M84でMICHIRUら武蔵美通信課程卒業、在学生等展

【銀座新聞ニュース=2018年7月14日】Art Gallery M84(中央区銀座4-11-3、ウインド銀座ビル、03-3248-8454)は7月16日から21日まで武蔵野美術大学通信教育課程造形学部関係者による「馴染む、けれども はじく」を開く。

アートギャラリーエムハッシー(Art Gallery M84)で7月16日から21日まで開かれる武蔵野美術大学通信教育課程造形学部関係者による「馴染む、けれども はじく」に出品される増田雅子さんの「ビューティー・イン・トランシエンス(Beauty in transience)」((C)増田雅子)。

武蔵野美術大学通信教育課程造形学部の在校生、中退者、卒業生など「ムサビ繋(つな)がり」の9人が絵画、彫刻、写真など約35点を展示する。中には入学以前や在学中から個展やグループ展で作品を発表し、展覧会で入選、入賞している作家もいる。

アートギャラリーエムハッシー(Art Gallery M84)では「それぞれは、どこかで一緒に展示していたり、個人同士で親密だったり、ゆるやかに繋がっており、そんなに疎遠ではないけれども緊密過ぎるわけでもない不思議なネットワークの作家達による作品展」としている。

今回、出展しているのは、稲石(いないし)とおるさん、エナ(ena)さん、甲斐千香子(かい・ちかこ)さん、高橋佑弥(たかはし・ゆうや)さん、立川勺(たちかわ・しゃく)さん、増田雅子(ますだ・まさこ)さん、ミカ・ワシヤマ(Mica WASHIYAMA)さん、ミチル(MICHIRU)さん、山岸翔(やまぎししょう)さんの9人。

武蔵野美術大学は1929年の「帝国美術学校」の吉祥寺開校がはじまりで、1948年に「武蔵野美術学校」と改称され、1957年に武蔵野美術短期大学(1988年に武蔵野美術短期大学部に変更)を設置、1962年に学校法人「武蔵野美術大学」が設立され、短大と大学は小平校舎に移転した。

2002年に造形学部通信教育課程(4年制、本部は武蔵野市吉祥寺東町3-3-7)が開設され、2003年に短期大学部が廃止された。学校法人武蔵野美術大学が運営していた1929年の帝国美術学校以来の伝統があった武蔵野美術学園は実技専修の各種学校で、2018年3月に廃校された。

通信教育課程は入学のための選抜試験がなく、入学資格審査に合格すると入学できる。また、過去に大学、短大などを卒業した実績があると、2年次や3年次への編入学も可能としている。通信教育課程には油絵学科(絵画コース、日本画コース、版画コース)、工芸工業デザイン学科(生活環境デザインコース、スペースデザインコース)、デザイン情報学科(コミュニケーションデザインコース、デザインシステムコース)、芸術文化学科(造形研究コース、文化支援コース)があるが、2年生までは総合過程で造形全般の基礎技術や知識を身につけ、3年次から専門コースに分かれる。

高校卒業生が入る1年生の募集は600人、2年からの編入が60人、3年次から編入は180人。入学金、授業料は1年次が32万5000円、2・3年次がそれぞれ毎年33万5000円がかかる。卒業までには授業料のほか、スクーリング受講料などが必要で、スクーリング(面接授業)は卒業までに30単位の修得が不可欠で、年間平均で7単位から8単位のスクーリング(1回1万3000円)を受講することになる。このため、4年間在籍すると、157万円がかかる。

稲石とおるさんは1968年北海道札幌市生まれ、1998年から2010年まで彫刻家の大平隆洋(おおひら・たかひろ、1937-2011) に学び、2017年9月に個展を開き、2018年3月に武蔵野美術大学通信教育課造形学部油絵学科日本画コースを卒業している。

エナさんは2016年3月からグループ展に参加しており、2017年に武蔵野美術大学通信教育課程を中途退学している。

甲斐千香子さんは1987年宮崎県生まれ、2011年4月に個展を開き、2014年3月に武蔵野美術大学通信教育課程造形学部油絵学科日本画コースを卒業、2016年4月に「ゲンロンカオス*ラウンジ新芸術校」標準コース2期を受講し、2017年2月に「ゲンロンカオス*ラウンジ新芸術校」第2期生標準コース成果展に出品した。

高橋佑弥さんは1987年2月千葉県生まれ、2014年3月に武蔵野美術大学通信教育課程造形学部油絵学科日本画コースを卒業、2016年3月と8月にアート講座の講師を務めている。2016年12月から毎年、八千代市民ギャラリーのグループ展に参加している。

立川勺さんは2013年8月にグループ展に参加、2018年現在、武蔵野美術大学通信教育課程造形学部油絵学科日本画コースに在学している。

増田雅子さんは2013年3月に日本書道専門学校本科を卒業、専科を修了、2015年2月に2人展を開き、2015年3月にグループ展に出品、2018年1月に「独立書道展」に出展し、秀作賞を受賞し、2018年現在、武蔵野美術大学通信教育課程造形学部油絵学科版画コースに在学している。

ミカ・ワシヤマさんは大阪府大阪市生まれ、2015年6月にグループ展に参加し、2016年3月に武蔵野美術大学通信教育課程造形学部芸術文化学科文化支援コースを卒業、2017年6月にグループ展を出品し、2016年から2018年に「ルーニィ写真公募展」に出展している。

ミチルさんは東京都生まれ、2013年8月にグループ展に参加、2015年3月に武蔵野美術大学通信教育課程造形学部油絵学科絵画コースを卒業、2016年2月に第31回「三菱商事アート・ゲート・プログラム」で入選(同年11月、2017年2月、6月にも入選)、同年7月に「シェアアートアワード(Share Art Award)2016」で入選、2017年8月に個展を開き、同年10月に美術の祭典第43回「東京展」で入選している。

山岸翔さんは1989年東京都生まれ、2018年3月に武蔵野美術大学通信教育課程造形学部油絵学科日本画コースを卒業している。

16日15時からレセプションパーティを開く。

開場時間は10時30分から18時30分(最終日は17時)まで。入場は無料。展示している作品は一部を除き販売する。また、会場で撮影は自由。