サニーヘルス、断食ダイエットも、前後は「まごわやさしい」食を

【銀座新聞ニュース=2019年8月18日】健康食品、美容商品、化粧品などの販売会社、サニーヘルス(中央区八重洲2-1-6、八重洲kビル、03-6701-3000)はこのほど、レポート「ファスティングはダイエットに有効?」を発表した。

「ファスティング=断食」と考えるが、断食期間中は専用の酵素ドリンクやスープなどを1日に数回飲んで過ごすというのが一般的。前後には「まごわやさしい」食で、ビタミン、ミネラル、食物繊維などを摂取することが大事という。

英語で断食を意味する「ファスティング(fasting)」だが、ダイエットを目的としたファスティングが根強い人気で、定期的に実践している人も少なくないといわれている。ファスティング体験者からは「体質が変わった」や「アレルギーが改善した」とか「肌がきれいになった」や「むくみが解消された」などの声が聞かれる。

では、肝心のダイエット面ではどうなのだろうか。ファスティングは数日から1週間程度行い、ダイエットを目的とするほか、胃腸を休ませたり、身体から毒素を排出させるデトックスが主な効果とされている。ファスティング=断食という理解だが、本当に何も口にしないのではなく、現在、実践者が多い方法は、断食期間中は専用の酵素ドリンクやスープなどを1日に数回飲んで過ごすという。

これにより、悪玉菌が増加する原因となる食品が体に入ってこなくなるため、腸内環境が大きく変わるとされ、ファスティング明けには体調や体質が改善することができると謳われている商品(ファスティング用ドリンクなど)もある。

ファスティング用ドリンクの販売会社によってメソッドやルールは多少異なるが、ほぼ共通しているのは、ファスティングは期間中だけでなく、始める前の準備期間と終了後の回復食の期間が数日から1週間ほど設けられていることだ。

この期間の食事は「まごわやさしい」が推奨されている。これは和の食材を中心とした体によい食材の頭文字で、ビタミン、ミネラル、食物繊維をたっぷり摂取することができるというものだ。食材は以下の通り。ダイエットや健康面において優れた食材なので、ファスティング前後だけでなく日常的に取り入れることを勧めている。

「ま」は豆類全般を指し、大豆や豆腐、納豆、油揚げ、高野豆腐など大豆製品や、あずき、黒豆など。「ご」はごま。「わ」はわかめをはじめとする海藻類のこと。

「や」は野菜全般、「さ」は魚、「し」はしいたけなどきのこ類、「い」はゃがいも、さつまいも・里芋・山芋など芋類をしている。

ファスティング前後の期間中は「まごわやさしい」以外にもグルテン(小麦粉)を含む食品(パン、パスタなど小麦製品)を摂取しないというルールも設定されていることがある。

それでは、ファスティングのダイエット効果はどうなのか。ファスティング体験者の声では、「一時的に体重は減ったけれど、結局すぐに元通りに」という意見が多かった。食べない分体重は落ちるものの、その後の食生活を元に戻せば体重はもちろんのこと、改善されたかもしれない体質や腸内環境も元通りになるのは当然といえる。

また、ファスティングによってやせやすい体質になるともいわれているが、たった一度ファスティングをしただけで、今まで通りに食べてもスリムをキープできる体に変化するということは考えづらく、それをずっと維持し続けることも不可能だ。

ファスティングによって摂取カロリーが大幅に減ることで、まず始めに体内の予備エネルギー源であるグリコーゲンが枯渇し、その次に体脂肪がエネルギーに使われるようになる「ケトーシス」になり、ファスティング期間中は瞬間的に体重は落ちるが、その体重を維持することはまた別問題なのだ。

どんなダイエット法においても、スリムを維持するには食生活を根本的に変え、それを習慣化し、筋肉を付けてエネルギー代謝の高い体作りをする必要がある。

ファスティングによって得られるのは、胃腸を休ませる効果、便秘解消、暴飲暴食の後のリセット、カロリー調整、毒素・老廃物の排泄(デトックス)など、ダイエットの補助的な効果と認識しておきたい。一度だけでなく、定期的に行うことで、アレルギーの緩和にも効果が期待されているので、ダイエット目的ではなく、体質改善をめざしてみるとよいかもしれないとしている。

ただ、ファスティングダイエットはやり方を間違えると危険だ。「たったの48時間でマイナスXXキログラム」などの広告に惹かれて、手軽さゆえに安易に手を出す人も多いが、ファスティングがきっかけとなって体が「飢餓状態」に陥ったと判断してしまい、栄養素の吸収が高まるだけでなく食欲が強くなってしまうことも少なくない。ファスティングの期間が長いほど、その傾向は強くなるといわれている。

食事を絶つこのダイエット法は、やり方を間違えると身体に大きな負担がかかることはいうまでもない。特にファスティング終了後の回復食には注意が必要で、間違った方法で通常の食事に戻してしまうと体への負担が大きい。必ず専門家やファスティングドリンクの販売者の指導を守るようにする。

ファスティングはダイエットを目的とせずに、暴飲暴食が続いた時期の後など、胃腸や肝臓など内臓に負担がかかっていると感じた時には向いている。花粉症が改善されたという声も聞かれるので、来年の花粉シーズン前にトライしてみるのもよいかもしれない。

「MYLOHAS」によると、「まごわやさしい」食材は「ま」が豆類全般で、特に納豆や味噌など発酵食品が望ましい。「ご」はごま類で、アーモンドやクルミなどナッツ類も含まれる。「わ」はわかめなど海藻類全般で、昆布、ひじきやもずくなども含まれる。

「や」は野菜、野菜全般だが、野菜ジュースは含まれない。「さ」は魚、魚類全般(小さい青魚がおすすめ)で、貝類も含まれる。「し」はしいたけ、きのこ類全般で、「い」はいも、いも類全般で、こんにゃくも含まれる。