東宝6月映画、24%減と5カ月ぶり、新作2本のみ

【銀座新聞ニュース=2018年7月11日】阪急阪神東宝グループで、国内映画業界首位の東宝(千代田区有楽町1-2-2、03-3591-1221)は7月10日、6月の映画営業部門興行成績(速報ベース)が前年同月比24.2%減の24億5179万円で、5カ月ぶりに前年同月を下回ったと発表した。

わずか2週でトップ10から姿を消した「オーバードライブ(OVER DRIVE)」((C)2018「OVER DRIVE」製作委員会)。

6月は例年、30億円前後と年間で2月、11月と並んで売り上げが少ない月のひとつで、2013年が24億円、2014年が26億円、2015年が38億円、2016年が38億円、2017年が32億円で推移しており、2016年6月が1%増加したが、2017年6月が15.5%も減少し、さらに2018年も20%以上の減少と2年連続で大幅に落ち込み、2018年としては1月以来、5カ月ぶりの減収となった。また、2018年で20億円台にとどまったのは2月以来2度目になる。

6月の新作は1日に公開された「オーバードライブ(OVER DRIVE)」と8日に公開された「羊と鋼の森」の2本だった。

一方、トーホー(TOHO)シネマズ、関西共栄興行、スバル興業という連結3社と東京楽天地、オーエスの持分法適用2社を合わせた5社ベースの東宝グループの映画館(687スクリーン)の6月の入場料収入(売店収入は除く)は同16.3%増の46億7400万円だった。2013年6月発表からトーホーシネマズ直営館の入場料収入と東宝グループの入場人員を公表するのを止めている。

6月の上映作品数は5月よりも2点少ない7作品だった。興行通信社の映画興行ランキングによると、6月2日、3日の週は「名探偵コナン ゼロの執行人」が8週目3位、「オーバードライブ(OVER DRIVE)」が初週6位、「恋は雨上がりのように」が2週目7位、「のみとり侍」が3週目10位と前の週と同じく4作品だった。

9日、10日の週は「名探偵コナン ゼロの執行人」が9週目も5位、「羊と鋼の森」が初週6位、「オーバードライブ」が2週目8位、「恋は雨上がりのように」が3週目10位と前の週と同じく4作品だった。

16日、17日の週は「名探偵コナン ゼロの執行人」が10週目も7位、「羊と鋼の森」がが2週目9位と前の週より2点減って2作品だった。

23日、24日の週は「名探偵コナン ゼロの執行人」が11週目も5位、「羊と鋼の森」がが3週目9位と前の週と同じく2作品だった。

配給作品は「羊と鋼の森」、「ラプラスの魔女」、「映画クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ 拉麺大乱」、「オーバードライブ」、「恋は雨上がりのように」、「のみとり侍」、「名探偵コナン ゼロの執行人」の7本だった。