ピカデリ「あの日のオルガン」上映会、戸田恵梨香、大原桜子ら挨拶

【銀座新聞ニュース=2019年1月24日】中堅映画配給会社のマンシーズエンターテインメント(渋谷区神宮前6-34-20、03-6450-5867)は2月4日19時から丸の内ピカデリー(千代田区有楽町2-5-1、有楽町マリオン、03-3201-2881)で「あの日のオルガン」のプレミア上映会を開く。

2月22日から一般公開する「あの日のオルガン」((C)映画「あの日のオルガン」製作委員会)。

2月22日から一般公開する「あの日のオルガン」のプレミア上映会を2月4日19時から開く。4日上映前に、監督の平松恵美子(ひらまつ・みえこ)さんをはじめ、保母のリーダー「板倉楓」役の戸田恵梨香(とだ・えりか)さん、保母の「野々宮光枝」役の大原桜子(おおはら・さくらこ)さん。

保母の「神田好子」役の佐久間由衣(さくま・ゆい)さん、保母の「山岡正子」役の三浦透子(みうら・とうこ)さん、保母の「堀之内初江」役の堀田真由(ほった・まゆ)さんが舞台に登場してあいさつする。司会は奥浜レイラ(おくはま・れいら)さんが務める。

「あの日のオルガン」は久保(くぼ)つぎこさんが1982年11月に草土文化より刊行されたノンフィクション「君たちは忘れない 疎開保育園物語」が原作で、大東亜戦争末期に空襲を避けて東京・品川から埼玉県南埼玉郡平野村(現蓮田市)の無人寺・妙楽寺へ集団疎開した戸越保育所の保育士11人、園児53人の「疎開保育園」の実録を関係者への取材に基づいて克明に綴っている。2018年7月に「あの日のオルガン 疎開保育園物語」と改題して朝日新聞出版より再刊されている。

山田洋次(やまだ・ようじ)さんが監督した「家族はつらいよ」をはじめ、山田洋次さんの作品で脚本(山田洋次さんと共同)を手がけた平松恵美子さんの監督2作目となる。戸田恵梨香さんと大原桜子さん以外の保育士は1000人を超えるオーディションから選ばれた。

物語は1944年、大東亜戦争末期の東京からはじまる。警報が鳴り、防空壕に避難する生活が続く中、品川の戸越保育所では園児の安全を確保するため、保母が保育所の疎開を模索していた。ようやく受け入れ先として見つかった埼玉の荒れ寺で疎開生活をスタートした若い保母と園児は、日々噴出するさまざまな問題に直面しながらも、互いに励ましあいながら奮闘していく。

平松恵美子さんは1967年岡山県倉敷市生まれ、岡山大学理学部を卒業、在学中に自主上映サークル「岡山映画鑑賞会」で活動し、卒業後に上京し、印刷工場などに勤務し、1992年に松竹大船撮影所の映画人養成塾「鎌倉映画塾」に第1期生として入塾し、2年間にわたって映画制作を学び、山田洋次さん監督の「学校」(1993年)で助監督見習い、「男はつらいよ 寅次郎の縁談」(1993年)の現場にも応援で加わり、卒塾後は松竹大船撮影所の演出部に契約スタッフとして所属した。

「男はつらいよ 拝啓車寅次郎様」(1994年)で3作連続で山田洋次作品に参加し、そのまま「山田組」に加わった。「学校3」(1998年)より脚本執筆のための取材も任され、2000年に「十五才 学校4」を皮切りに、「武士の一分」(2006年)、「母べえ」(2008年)、「おとうと」(2010年)、「東京家族」(2013年)、「小さいおうち」(2014年)と山田洋次さんとの共同脚本を重ねた。

日本アカデミー賞優秀脚本賞(第24回、30回、32回、34回、37回から41回まで5年連続)を受賞した。脚本は、山田洋次さんの口述を書き留め、山田洋次さんに迷いや悩みが生じた時に、意見が述べてフォローする、対話方式によって作り上げられる。2012年の「ひまわりと子犬の7日間」で監督デビューした。

チケットはチケットぴあを通じて先行抽選を受付中で、25日11時締め切り。26日10時から一般発売する。料金は全席指定で2200円均一。

注:「大原桜子」の「桜」は正しくは旧漢字です。名詞は原則として常用漢字を使用しています。