スバル座「えちてつ物語」、横沢夏子、緒方直人ら挨拶

【銀座新聞ニュース=2018年11月22日】中堅映画配給会社のギャガ(港区南青山2-22-18、TYビル、03-5786-7140)は11月23日から有楽町スバル座(千代田区有楽町1-10-1、03-3212-2826)で一般公開する「えちてつ物語-わたし、故郷に帰ってきました」の初日に横沢夏子さん、緒方直人さんらによる舞台あいさつを開く。

11月23日から一般公開される「えちてつ物語-わたし、故郷に帰ってきました」((C)2018「ローカル線ガールズ」製作委員会)。

23日11時35分の回上映終了後に、監督の児玉宜久(こだま・よしひさ)さんをはじめ、えちぜん鉄道のアテンダント「山咲いづみ」役の横沢夏子(よこざわ・なつこ)さん、いづみの兄「山咲吉兵」役の緒方直人(おがた・なおと)さんが舞台に登場してあいさつする。

「えちてつ物語-わたし、故郷に帰ってきました」は福井県を走る「えちぜん鉄道」を舞台に、人生の再出発や家族との絆、思いをつむぎ出すヒューマンドラマという。半年の間に2度の事故を起こしてしまい、運行停止になっていた京福電鉄の福井県内の全線を、住民の声を受けて「えちぜん鉄道」として復活を果たした実話をもとに描いてある。

ウイキペディアによると、「えちぜん鉄道」は京福電気鉄道が福井県下で運営していた越前本線(現:勝山永平寺線)および三国芦原線を引き継いで運営するために2002年に設立された、福井県福井市に本社を置き、福井市から勝山市と坂井市を結ぶ鉄道路線を運営する、福井市や勝山市などが出資する第三セクター方式の鉄道事業者という。

国土交通大臣より2003年1月17日付で京福電気鉄道の越前本線・三国芦原線に関する鉄道事業を譲り受ける認可を受け、同年2月1日に開業した。同年7月19日に、事故以来休止していた勝山永平寺線の福井駅と永平寺口駅間、三国芦原線の福井口駅と西長田駅(現:西長田ゆりの里駅)間で特別列車を運行し、7月20日から正式に営業を再開した。同年中に三国芦原線と勝山永平寺線の残る区間も正式に営業を再開した。

営業再開時には券売機が全廃され、駅での切符は購入年齢層を把握するため、すべて窓口の係員または車内のアテンダントから購入するスタイルに改められた。

京福電気鉄道は2000年12月と2001年6月に福井の越前本線で半年間に2度の電車同士の正面衝突事故を起こし(京福電気鉄道越前本線列車衝突事故)、国土交通省から福井地区各線の列車運行停止を命ぜられた。

京福は事業継続が困難になったとして、2003年に福井地区の鉄道事業(越前本線、三国芦原線)を廃止して撤退し、施設をえちぜん鉄道へ譲渡した。ただし、福井地区の鉄道事業は1990年代にはすでに赤字で、1992年2月には越前本線東古市と勝山間と永平寺線の廃止を表明している。

沿線自治体の支援によって存続したものの、バブル崩壊によって芦原温泉の定期通勤利用者が激減したことからそれまで堅調であった三国芦原線も急速に収益が悪化し、事故前から全線廃止を含めた検討をしていた。

物語はお笑いタレントを目指して上京するも全く売れずにいた山咲いづみが、ふとしたきっかけで故郷・福井県のえちぜん鉄道でアテンダントをすることになり、新たな人生を歩み始める。

しかし、血のつながらない兄の家で居候を始めるも、自分が養女であるということにわだかまりを抱くいづみは、兄との関係はギクシャクしたまま。職場でも空回りが続いてしまう。そんなある日、いづみが乗る列車内である事件が起こる。

児玉宜久さんは1961年東京都生まれ、東京工学院専門学校映画芸術科を卒業、石原プロ作品の「西部警察」や「警視庁捜査第8班ゴリラ」などに助監督として参加し、以後フリーの助監督として数々のテレビドラマ、映画などに携わり、1993年に自らの企画脚本で、カーアクションVシネマ「バトルチェイス特別交通機動隊」で監督デビューした。

その後も助監督の仕事を続けつつ、2004年に2時間ドラマを初監督、以後、オリジナル企画の2時間ドラマを中心に、活動を続けている。映画は2012年に「妻の恋人」を監督している。

チケットは当日、劇場窓口で販売し、料金は全席自由で一般1800円、大学生1500円、高校生以下3歳以上、障がい者1000円、シニア1100円。

注:「横沢夏子」の「沢」は正しくは旧漢字です。名詞は原則として現代漢字(常用漢字)を使用しています。