拘置・科料に処する法令を出しているが、下関でふぐを食した伊藤博文(いとう・ひろふみ、1841-1909)がそのうまさに感心し、1888(明治21)年に「下関のふくには毒を見ず」とお墨つきを出し、全国こ先駆けて下関(山口県)でふぐ食が解禁された。

ふぐはせ界に約100種、日本近海に約50種が生息し、そのうち食用が認められているのは22種類で、なかでももっとも美味なのがとらふぐとされている。ふぐの食中毒はふくの体内に含まれるテトロドトキシンの摂取によって引き起こされる。

会社とウイキペディアによると、関門海は1980年に創業者である山口聖二(やまぐち・せいじ、1961-2005)が大阪府藤井寺市でとらふぐ料理専門店「ふぐ半」を創業したのがはじまりで、ふぐを下関を通さずに生産地から直接仕入れ、「てっちり」が1980円など安価にて料理を提供した。

1989年5月に「株式会社さかな亭」(2001年に「関門海」に改称)を設立、従業員への「のれん分け」をはじめたが、業績が下降し、1999年11月にのれん分け制度を廃止、各店舗を営業譲渡により本社直営とした。1999年7月に港区新橋に関東1号店「下関ふぐ新橋店」(現「玄品ふぐ新橋の関」)を出店した。

2002年6月から店舗名を「玄品ふぐ」に統一、2004年11月にはフランチャイズもはじめ、フランチャイズ「玄品ふぐ 銀座一丁目の関」を開店し、2005年6月に東証マザーズに上場(2016年8月に東証第2部に上場)、11月に創業者の山口聖二が事故死し、遺族3人が2007年2月に相続税を同社の株式で物納し、一時財務大臣(国)が筆頭株主となった。

2007年11月に創業者一族の資産管理会社「ヤタガラスホールディングス」が同社に対する株式公開買い付け(TOB)を実施し、財務省が応じ、主要株主がヤタガラスホールディングスになった。ただ、関東財務局(国)が5386株(5.6%)を所有、3位の株主となっていたが、その後、売却した。

2007年3月に「カネジ」を設立し、民事再生手続を申請して経営破たんした「かね治」より2億2000万円で総菜宅配事業の譲渡を受け、10月にサッポロビールと資本業務提携を結び(2012年8月に解消し、サッポロビール所有の5102株=5.3%=は当時、副社長だった波戸淳司=はと・じゅんじ=さんが約8000万円で買い取る)、2008年に「だいもん」を子会社化、回転すし事業をはじめ、11月にカネジとアクト・デリカを統合し「トドクック」に改称、2011年9月に「トドクック」を万代グループに譲渡した。

2011年11月期に債務超過に陥ったが、2012年5月に第三者割当増資を実施し、2013年3月期第3四半期連結決算で解消している。2017年3月期で子会社の「だいもん」と「関門福楽館」を清算したことにより、非連結決算になり、個別決算の売上高が前年度比4.6%増の47億1000万円、営業利益が同1.8%減の1億7000万円、経常利益が同52.20%減の5300万円、純損失が1700万円(前期は2000万円の黒字)と増収減益だった。

2017年9月中間期の売上高は前年同期比0.5%増の14億8200万円、営業損失が3億3600万円(前年同期は3億8700万円の赤字)、経常損失が3億6000万円(同4億7800万円の赤字)、純損失が2億9400万円(同3億5600万円の赤字)を計上している。また、現在、主要株主は創業家の資産管理会社「椿台」が25.91%、サントリー酒類が12.55%、日本証券金融が4.7%を所有している。

さらに、関門海は2017年7月に事業運営会社として「株式会社宗国玄品ふぐ」と「株式会社東国玄品ふぐ」、「株式会社西国玄品ふぐ」の3社を設立し、10月から持ち株会社制に移行している。

営業時間は銀座店が16時から24時30分(土・日曜日・祝日は23時30分)まで。無休。新橋店は平日が16時から23時、土・日曜日・祝日が12時から22時30分。無休。