サニーヘルス、避けたい蛋白質の過剰摂取、体脂肪のリスクも

【銀座新聞ニュース=2019年6月16日】健康食品、美容商品、化粧品などの販売会社、サニーヘルス(中央区八重洲2-1-6、八重洲kビル、03-6701-3000)はこのほど、レポート「糖質制限ダイエットでありがちミス!タンパク質なら太らないというのは本当?」を発表した。

タンパク質は、人の体に欠かせない3大栄養素の1つで、筋肉、皮膚、髪、爪、内臓などを作る元となるほか、体の機能を正常に保つのに欠かせない体内酵素を構成している。しかし、過剰摂取すると、糖質や脂肪と同じように、余ると体脂肪と化してしまう。

糖質制限ダイエット(いわゆる炭水化物抜きダイエット)が人気だ。小難しいカロリー計算もなく、お米、パン、うどん、パスタなどの糖質の高い主食を断つ、あるいは減らすという、ひじょうに簡単なもので、糖質を制限する一方で、肉などタンパク質に関しては制限が設けられず、いくらでも食べていいというルールも存在する。

しかし、タンパク質の過剰摂取は、体に負担をかけてしまうだけでなく、糖質や脂肪と同じように余れば体脂肪と化してしまう。

タンパク質は、人の体に欠かせない3大栄養素の1つで、筋肉はもちろん、皮膚、髪、爪、内臓などを作る元となるほか、体の機能を正常に保つのに欠かせない体内酵素を構成しているのもまたタンパク質だ。多くのホルモン、神経伝達物質の原材料にもなり、ダイエット中でも決して減らさずに摂取したい栄養素でもある。

厚労省の「日本人の食事摂取基準」(2015年版)によると、タンパク質は成人であれば1日あたり男性60グラム、女性50グラムが十分量とされている。体重や運動量にもよって十分量は前後し、体重1キログラム当たりの1日の必要量は運動量の少ない人で0.8グラムから1.0グラム、運動量の多い人なら1.2グラムから2.0グラム程度とされている。

タンパク質の摂取量が不足すると、筋肉が分解され、利用されるようになる。すると筋肉量は減少し、運動しなくても生命維持のため、自動的に体で消費されるカロリー(基礎代謝量)が落ちてしまう。そうなると、やせにくくなるだけではなく、同じ食事量なら基礎代謝量が落ちた分だけ体内でカロリーが余るようになり、その分は脂肪として蓄積される。このため、タンパク質は毎日必要量を摂取するべきといえる。

しかしながら、その反対に、過剰摂取をするとどうなるのか?腎臓や肝臓に負担をかけるという認識を持つ人は少なくないが、実は太ってしまうというリスクがある。正確に言うと、タンパク質という成分そのものによって太るのではなく、摂取カロリーが消費カロリーを上回ることで太ってしまう。

摂取カロリーが消費カロリーを上回るという状態によって太るというのは、ダイエットの基本中の基本だ。でも、糖質制限ダイエットにおいては、タンパク質のカロリーは特に考慮されていないことが多いため、それが落とし穴となってダイエットが失敗してしまうこともある。

タンパク質は1グラム当たり4キロカロリーの熱量を発生するエネルギー源でもあり、これは糖質1グラムあたりと同じだ。ちなみに脂肪は1グラムあたり9キロカロリーだ。
摂取カロリー(特に糖質)が足りなければ、タンパク質もエネルギーとして利用されるし、余れば脂肪に変わる。タンパク質を構成しているアミノ酸は体に貯蔵しておくことができないため、使われなかった分は脂肪になってしまうのだ。

それゆえ、タンパク質ならいくら食べても太らないということはなく、あくまでもダイエットの基本に則って、消費・摂取カロリーのプラスマイナスは意識するべきだ。

タンパク質は、魚、肉、卵、豆類に多く含まれ、全体量の10%から20%前後がタンパク質だ。例えば、牛モモ肉100グラムなら、含まれるタンパク質はおよそ20グラム。意外かもしれないが、米や麦などの穀物にも6%から10%程度含まれるほか、野菜にも微量が含まれている。

