丸善日本橋で寺田豊「京絞り」展、相沢慶子と対談、木耶ラも

【銀座新聞ニュース=2018年11月12日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・日本橋店(東京都中央区日本橋2-3-10、03-6214-2001)は11月14日から20日まで3階ギャラリーで「京絞りの源流を探る8 京絞り寺田展-現代に蘇る絞小袖の世界-第二章」を開く。

丸善・日本橋店で11月14日から20日まで開かれる「京絞りの源流を探る8 京絞り寺田展-現代に蘇る絞小袖の世界-第二章」のフライヤー。

「有限会社 京絞り寺田」(京都市下京区新町通綾小路下る船鉾町391、075-353-0535)を運営する4代目京絞り作家の寺田豊(てらだ・ゆたか)さんが2011年以来8年続けて「京絞りの源流を探る」と題して、先人の絞り技法を学び、現代の素材、技術を加えた絞り訪問着、小紋、コート、小物、ショールなど新作を展示販売する。また、通常、発表しないアウトレット商品を、今回初めて少数用意している。

「京絞り寺田」は1813(文化10)年に初代井筒屋治助(いづつや・じすけ)が京都寺町仏光寺で木版彫刻美術出版業として創業、1923年に6代寺田熊太郎(てらだ・くまたろう)が京鹿の子絞り製造卸「寺田商店」を設立、その後現社名に改称している。

寺田豊さんは1958年京都府京都市生まれ、1994年にフランス・パリ市主催フランスオートクチュール組合後援により「バガテル城美術館」の「燦功工房展」に招待出品、東京で個展を開催、1996年にフランス・パリ国立ギメ美術館が「雪に萩」を買い上げ、2002年に「布結人の会」を設立した。

イタリア・ミラノの美術学校と交流、2007年に歌舞伎役者の中村芝雀(なかむら・しばじゃく)さんの「人魚の恋椿」の衣装を制作し、2008年に京都絞工芸展で知事賞と近畿経済産業局長賞、源氏物語千年紀「夢浮橋」の几帳を作成している。

15日、17日の15時から30分間、着物教室講師の木耶ラ(きやら)さんによる「魔法の親指体験 無料講演会と長じゅばんのお話」として10分間講習会を開く。洋服の上から衿が美しくなる魔法の親指を体験できる。

木耶ラさんは航空会社のキャビンアテンダントを経て、京都で着物の着付けを学び、その後、専属講師となり、独立して、現在、倉敷大原美術館内新渓園を中心に各地で指導している。

18日16時から17時まで、寺田豊さんと月刊誌「家庭画報」(世界画報社)や「きものサロン(Salon)」(世界文化社)などで女優の着物コーディネートを手がける相沢慶子(あいざわ・けいこ)さんによる「絞りの着物と帯のコーディネート」と題したトークショーを開く。

相沢慶子さんは女性誌の着物のページの編集やスタイリングなどを30年以上にわたって手がけ、女優や著名人の着物のスタイリングも行っている。

開場時間は9時30分から20時30分(最終日は17時)。

編集注:「相沢慶子」の「沢」は正しくは旧漢字です。名詞は原則として現代漢字(常用漢字)を使用しています。