東映・よしもと「多十郎」高良健吾、多部未華子ら挨拶

【銀座新聞ニュース=2019年4月3日】大手映画配給会社で、国内映画業界第2位の東映(中央区銀座3-2-17、03-3535-4641)と大手芸能事務所の吉本興業傘下の芸能プロダクション、よしもとクリエイティブ・エージェンシー(新宿区新宿5-18-21、旧新宿区四谷第五小学校、03-3209-8202)は4月13日に丸の内TOEI(中央区銀座3-2-17、03-3535-4741)で「多十郎殉愛記」の出演者などによる公開記念舞台あいさつを開く。

13日11時30分の回上映終了後に、監督の中島貞夫(なかじま・さだお)さんをはじめ、長州を脱藩し、居酒屋「満つや」の用心棒「清川多十郎」役の高良健吾(こうら・けんご)さん、居酒屋「満つや」の女主人「おとよ」役の多部未華子(たべ・みかこ)さん。

多十郎の腹違いの弟「清川数馬」役の木村了(きむら・りょう)さん、多十郎の敵「溝口蔵人」役の寺島進(てらじま・すすむ)さん、主題歌を歌っている中孝介(あたり・こうすけ)さんが舞台に登場してあいさつする。

「多十郎殉愛記」は中島貞夫さんと谷慶子(たに・けいこ)さんがオリジナル脚本を手がけ、中島貞夫さんが1998年の「極道の妻たち 決着」以来、20年ぶりに長編劇映画の監督を務めている。

物語は尊皇攘夷派の長州や薩摩脱藩志士たちと新選組や見回組が抗争を繰り広げていた幕末の京都が舞台で、長州を脱藩した清川多十郎は、居酒屋「満つや」の用心棒をしながら、なんとか糊口をしのぐ生活を送っていた。

「満つや」を切り盛りするおとよは多十郎に好意を寄せるが、おとよの思いを多十郎が気づく気配はなかった。町方からの注進で多十郎の存在を知った見回組は、新選組に目にものを見せようと多十郎襲撃を企てる。

中島貞夫さんは1934年千葉県東金市生まれ、1959年に東京大学文学部美学美術史学科を卒業、在学中に倉本聡(くらもと・そう)さんらと「ギリシャ悲劇研究会」を結成し、日比谷野外公会堂公演の演出を担当し、卒業後、東映に入社し、東映京都撮影所に配属され、1964年に「くノ一忍法」で監督デビューし、京都市民映画祭新人監督賞、1966年に「893 愚連隊」で注目され、1967年よりフリーの監督として、やくざ、風俗、任侠、時代劇、文芸、喜劇などなどの作品を手がける。

1969年に「日本暗殺秘録」を演出、1972年から「木枯し紋次郎」シリーズを監督、1973年に「東京-ソウル-バンコック 実録麻薬地帯」を監督、1974年から深作欣二 (ふかさく・きんじ、1930-2003) と組んで「実録ヤクザ映画路線」を手がけ、「安藤組外伝 人斬り舎弟」(1974年)、「脱獄広島殺人囚」(1974年)、「沖縄やくざ戦争」(1976年)、「実録外伝 大阪電撃作戦」(1976年)などを発表する。

1987年に大阪芸術大学教授(1997年から同大学院教授)、1991年から「新極道の妻たち」シリーズを監督、1994年に京都市文化・芸術振興計画委員会委員、1998年に「極道の妻たち 決着」を監督、1999年5月5日からKBS京都で「中島貞夫の邦画指定席」を放送(2014年3月26日終了)、2004年に京都映画祭総合プロデューサー、2006年に第5回京都映画祭で牧野省三(まきの・しょうぞう)賞、2015年に映画の日特別功労賞、2018年に京都映画大賞などを受賞している。

チケットはチケットぴあを通じて、最速抽選プレミアムを受付中で、4日11時締め切り。6日10時から一般発売する。料金は全席指定で2000円均一。