月島で「国旗博士」吹浦忠正が国旗を語る、五輪控え

【銀座新聞ニュース=2018年8月3日】中央区立月島社会教育会館(中央区月島4-1-1、03-3531-6367)は8月19日13時30分から「アートはるみ」(中央区晴海1-4-1、月島社会教育会館晴海分館、03-3531-9190)で、吹浦忠正さんによる「知ってる!?国旗のひみつ-オリンピックがもっと楽しくなる国旗博士のおはなし」を開く。

8月19日に「アートはるみ」で開かれる吹浦忠正さんによる「知ってる!?国旗のひみつ-オリンピックがもっと楽しくなる国旗博士のおはなし」のフライヤー。

1964年のオリンピック東京大会時の組織委員会国旗担当専門職員、1998年の冬季オリンピック長野大会時の組織委員会儀典担当顧問だったNPO法人「世界の国旗研究協会」会長の「国旗博士」、吹浦忠正(ふきうら・ただまさ)さんが世界の国旗について色、形、図案などの意味や背景について説明する。

この企画は2020年東京オリンピックを目前にして、さまざまな国から多くの外国人が来訪することから、国旗を通して、国際理解を深めてもらうのが狙い。

1964年の東京オリンピック(第18回夏季オリンピック競技大会)は10月10日から24日まで開かれ、主に国立霞ヶ丘陸上競技場(旧国立競技場)にて93カ国・地域から計5133人(男子4450人、女子683人)が参加した。

1998年の長野冬季オリンピックは2月7日から22日まで長野県長野市を中心とする地域を会場として開かれ、72カ国・地域から選手・役員4638人が参加した。

ちなみに、2016年の第31回リオデジャネイロ夏季オリンピックには8月5日から21日まで開かれ、206カ国・地域から約1万1000人が参加した。ただし、現在、IOC(国際オリンピック委員会)に加盟している国・地域は204。サッカーワールドカップを主催するFIFA(国際サッカー連盟)の加盟国・地域数は211。

ウイキペディアによると、国旗(ナショナル・フラッグ=National flag)は、国家を象徴する旗のことで、歴史的には、戦場での所属を表すものとして使われた軍旗に起源を持つ。軍事的な意味から離れて所属する国家を表すために旗を掲揚する習慣は、船舶の所属を示すための商船旗として、17世紀初期に始まった。

18世紀終わりごろから、各国のナショナリズム的意識の高まりによって、国民の間でも国旗を掲揚することが望まれるようになった。特にアメリカの国旗は1777年に軍艦旗から採用されたが、英国からの独立後、独立当時の州の数である13個の星をあしらった星条旗が、アメリカの象徴として掲揚されるようになった。

フランスのトリコロールは、1790年代にフランス第一共和政の象徴となった。英国のユニオンフラッグは、17世紀中に軍艦旗としてデザインされたが、1908年より以前には、公的には英国の国旗としては見なされていなかった。

多くのヨーロッパの国では、中世の軍旗を元にして、19世紀中頃から20世紀初頭までに国旗を制定した。スウェーデンの国旗は1906年に採用されたが、伝説では起源は13世紀にまで遡る。スイスの国旗も1889年に決定されたが、中世の軍旗に起源を持つ。
ヨーロッパ以外の国も19世紀後半に国旗を定めた。日本は1870(明治3)年に制定された商船規則によって、清(現中国)は1890年に国旗を規定している。19世紀中にはほとんどの南アメリカの国家も国旗を決定している(ペルー1820年、ボリビア1850年、コロンビア1860年、ブラジル1822年など)。

また、国家を侮辱する目的で国旗を踏みつける、焼く、引き裂くなどの行為に及ぶことがあり、こうした国旗への冒とく行為は日本では日章旗については思想・良心・表現の自由との兼ね合いで、自己所有のものである限り処罰されないが、外国旗に関しては「外国国章損壊罪」があり、数少ないながら有罪とした判例も存在する。

吹浦忠正さんは1941年秋田県秋田市生まれ、早稲田大学大学院を修了、国際赤十字バングラデシュ・ベトナム各駐在の代表や日本赤十字中央女子短期大学助教授、埼玉県立大学教授を経て、ユーラシア21研究所理事長、拓殖大学客員教授、難民を助ける会特別顧問、世界の国旗普及協会理事、日本国際フォーラム評議員などを務めている。

時間は13時30分から15時30分。小学4年生以上が対象で、定員が50人。多数の場合は抽選。参加費は500円。希望者は月島社会教育会館まで電話(03-3531-6367)もしくはファックス(03-3531-6369)、窓口まで、氏名、住所(中央区外在住者は在勤)、携帯電話、中学生以下は年齢、聞きたいことなどを書いて申し込む。締め切りは5日。