東宝10月映画、30%減、3カ月ぶり、新作少なく

【銀座新聞ニュース=2018年11月14日】阪急阪神東宝グループで、国内映画業界首位の東宝(千代田区有楽町1-2-2、03-3591-1221)は11月13日、10月の映画営業部門興行成績(速報ベース)が前年同月比30.7%減の26億8768万円で、3カ月ぶりに前年同月を下回ったと発表した。

3週目にはトップ10から消えた「散り椿」((C)2018「散り椿」製作委員会)。

10月は例年、9月と並んで需要の端境期で、年間を通じて比較的観客が少ないため、売上高も40億円前後で推移することが多い。2012年が32億円、2013年が40億円、2014年が21億円、2015年が46億円、2016年がアニメ「君の名は。」の影響で85億円と80億円を超えたが、2017年が39億円で推移しており、2018年9月は2年ぶりに50億円超だったが、その反動もあり、10月は6月以来4カ月ぶりに30億円を割った。

一方、トーホー(TOHO)シネマズ、関西共栄興行、スバル興業という連結3社と東京楽天地、オーエスの持分法適用2社を合わせた5社ベースの東宝グループの映画館(687スクリーン)の10月の入場料収入(売店収入は除く)は同5.6%減の40億3393万円だった。2013年6月発表からトーホーシネマズ直営館の入場料収入と東宝グループの入場人員を公表するのを止めている。

10月の新作は19日に公開された「億男」の1本だった。

興行通信社の映画興行ランキングによると、10月6日、7日の週は「コーヒーが冷めないうちに」が3週目で5位、「散り椿」が2週目で7位とトップ10入りは前の週より2点減って2作品だった。

10月13日、14日の週は「コーヒーが冷めないうちに」が4週目で7位とトップ10入りは前の週より1点減って1作品だった。

10月20日、21日の週は「億男」が初週で2位、「名探偵コナン ゼロの執行人 4D」が初週9位とトップ10入りは前の週より1点増えて2作品だった。

10月27日、28日の週は「億男」が2週目で4位とトップ10入りは前の週より1点減って1作品だった。

配給作品は「散り椿」、「検察側の罪人」、「コーヒーが冷めないうちに」、「響-HIBIKI」、「累-かさね」、「サニー(SUNNY)強い気持ち・強い愛」、「劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命」、「億男」など9本だった。