良品計画、銀座3丁目に旗艦店とホテル、豪華でなく、安くもない

【銀座新聞ニュース=2019年4月3日】「無印良品」を展開する良品計画(豊島区東池袋4-26-3)は4月4日に「無印良品」の世界旗艦店「無印良品銀座店」(中央区銀座3-3-5)と国内初のホテル業態となる「MUJI HOTEL GINZA」を開業する。

4月4日に開業する「ムジ・ホテル銀座(MUJI HOTEL GINZA)」には畳部屋も用意している。ホテルは通常、シーズンや週末によって料金が異なるが、ムジ・ホテル銀座は定額にする。

日本最大の新聞社、読売新聞東京本社(千代田区大手町1-7-1、03-3242-1111)と日本最大の不動産会社、三井不動産(中央区日本橋室町2-1、三井本館、03-3246-3131)が2月28日に東京電力銀座支社本館のビル跡地に完成した「読売並木通りビル」(10階建て)の全館を無印良品として使う。

1階から6階が「無印良品銀座店」、6階(フロント)から10階が「ムジ・ホテル銀座(MUJI HOTEL GINZA)」(全79室)になる。地下1階はレストラン「ムジダイナー(MUJI DINER)」(118席)が入る。

無印良品銀座店の1階は、関東近県の農家を中心に、全国から仕入れた有機栽培や減農薬などの野菜や果物を常時30品から50品そろえて販売する。また、ジューススタンド、ベーカリー、有機の緑茶やほうじ茶、ルイボス茶の3種をベースにしたブレンドティーを32種類、量り売りする「ブレンドティー工房」を設置する。さらに、当日の朝までに日替わり弁当を注文すると、指定の時間に銀座周辺(中央区、千代田区、港区)のお客に届けするサービスもはじめる。

2階が男性用、女性用の衣料品、3階が靴下、下着類、文房具、スキンケア、化粧品などを扱う。4階がリビング、キッチン・テーブル用品、子ども服、書籍等を販売する。5階が収納、ベッド、ハウスキーピングなどを販売する。

4階の書籍売り場では、単なる書籍の販売だけでなく、装丁し直したり、お客が自ら撮影した写真で上製本写真ノートを作ったり、さまざまな「本の仕立て」を可能にサービスをはじめる。

6階がホテルのフロントとさまざまなイベントを開く「アトリエ・ムジ(ATELIER MUJI)になる。「アトリエ・ムジ」はデザインをテーマに未来を見据えたメッセージを発信する複合的なデザイン文化の発信基地としている。ものづくりやデザインにまつわる展示を行う2つの「ギャラリー(Gallery)」、コーヒーや酒も飲める「サロン(Salon)」、デザインやアートの古書や希少本なども揃えた「ライブラリー(Library)」、イベントを開く「ラウンジ(Lounge)」の5つの空間で構成されている。営業時間は10時から21時だが、サロンだけ2時まで営業する。

「ムジ・ホテル銀座」は「ホテル カンラ 京都」など建物の再生活用をはじめとした不動産リノベーション事業や、子どもの職業体験施設「キッザニア東京」などを運営する小田急電鉄グループのUDS(渋谷区神宮前1-19-19)が企画、内装、運営、経営するホテルで、「アンチゴージャス、アンチチープ」をコンセプトにしている。「ムジ・ホテル」は中国の深せん、北京に続いて3カ所目となる。

内装は木、石、土といった自然素材を中心にし、共用部には50年前に東京を走っていた路面電車の敷石や、船の廃材などを用いて、時間が作り出す風合いを空間に取り入れている。また、ホテルスタッフの案内による銀座ツアーや、ランニングウェアの貸出などのサービスを行う。

客室は14平方メートルから52平方メートルの9タイプあり、料金はシーズン、週末に関係なく定額で、1万4900円から5万5900円(税、サービス料込)。

6階にはレストラン「ワ(WA)」(51席)もあり、7時から22時30分まで営業する。朝食がビュッフェ形式で1800円、昼や夜はそれぞれ通常メニューがある。

ムジダイナーの営業時間は7時30分から22時までで、朝食はセット中心で、500円から1000円などで提供する。