量はグラム数だと少し分かりにくいので、「手ばかり」を参考にするとわかりやすくなる。魚、肉、卵、豆類の1食の目安は厚みも大きさも、指を除く自分の手のひら1枚分とされている。

1日にいろいろな種類のタンパク源を食べつようにしたい。朝は卵や納豆など、昼、夜で魚、肉、豆腐を摂るように心がけると無理なく取り入れられる。また、1種類の食品から必要量のすべてを摂るのではなく、組み合わせて食べることで体内で合成できない「必須アミノ酸」を補い合えると同時に、その他の栄養素もバランスよく摂ることができる。

また、動物性、植物性のどちらかに偏ることなく、万遍なく食べるほうがダイエットにも健康にも効率的といえる。

タンパク質の過剰摂取によって健康を損なったという研究結果はないものの、体内での代謝が変化したという報告はあり、過剰摂取は太ってしまうだけでなく健康面でのリスクを高めてしまう可能性がある。あくまでも適量摂取をめざしたい。

グリコによると、摂取したタンパク質は、体内で合成と分解を繰り返し、その過程において、食事から摂ったタンパク質のうち余った(過剰な)ものは分解されて窒素となる。

窒素を体外に排泄するためには、肝臓と腎臓の働きが必要で、体内の分解過程で必要でなくなった窒素はアンモニアに変わる。アンモニアは体にとって有害な物質であるため、肝臓で無害な尿素に変換され、のちに腎臓で尿として排出される。

このときにタンパク質を過剰に摂取すると、その分多くの窒素を尿に変換しなければならなくなる。そのため肝臓や腎臓にかかる負担が普段よりも大きくなり、内臓疲労を引き起こしてしまう可能性があるとしている。

尿路結石とタンパク質も関係があり、尿路結石の原因の1つに動物性タンパク質の摂りすぎがあるという。代表的な「シュウ酸カルシウム結石」でみると、主に肉などの動物性タンパク質は、摂取すると体のなかでシュウ酸や尿酸などの物質が体内に増える。このうち、シュウ酸にはカルシウムと結合しやすい性質を持ち、腸の中でカルシウムと結びつくことで便として体の外へ排泄される。

このとき、腸で吸収しきれないシュウ酸は尿として排泄される。シュウ酸が尿に含まれるカルシウムと結合してしまうと、石のようなかたまりとなって排泄されにくくなり、尿管を詰まる原因となる。

ヒトの腸内細菌が健康的な状態かどうかを知るには、便を観察することで、色は黄色、もしくは黄色がかった褐色で、多少のにおいがあっても臭くはなく、バナナのような形で柔らかいものが理想とされている。逆に黒っぽく嫌な臭いがある便は、腸内細菌のバランスが悪くなっている状態といえる。腸内に腐敗産物が増えると口臭や体臭の原因になると考えられている。

主な食品100グラムあたりのタンパク質量は、米(精白米)6.1グラム、豚(大型豚種)ばら(脂身付、生)が14.2グラム、和牛肉ひれ(赤肉、生)19.1グラム、成鶏肉もも(皮付き、生)17.3グラム、あゆ(養殖、焼き)22.6グラム、キャベツ(結球葉、生)1.3グラム、だいこん(根、皮むき、ゆで)0.5グラム、じゃがいも(塊茎、蒸し)1.5グラム。

大豆(全粒、国産、乾)35.3グラム、りんご(生)0.2グラム、鶏卵類(全卵、生)12.3グラム、普通牛乳3.3グラム、ヨーグルト(全脂無糖)3.6グラム、無塩バター0.5グラム、インスタントコーヒー14.7グラム。

高タンパク、低カロリーの食事をするには、食材は鶏胸肉やささみ、豚ヒレ肉などの脂身の少ない肉類や魚、またはカッテージチーズなどの脂肪分の少ない乳製品を選びたいとしている。

日々の生活で揚げ物ばかりを食べたり、ソースやマヨネーズなど調味料をたくさんつけたりしてないだろうか。ゆでたり蒸したりする調理法は余分な油分を摂取せず、タンパク質をより効率的に摂ることができる。また、揚げ物の衣や調味料に含まれる油分は、見えないカロリーとして体にたまってしまいがちだ。