サンデーブランチ店に「ペネロペカフェ」、15周年記念で

【銀座新聞ニュース=2018年12月7日】絵本キャラクター「ペネロペ」のアニメ制作とライセンス管理する日本アニメーシヨン(中央区銀座7-10-11、日本アニメーシヨンビル、03-3572-3261)は2019年3月31日まで読売新聞グループのマロニエゲート銀座1(中央区銀座2-2-14)4階のカフェ「サンデーブランチ銀座店」(03-3567-3366)で「ペネロペカフェ」を開いている。

サンデーブランチ銀座店で2019年3月31日まで開かれている「ペネロペカフェ」の店内((C)Gallimard Licensed by N.A.)。

キャラクターの「ペネロペ」が2018年に誕生15周年を迎えたことから、岩崎書店より出版されている絵本「おやすみなさい、ペネロペ」(税別1500円)をイメージした、ベッドで眠るペネロペをかたどった「ペネロペのオムレットライス」(税別1580円)や、テレビアニメ「うっかりペネロペ」の話に出てくる「パパのビーフシチュープレート」(1780円)。

また「ペネロペのストロベリークリーム」(1200円)、「ペネロペシュガーのミルクティ」(900円)を提供している。さらに、「ペネロペカフェ」限定10点を含む各種ペネロペグッズも販売している。

「ペネロペカフェ」で提供されている「ペネロペのオムレットライス」。

そのほか、期間限定のクリスマスプレートやキッズプレート、デザートとしてペネロペのケーキも月替りで3種類販売している。

ウイキペディアによると、「ペネロペ(Penelope)」はドイツ人の絵本作家のゲオルグ・ハレンスレーベン(Georg Hallensleben、1958年生まれ)さんとフランス人の絵本作家のアン・グットマン(Anne Gutman、1970年生まれ)さんの夫婦が、コアラの女の子を主人公とした、擬人化した動物を登場人物とした子ども向け絵本シリーズで、アニメ「うっかりペネロペ」の主人公という。

2002年に「3歳から4歳児向けのキャラクター」を制作するためのプロジェクトを立ち上げ、2003年秋に絵本がフランスで出版され、日本では2005年に出版が始められた。主人公「ペネロペ」は女の子であるにもかかわらず、体色が青で、これは作者が男女振り分けされにくい中性的なキャラクター設定をするように心がけたためとされている。

ペネロペの原案は、黄色のネコのキャラクターだったが、試行錯誤の末、青色のコアラに落ち着いた。同じ作者の「リサとガスパール」の主人公の住む町はパリだが、ペネロペの主人公の住む地域に関しては、実在する特定の地名・場所は明示していない。ただ、シリーズ中に主人公がパリに遊びに行くシーンが何度かみられるため、パリ近郊に住んでいると推定される。

ペネロペは青色(水色)のコアラの3歳の女の子で幼稚園児になる。うっかりやさんで、愛らしい「うっかり」が本作ストーリーの核となっている。家族としてはパパ(黄土色のコアラ)、ママ(ピンク色のコアラ)、弟ウスターシュ(タータ、白いコアラ)、その双子の妹フィロメーヌ(フィーフィ、ラベンダー色のコアラ)らがいる。

日本アニメーションは東京都に多摩スタジオ(多摩市和田21)を所有し、近年、本社機能も銀座から多摩へ移転している。制作・版権の営業関係は関連会社を含め銀座7丁目の自社ビルと、近隣の「北海道文化放送銀座ビル」に拠点を構えている。

アニメ作品の企画を主に行っていた「瑞鷹(ずいよー)エンタープライズ」が、制作委託先の虫プロダクションの経営悪化(1973年倒産)を契機に、「ズイヨー映像」(現瑞鷹)を創立し、作品の自主制作を開始する。1975年3月に同社の代表取締役に就任していた本橋浩一(もとはし・こういち、1930-2010)らがスタジオと多数の従業員を引き連れ、新たに「日本アニメーション株式会社」を設立し、本橋浩一が社長に就任した。当時のアニメーション実制作部門を事実上承継、移管したが、版権などの権利は移転されていない。

後発ながら、東映動画(現東映アニメーション)、タツノコプロ、東京ムービー(現トムス・エンタテインメント)、エイケンといったアニメ制作会社と共に、当時のアニメ制作大手5社の一角と数えられ、設立から現在までフジテレビ系との取り引きが多い。

ズイヨー映像で制作途中だった「小さなバイキングビッケ」や「フランダースの犬」、「みつばちマーヤの冒険」は、残りの制作を日本アニメーションが引き継ぎ、その後も名作路線を推進していた。フジテレビで放送された「世界名作劇場」シリーズをはじめ、他局でも名作文学のアニメ化作品を放映し、1980年代までの日本アニメーションの一つの特色となり、それらの作品は海外への輸出も前提として制作されていた。

1980年1月に版権や輸出で商社の伊藤万と業務提携を結び、1990年代には「ちびまる子ちゃん」がヒットし、「南国少年パプワくん」や「魔法陣グルグル」も好調だったが、1997年に日本アニメーションの経営の柱となっていた「世界名作劇場」が終了し、1990年代後半からは、新規作品が大幅に減り、一部経営陣による違法な行為が相次ぎスタッフも流出した。

1998年6月に自社キャラクターを活用したテーマパーク「日本ファンタジー・ワールド」の開発構想を発表し、日本アニメーションの他、日立製作所、三井造船、NTTなど大手企業が300億円を投資するというプランで東京都内が候補に上ったが、実現しなかった。

2000年に作品をビデオソフト化する際に出演声優へ二次使用料を未払いとしていたことを巡り、日本俳優連合に所属する声優(債権者)が音響映像システムと親会社の日本アニメーションを被告とした民事訴訟を提訴し、2005年には最高裁判決によって原告の訴えがおおむね認められた(二次使用料不払い問題)。

2001年から東京駅一番街に日本アニメ企画が運営する公式ショップ「ラスカルと世界名作劇場ショップ」を出店し、2010年10月26日に社長の本橋浩一が骨髄異形成症候群により死去し、その後、本橋浩一の娘の石川和子(いしかわ・かずこ)さんが代表取締役に就任している。

ペネロペ関連では、2006年に日本映画テレビ技術協会・映像技術賞、2007年に文化庁メディア芸術祭優秀賞、アヌシー国際アニメーション映画祭(フランス)テレビシリーズ部門公式セレクションを受賞している。

営業時間は11時から21時。