丸善日本橋で藤城清治「光のメルヘン」展、サイン会も

【銀座新聞ニュース=2018年9月20日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・日本橋店(東京都中央区日本橋2-3-10、03-6214-2001)は9月19日から25日まで3階ギャラリーで藤城清治さんによる版画展「光のメルヘン」を開いている。

丸善・日本橋店で9月25日まで開かれる藤城清治さんの版画展「光のメルヘン」に出品される「美しく光輝く七色の愛」((C)2018Seiji Fujishiro/HoriPro)。

影絵作家で94歳になる藤城清治(ふじしろ・せいじ)さんが2年ぶりに丸善で開く展示会で、サイン会も開く。藤城清治さんは「2年前よりも一人一人が、ハッピーに、そして喜びになって頂ける絵の空間を楽しんで頂ければ幸いです。生きるよろこび太陽の光、月の光、すべての生きる光を皆さまにお届けします」としている。

藤城清治さんは1924年東京府(現東京都)生まれ、1936年に12歳で慶応普通部(小学校)に入学、仙波均平(せんば・きんえい、1885-1977)に水彩画、エッチング、油絵の指導を受け、1944年に海軍予備学生、1945年に20歳で少尉任官、同年終戦後、慶応大学に復学(大学2年)、人形劇、影絵を知り、1947年に慶応義塾大学経済学部を卒業、人形劇と影絵の劇場「ジュヌ・パントル」を結成(後に「木馬座」に変更)した。

1947年に東京興行(現東京テアトル)に入社、宣伝部に勤務、テアトル銀座、銀座全線座のパンフレットを編集、1948年に雑誌「暮しの手帖」で影絵の連載をはじめ(1996年まで)、1950年に初の影絵絵本を出版、1951年に人形音楽劇「雪の女王」を制作、テアトル東京を退職し、フリーとなる。1952年にNHK専属となり、1953年に朝日新聞日曜版紙面に影絵の連載をはじめ、1954年に児童文化誌「絵本木馬」を創刊(14号まで発行)、影絵劇「泣いた赤鬼」で東京都児童演劇コンクール奨励賞、1956年に影絵劇「銀河鉄道の夜」で1956年度国際演劇参加読売児童演劇祭奨励賞、日本ユネスコ協会連盟賞を受賞した。

1961年に木馬座による等身大ぬいぐるみ人形劇を創案、1966年に「木馬座アワー」のキャラクターとして、「ケロヨン」を創作、日本テレビ「木馬座アワー」を自主提供、12月に日本武道館で「第1回ケロヨンショー」を開催、1972年に「木馬座」を解散、影絵・人形劇は「ジュヌ・パントル」として活動を継続、1980年に影絵劇「シャクンタラー姫」で厚生省児童福祉文化奨励賞、1982年に影絵劇「銀河鉄道の夜で」第37回文化庁芸術祭優秀賞を受賞した。

1983年に絵本「銀河鉄道の夜」でチェコスロバキアのブラチスラヴァ国際絵本原画展金のリンゴ賞、1989年に紫綬褒章、1992年に山梨県に「藤城清治影絵美術館」を開設、1995年に勲4等旭日小綬章、1996年に長野県に「藤城清治影絵美術館」を開設、1998年に北海道遠軽町に「コロボックル影絵美術館」を開設、1999年に日本児童文芸家協会より児童文化特別功労賞、2001年に北九州博覧祭2001でライブ上演、ジャパンエキスポ大賞、2013年6月15日に栃木県に個人美術館「藤城清治美術館」(栃木県那須郡那須町湯本203、0287-74-2581)を開館した。2004年から毎年銀座教文館で個展を開いている。

22日15時から藤城清治さんによるサイン会を開く。当日、会場で版画、書籍などの対象商品を購入すると、先着100人に整理券を配布する。

開場時間は9時30分から20時30分(最終日は15時)まで。