東映「終わった人」、舘ひろし、黒木瞳ら挨拶

【銀座新聞ニュース=2018年5月29日】大手映画配給会社で、国内映画業界第2位の東映(中央区銀座3-2-17、03-3535-4641)は6月9日から丸の内TOEI(中央区銀座3-2-17、03-3535-4741)で一般公開する「終わった人」の初日に舘ひろしさん、黒木瞳さんらによる舞台あいさつを開く。

6月9日から一般公開される「終わった人」((C)2018「終わった人」製作委員会)。

9日9時30分の回の上映終了後と12時50分の回上映前に、監督の中田秀夫(なかだ・ひでお)さんをはじめ、定年退職を迎えた元銀行員「田代壮介」役の舘(たち)ひろしさん、田代壮介の妻で美容師「田代千草」役の黒木瞳(くろき・ひとみ)さん、カルチャスクールの受付係「浜田久里」役の広末涼子(ひろすえ・りょうこ)さんが舞台に登場してあいさつする。

「終わった人」は脚本家で作家の内館牧子(うちだて・まきこ)さんが2015年に刊行した同じ題名の単行本(講談社)が原作で、中田秀夫さんが監督、脚本は根本ノンジ(のもと・のんじ)さんが担当し、コメディにしている。

物語は大手銀行の出世コースから子会社に出向した田代壮介がそのまま定年を迎えたところからはじまる。世間からは「終わった人」と思われ、仕事一筋の人生を歩んできた壮介は途方に暮れる。

美容師の妻・千草は、かつての輝きを失った夫と向き合えずにいた。壮介は「どんな仕事でもいいから働きたい」と再就職先を探すが、これといった特技もない定年後の男に職など簡単に見つかるはずがなく、妻や娘から「恋でもしたら」などとけしかけられ始末だ。気になる女性がいてもそう思い通りになるものでもないが、すでに止まってしまったかに思えた壮介の運命が、ある人物との出会いから大きく動き出す。

ウイキペディアなどによると、中田秀夫さんは1961年岡山県浅口郡金光町(現浅口市)生まれ、1980年に東京大学理科1類に入学、工学部応用物理学科に進学が内定していたが、教養学部アジア学科に編入し、卒業、1985年ににっかつ撮影所に入社、助監督を経て、1992年に「本当にあった怖い話」で監督デビュー、文化庁芸術家在外研修員として英国にわたり、1995年に帰国した。

1998年にジョゼフ・ロージー(Joseph Losey、1909-1984)のドキュメンタリー「ジョセフ・ロージー 四つの名を持つ男」を完成し、帰国後に「女優霊」を監督し、1998年に「リング」が大ヒットし、2003年に「ラストシーン」で芸術選奨新人賞、「リング」がアメリカでリメイクされ、2005年に続編「ザ・リング2」で監督を務めた。

ハリウッド滞在時に味わった違和感を、2009年にドキュメンタリー映画「ハリウッド監督学入門」としてまとめた。2000年に小沼勝(こぬま・まさる)さんのドキュメンタリー映画「サディスティック&マゾヒスティック」を撮っている。

2002年の「仄暗い水の底から」がアメリカで「ダーク・ウォーター」としてリメイクされ、2016年の日活ロマンポルノ45周年を記念した企画「ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」に参加し、ロマンポルノ「ホワイトリリー」をロマンポルノ初監督した。

チケットはチケットぴあを通じて、先行抽選を30日11時から受け付け、6月1日11時締め切り。2日10時から一般発売する。料金は2000円均一。