丸善丸の内で五木玲子展、夫・寛之の装画本も

【銀座新聞ニュース=2019年2月5日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ内、03-5288-8881)は2月6日から12日まで4階ギャラリーで五木玲子さんによる個展「天の花」を開く。

丸善・丸の内本店で2月6日から12日まで開かれる五木玲子さんの個展「天の花」に出品される「森に聴く」(リトグラフ)。

直木賞作家の五木寛之(いつき・ひろゆき)さんの妻で、長年、精神科医として務め、50歳を過ぎて、裸婦を描き、さらにパステル画、イラスト、リトグラフ、銅版画、木版画、石版画なども制作している、80歳を超えている五木玲子(いつき・れいこ)さんの初期から近年までの作品約70点を展示する。

また、夫の五木寛之さんの「大河の一滴」をはじめ、「運命の足音」や「日本人のこころ」などの装画も手がけており、五木玲子さんが担当した約60点の装画本も展示する。

五木玲子さんは1934年石川県金沢市生まれ、父親が日本社会党衆議院議員、金沢市長も務め、市長時代に「泉鏡花文学賞」を創設したことで知られる岡良一(おか・りょういち、1905-1994)。早稲田大学文学部を卒業、東邦大学医学部を卒業、1965年に五木寛之さんと結婚し、数年間、精神科病院に勤務し、その後、医師として務め、1987年に53歳になって、カルチャーセンターの「裸婦デッサン教室」に入り、初めて裸婦を描く。やがてパステル画、雑誌連載のイラストなどを手がけ、1996年に初めて個展を開く。

1998年に64歳より神奈川県横浜市の「版画工房OM」で、リトグラフを中心に銅版画、木版画などを制作し、2001年より五木寛之さんの「日本人のこころ」(講談社、全8巻)の装画を担当した。2007年に73歳より石版画にも取り組み、五木寛之さんの著書を中心に、約40冊の書籍の装画を手がけている。五木寛之さんは「泉鏡花文学賞」の創設時から現在まで選考委員を務めている。

開場時間は9時から21時(最終日は16時)まで。