広島TAUで地元の木工おもちゃ、宮島細工の皿も

【銀座新聞ニュース=2018年10月5日】広島県(広島県広島市中区基町10-52、082-228-2111)は10月1日から31日までアンテナショップ「TAU」(中央区銀座1-6-10、銀座上一ビルディング、03-5579-9952)2階特設コーナーで広島県内で作られた木工製品を販売している。

10月31日まで「たう(TAU)」で販売されている広島県内で作られた木工製品のひとつ「せんろすごろく」。

林野庁が2005年度から推進している「木(き)づかい推進月間」(10月)に合わせて、「たう(TAU)」で10月に行っている「がんばろう広島」の一環として、広島県内で製造した木のおもちゃを販売している。

地元のメーカーとしては、「たむろ木材カンパニー株式会社」(広島県広島市東区上大須賀町12-10、082-263-6648)、「大逸木材有限会社」(広島県廿日市市城内1-7-1、0829-32-6017)、「インタス(INTUS)」(広島県広島市西区三滝本町1-14-3、090-2805-1265)、「有限会社一場木工所」(広島県三次市上志和地町195-1、0824-68-2318)が出品している。また、宮島細工協同組合(広島県廿日市市宮島町1165-9、宮島伝統産業会館内、0829-44-1758)の宮島ロクロ細工の皿も販売している。

同じく「もりのおにぎり」。

「インタス」が2017年にひろしまグッドデザイン賞奨励賞を受賞した「せんろすごろく」をはじめ、おつきさまパズル、トレーラー、ミシン、宮島ロクロの皿、各種ブローチ、こころん、もりのおにぎりなどを販売している。

宮島細工協同組合によると、宮島細工は江戸時代の終り頃にさかのぼり、厳島神社建設のために、鎌倉・京都から宮大工や指物師が招かれ、その技術の流れをくむのが現在の宮島細工という。宮大工や指物師の技術に由来し、嘉永年間(1848年から1854年)にもたらされたロクロ技術、彫刻技術によって、その技は芸術の域まで高められた。

やがて優れた芸術性を持つ工芸品へと進化した宮島細工は、1982年に日本伝統工芸品として認定された。ロクロや彫刻といった技術が発展したのは、広島の豊富な森林資源や、木材の集積地である廿日市に近いことなどもその要因といわれている。

「杓子(しゃもじ)」は1790年頃に宮島在住の僧・誓真(せいしん、1742-1800)が町の土産物として考え、作り方を教えたと伝えられ、明治半ば頃からは日常品としても関西方面へ出荷された。その材質の選び方と技術の巧妙さ、琵琶を模した形の優しさに加え、臭気がなく飯粒がつきにくいと言われ、品質の良さで日本一の生産量を誇っている。

「ロクロ細工」は1850年頃に小田権六宮島(おだ・ごんろく・みやじま)により伝えられたと言われている。明治の始めより手廻式から足踏式ロクロが開発され、菓子器、重弁当など種々のものが作られるようになった。木本来の持ち味を生かした作品は自然の木目、色調、感触を味わい深いものにしてくれている。

「宮島彫」は江戸時代の終り頃、甲州(現山梨県)の波木井昇斎(はきい・しょうさい、1808-1863)によって伝えられた。盆、菓子器、衝立、柱などに施されているが、置物などの立体物も人気があるという。木の素地を生かした彫刻は、その技量、作品の美しさなど年月を重ねるごとに風格が出てくるとされている。

営業時間は10時30分から20時。