丸善日本橋で「江戸指物」展、協同組合職人が制作

【銀座新聞ニュース=2019年5月12日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・日本橋店(中央区日本橋2-3-10、03-6214-2001)は5月15日から21日まで3階ギャラリーで「第5回木の匠展 江戸指物協同組合」を開く。

丸善・日本橋店で5月15日から21日まで開かれる「第5回木の匠展 江戸指物協同組合」に出品される作品。

江戸指物の職人が集まっている「江戸指物協同組合」(台東区根岸5-9-17、03-3874-1504)はほとんどの家具類から照明、暖房などの器具類、お盆、箸などの食器類まで、あらゆる生活用具を制作している。

江戸指物は、江戸の武家、商人、歌舞伎役者用として発達し、その特徴は、毎日の普段使いに耐える堅牢さと、細く華奢に見せる粋なデザインの両方を追求した完成度の高さという。吟味した材料を生かし、外から見えないところに技術を駆使して作り上げる江戸指物を展示販売する。

小林宝林堂によると、指物家具とは、釘などを使わず、木部に凸凹(ほぞ)を作り、そのほぞによって板と板、棒と棒を組み合わせて作る家具をいう。徳川幕府の開幕により、江戸が政治経済の中心になり、衣、食、住のすべてにおいて「江戸前風」が流行した。

指物家具の分野にも、江戸風、江戸好みと呼ばれるスタイルが形成され、ほぞの部分を「仕口」と呼び、数十種類ある仕口のうち、おもに江戸指物では、外からは見えない隠し蟻組(かくしありぐみ)や三方留(さんぽうどめ、3本の柱を組み合わせて角を作る)などの高度な仕口を使用している。

絢爛な加飾が施された関西家具とは対照的に、素朴な作風で、見かけの華やかさより内面の美を追求しており、内側に手抜きをしない、日本的な「わび」や「さび」、さらに「義理人情」の込められた手作りの味が生かされた作品が残されているという。

伝統工芸品によると、「江戸指物」とは外側に組み手を見せず、金釘も使わずに組み立てられた木工品を指物という。指物という名の由来は、木と木を「さし合わせる」からとも、「物さし」を駆使するからともいわれている。

朝廷、茶道用として発達した京指物に対し、江戸指物は武家用、商人用及び江戸歌舞伎役者用(梨園指物)を中心に発達したため、木目を生かした簡素で堅牢なつくりが特徴とされる。また江戸指物師の誕生は、江戸時代、大工職人の仕事が分化したことによるといわれている。

この江戸時代からの優れた技術・技法は脈々と受け継がれており、吟味した材料を生かし、外からは見えないところほど技術を駆使してつくり上げる江戸指物からは、職人の粋と洗練された美意識を感じることができる。

ウイキペディアによると、指物とは釘などの接合道具を使わずに、木と木を組み合わせて作られた家具、建具、調度品などの総称で、日本語による狭義では、日本の伝統工芸品の指物およびその技法を指す。

日本において伝統的な指物にはいくつかの流派とも呼べるものが存在し、特に京都の京指物、東京(江戸)の江戸指物、大阪の大阪唐木指物が知られている。江戸時代、徳川幕府は全国から多くの職人を呼び、職人町を興し、手工業を発達させた。江戸の神田・日本橋周辺の大工町・鍛冶町・紺屋町などだ。江戸時代の中頃に生まれた指物師は、消費生活の発達につれて大工職の仕事が楢物師(ひものし)、戸障子師、宮殿師などと同じ細分化の一つといわれている。

江戸で発展した江戸指物は、武家や町人・商人によく使用され、その風土ゆえに華美な細工は好まれず、素材の木目の美しさを活かした淡泊な木目に渋味を持ち合わせた漆塗りが好まれた。1997年5月14日に江戸指物は木工品として通産大臣指定伝統的工芸品の指定を受けた。現代の主要製造地域は、台東区、荒川区、足立区、葛飾区、江東区となっている。

「江戸指物協同組合」は1983年4月に設立され、8月に東京都伝統工芸品に指定され、1997年に通産大臣より伝統工芸品に指定され、2007年4月に特許庁長官より地域団体商標「江戸指物」に登録されている。

現在、組合には前理事長の井上喜夫(いのうえ・よしお)さん、河内素子(かわうち・もとこ)さん、佐藤進(さとう・すすむ)さん、理事長の戸田敏夫(とだ・としお)さん、根本一徳(ねもと・かずのり)さん。

茂上豊(もがみ・ゆたか)さん、山田嘉丙(やまだ・かへい)さん、渡辺彰(わたなべ・あきら)さん、渡辺光(わたなべ・ひかる)さんらが所属している。

18日、19日の11時と14時から戸田敏夫さんが実演する。

開場時間は9時30分から20時30分(最終日は17時)まで。

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