箔座日本橋で箔押で丸盆作りや小学生講座

【銀座新聞ニュース=2018年7月24日】金箔、銀箔などの箔を利用した商品の開発、製造販売を手がける箔座株式会社(石川県金沢市森山1-30-4、076-253-0893)は8月に「箔座日本橋」(中央区日本橋室町2-2-1、COREDO室町1、03-3273-8941)で「箔を知る、夏」を開く。

箔座が「箔座日本橋」で8月に開く「箔を知る、夏」のフライヤー。

8月9日が「箔の日」なので、毎年8月に国産金箔の99%を占める金沢市で大きなイベントが開かれているが、箔座でも日本橋店で1万分の1ミリの薄さの金箔に実際にふれて楽しむイベントを開いており、今年も8月3日から5日の3日間、箔押体験ワークショップ箔のお稽古「丸盆」を作る。トレイ、飾り盆として使える丸盆を2色の箔で仕上げる。

18日は箔座代表取締役社長の高岡美奈(たかおか・みな)さんと、職人の柳清健司さんによる、小学生を対象とした体験型のこども金箔講座「金箔ってどんなもの?」と「金箔でボックスをつくってみよう」を開く。

ウイキペディアによると、金箔は金を微量の銀や銅とともに金槌で叩いて薄く伸ばし、箔状態にしたもので、紀元前1200年頃にエジプトで製造が始まったと考えられている。現在は真鍮(しんちゅう)からなる「洋金箔」も普及しており、本来の金箔は「純金箔」として区別されていたが、表示が純金のみで製造されていると誤解されるため、金のみで作られたものを「純金箔」、銀および銅を合金しているものを「(本)金箔」とあらわしている。

箔座の社長の高岡美奈さん。

金箔のうち、もっとも利用される「四号色」という規格では、金94.43%、銀4.9%、銅0.66%を、厚さ約0.0001ミリメートルに伸ばしたものをいう。1立方センチメートルの金から、約10平方メートルの金箔をつくることができる。わずかの純金を用いて広い面積にわたって上質な輝きと光沢が得られることから、表面装飾に用いられることが多く、たんす・屏風(びょうぶ)などの家具類、ふすまなどの建具類、漆器などの工芸品、仏像、仏壇などの美術品、金閣寺に代表される建築物の外装・内装など多くのものに利用されている。

また工芸技術として、金箔を漆器などに用いるための沈金(ちんきん)・蒔絵(まきえ)、仏像を荘厳するための截金(たいきん)などが発達した。金箔製造の副産物としては、あぶらとり紙があり、金地金を叩き広げる際、地金を挟むために用いられる箔打ち紙が、皮脂もよく吸収することから転用されるようになった。金箔製造に10年以上用いられた箔打紙は「ふるや紙」とも呼ばれ、高級品として扱われる 。

日本の金箔生産では、石川県金沢市が総生産量のうち99%を占めている。江戸時代初頭には箔打ちは幕府に独占されていたが、当時の加賀藩が密造を続けた末にその免許の獲得に成功したことと、高湿な気候が箔打ち作業に適していること、金沢市、輪島市、七尾市といった金箔を大量に消費する漆器や仏壇の産地が近くにあったことなどが主な理由とされている。

金は(王水の例外を除いては)強酸などとも反応しないため、食用された金は、胃酸などの消化液とはまったく反応せず、体内を素通りしてそのまま排泄される。これが(イオン化されていない)純金の食用が、人体に何の効用も毒性ももたらさないとの根拠となっている。また、金箔に微量に含まれる銀も、胃酸では溶解しない。

このため、金・銀ともに食品添加物として認可されており、製造用剤・着色料の目的で使われている。また、金・銀ともに、歯科用材料(いわゆる金歯・銀歯)として長らく使用されており、その安全性は実証されている。

箔座は高岡源治(たかおか・げんじ)が金箔の製造販売会社「高岡金箔店」として創業したのがはじまりで、1953年に「高岡製箔株式会社」に改組、1965年に中尊寺金色堂修復における金箔を手掛け、金箔の古代箔を再現する。

1971年に高岡昇(たかおか・のぼる)さんが代表取締役社長に就任(現会長)、1975年に日本迎賓館の金箔を手掛け、1976年8月に「高岡商事株式会社」を設立し、1993年に金沢の本願寺派金沢別院(金沢西別院)修復の金箔を手掛け、2002年に世界初の「純金プラチナ箔」を開発し、「ぱっきん箸」を販売した。

2006年に西本願寺修復における金箔を手掛け、9月に「高岡商事株式会社」を現社名に改名し、清水寺修復における金箔を手掛け、2007年にプラチナ金箔入り基礎化粧品シリーズを販売、2010年に「箔座日本橋」を開業、2014年に「平成25年度石川デザイン賞」を受賞、2017年に高岡昇さんが代表取締役会長、高岡美奈(たかおか・みな)さんが代表取締役社長に就任している。

箔押体験ワークショップは10時、13時30分、16時30分の3回で、各回とも定員6人、参加費は税込3240円。こども金箔講座は10時30分、13時30分、15時30分の3回で、各回とも定員6人、参加費は税込2160円。保護者の同席が必要(保護者は参加費不要)。予約、問い合わせは日本橋店まで電話で。