TOHO日比谷「ちいさな英雄」、木村文乃、鈴木梨央ら挨拶

【銀座新聞ニュース=2018年8月16日】阪急阪神東宝グループで、国内映画業界首位の東宝(千代田区有楽町1-2-2、03-3591-1221)は8月25日にTOHOシネマズ日比谷(千代田区有楽町1-1-2、東京ミッドタウン日比谷、050-6868-5068)で「ちいさな英雄ーカニとタマゴと透明人間」の声優を務める木村文乃さん、鈴木梨央さんらによる舞台あいさつを開く。

8月24日から一般公開される「ちいさな英雄ーカニとタマゴと透明人間」((C)2018 STUDIO PONOC)。

25日10時40分の回上映終了後に、監督の米林宏昌(よねばやし・ひろまさ)さん、監督の百瀬義行(ももせ・よしゆき)さん、監督の山下明彦(やました・あきひこ)さんをはじめ、「カニーニ」の声優を務めた木村文乃(きむら・ふみの)さん、「カニーノ」の声優の鈴木梨央(すずき・りお)さん、「ママ」の声優の尾野真千子(おの・まちこ)さんが舞台に登場してあいさつする。

ウイキペディアによると、「ちいさな英雄ーカニとタマゴと透明人間」はスタジオジブリ出身の西村義明(にしむら・よしあき)さんと米林宏昌さんが長編「メアリと魔女の花」を手がけるために立ち上げた「スタジオポノック」が新たに送り出す短編レーベル「ポノック短編劇場」の第1弾となっている。

今回は米林宏昌さんが監督した、オリジナルストーリーで、カニの兄妹の冒険を描いたファンタジー「カニーニとカニーノ」(18分)、高畑勲(たかはた・いさお、1935-2018)の右腕として活躍してきた百瀬義行さんが監督を務め、たまごアレルギーに悩む少年と母親の愛情を描いた人間ドラマ「サムライエッグ」(16分)、多くの宮崎駿(みやざき・はやお)さんの作品に携わってきた山下明彦さんが監督し、誰にも見えることがない透明人間の青年の孤独な奮闘を描いた「透明人間」(13分)という、3人の監督が描く3つの短編で構成されるオムニバスアニメだ。

米林宏昌さんは1973年石川県生まれ、金沢美術工芸大学商業デザイン科を中退、1996年にスタジオジブリに入社、アニメーターとして在籍し、宮崎駿(みやざき・はやお)さん監督の作品などに参加し、「千と千尋の神隠し」(2001年)、「ハウルの動く城」(2004年)、「崖の上のポニョ」(2008年)などで原画を担当した。2006年の「ゲド戦記」では、作画監督補を務めた。短編映画では2002年に「空想の空飛ぶ機械達」で作画監督を務め、「めいとこねこバス」で演出も担当した。

2010年にアニメ映画「借りぐらしのアリエッティ」で、長編作品として監督デビューし、2014年に「思い出のマーニー」も監督し、第88回アカデミー賞長編アニメ映画賞にノミネートされた。2014年12月にプロデューサーの西村義明(にしむら・よしあき)さんとともにスタジオジブリを退社し、2015年6月に共同で「スタジオポノック」を設立し、2017年に「メアリと魔女の花」で監督と脚本を手がけた。

百瀬義行さんは1953年東京都生まれ、スタジオネオメディア、日本アニメーションを経て、独立後、こんどはスタジオジブリに所属した。1988年に「火垂るの墓」では作画監督補、1999年の「ホーホケキョ となりの山田くん」で演出を担当し、高畑勲監督の作品で重要な役割を担ってきた。宮崎駿さん監督の作品では主に原画担当として作品に関わった。1997年の「もののけ姫」ではCGを手掛けている。また、中田ヤスタカ(なかた・やすたか)さんが原作を務めた複数の短編映画で監督を務めた。

2000年の短編映画「ギブリーズ」、2002年の「ギブリーズ エピソード(episode)2」で監督を担当した。2006年に「百瀬ヨシユキ×中田ヤスタカSF3部作」をひとつの作品にした映画「ジュディ・ジェディ」を監督している。

山下明彦さんは1966年岡山県倉敷市生まれ、岡山県立倉敷南高校卒業後にアニメーターをめざして上京し、ビーボォーに所属、ビーボォー解散後はスタジオアトリエ戯雅に参加、その後プロジェクトチーム・ムーに参加して「ジャイアントロボ ジ・アニメーション(THE ANIMATION)-地球が静止する日」の作画監督とキャラクターデザインを担当し、その後、トライアングルスタッフに参加し、2000年に「ニアアンダー(NieA_)7」の舞台設計を担当し、その後は「ストレンジドーン」のキャラクターデザインを担当する。

さらに、その後は2001年にスタジオジブリの「千と千尋の神隠し」に原画として参加し、2004年に「ハウルの動く城」では筆頭作画監督に抜擢され、2006年に「ゲド戦記」で作画演出という形で監督の絵コンテの整理や、レイアウトチェックの確認を担当した。2008年に「崖の上のポニョ」では多くの原画を手掛け、制作途中からは作画監督の補佐を行った。2010年に三鷹の森ジブリ美術館上映の短編映画「ちゅうずもう」で初の監督を務めた。

多くのジブリ作品で中核を担ったが、スタジオジブリの制作部門解体に伴い、独立し、妻の下笠美穂(しもがさ・みほ)さんと共に2014年に「怪盗ジョーカー」などに参加している。有限会社トラツシュスタジオのCM制作にも原画や絵コンテで参加し、2018年に西日本の生協グリーンコープの30周年記念CMシリーズでキャラクターデザインを担当している。

チケットは17日0時からインターネット発売し、17日劇場オープン時に窓口で販売する。料金は一般1800円、大・専門学生1500円、高校生・3歳以上中学生まで、障がい者1000円、シニア1100円。