M84で稲石とおる、山岸翔、増田雅子ら武蔵美大展

【銀座新聞ニュース=2019年9月12日】Art Gallery M84(中央区銀座4-11-3、ウインド銀座ビル、03-3248-8454)は9月16日から21日まで武蔵野美術大学通信教育課程造形学部関係者による「馴染む、けれども はじくvol.2」を開く。

アートギャラリーエムハッシー(Art Gallery M84)で9月16日から21日まで開かれる「第2回馴染む、けれども はじく」に出品される甲斐千香子さんの「 永遠の庭」(紙・アクリル・ペン、(C)甲斐千香子)。

主に武蔵野美術大学通信教育課程造形学部の在校生、卒業生など「ムサビ繋(つな)がり」の作家が絵画、彫刻、写真など約30点を展示する。中には在学中から個展やグループ展で作品を発表し、展覧会で入選、入賞している作家もいる。

アートギャラリーエムハッシー(Art Gallery M84)ではそれぞれが「どこかで一緒に展示していたり、個人同士で親密だったり、ゆるやかに繋がっており、そんなに疎遠ではないけれども緊密過ぎるわけでもない、不思議なネットワークの作家達による作品展」としている。

今回、出展しているのは、初めて参加する石本烈士(いしもと・つよし)さん、前回に続いて出品する2018年3年卒業の稲石(いないし)とおるさん、同じく前回に続いて2回目になる2014年3月卒業の甲斐千香子(かい・ちかこ)さん、同じく前回に続いて2回目になる2014年3月卒業の高橋佑弥(たかはし・ゆうや)さん。

同じく稲石とおるさんの「歌舞伎、鏡獅子、四角猫」(紙粘土・木 ガラス・油絵具(C)稲石とおる)。

同じく2回目で在学中の増田雅子(ますだ・まさこ)さん、同じく前回に続いて2回目になる2015年3月卒業のミチル(MICHIRU)さん、初めて参加する2018年3年卒業の安井蘭(やすい・らん)さん、同じく前回に続いて2回目になる2018年3月卒業の山岸翔(やまぎししょう)さんの8人。

武蔵野美術大学は1929年の「帝国美術学校」の吉祥寺開校がはじまりで、1948年に「武蔵野美術学校」と改称され、1957年に武蔵野美術短期大学(1988年に武蔵野美術短期大学部に変更)を設置、1962年に学校法人「武蔵野美術大学」が設立され、短大と大学は小平校舎に移転した。

2002年に造形学部通信教育課程(4年制、本部は武蔵野市吉祥寺東町3-3-7)が開設され、2003年に短期大学部が廃止された。学校法人武蔵野美術大学が運営していた1929年の帝国美術学校以来の伝統があった武蔵野美術学園は実技専修の各種学校で、2018年3月に廃校された。

通信教育課程は入学のための選抜試験がなく、入学資格審査に合格すると入学できる。また、過去に大学、短大などを卒業した実績があると、2年次や3年次への編入学も可能としている。通信教育課程には油絵学科(絵画コース、日本画コース、版画コース)、工芸工業デザイン学科(生活環境デザインコース、スペースデザインコース)、デザイン情報学科(コミュニケーションデザインコース、デザインシステムコース)、芸術文化学科(造形研究コース、文化支援コース)があるが、2年生までは総合過程で造形全般の基礎技術や知識を身につけ、3年次から専門コースに分かれる。

高校卒業生が入る1年生の募集は600人、2年からの編入が60人、3年次から編入は180人。入学金、授業料は1年次が32万5000円、2・3年次がそれぞれ毎年33万5000円がかかる。卒業までには授業料のほか、スクーリング受講料などが必要で、スクーリング(面接授業)は卒業までに30単位の修得が不可欠で、年間平均で7単位から8単位のスクーリング(1回1万3000円)を受講することになる。このため、4年間在籍すると、157万円がかかる。

石本烈士さんは2016年から八千代市民ギャラリー登録推進活動に参加し、2017年1月から八千代市民ギャラリーのグループ展などに参加している。

稲石とおるさんは1968年北海道札幌市生まれ、1998年から2010年まで彫刻家の大平隆洋(おおひら・たかひろ、1937-2011) に学び、2017年9月に個展を開き、2018年3月に武蔵野美術大学通信教育課造形学部油絵学科日本画コースを卒業している。

甲斐千香子さんは1987年宮崎県生まれ、2011年4月に個展を開き、2014年3月に武蔵野美術大学通信教育課程造形学部油絵学科日本画コースを卒業、2016年4月に「ゲンロンカオス*ラウンジ新芸術校」標準コース2期を受講し、2017年2月に「ゲンロンカオス*ラウンジ新芸術校」第2期生標準コース成果展に出品した。

高橋佑弥さんは1987年千葉県生まれ、2014年3月に武蔵野美術大学通信教育課程造形学部油絵学科日本画コースを卒業、2016年3月と8月にアート講座の講師を務めている。2016年12月から毎年、八千代市民ギャラリーのグループ展に参加している。

増田雅子さんは2013年3月に日本書道専門学校本科を卒業、専科を修了、卒業時に卒業制作優秀賞、2015年2月に2人展を開き、2015年3月にグループ展に出品、2018年1月に「独立書道展」に出展し、秀作賞を受賞し、2019年現在、武蔵野美術大学通信教育課程造形学部油絵学科版画コースに在学している。

ミチルさんは東京都生まれ、2013年8月にグループ展に参加、2015年3月に武蔵野美術大学通信教育課程造形学部油絵学科絵画コースを卒業、2016年2月に第31回「三菱商事アート・ゲート・プログラム」で入選(同年11月、2017年2月、6月にも入選)、同年7月に「シェアアートアワード(Share Art Award)2016」で入選、2017年8月に個展を開き、同年10月に美術の祭典第43回「東京展」で入選している。

安井蘭さんは2013年に武蔵野美術大学 造形学部 工芸工業デザイン科を中退、2018年に武蔵野美術大学通信教育課程造形学部油絵学科日本画コースを卒業した。2011年9月と2012年9月に武蔵野美術大学芸術祭でグループ展などに参加する。、

山岸翔さんは1989年東京都生まれ、2018年3月に武蔵野美術大学通信教育課程造形学部油絵学科日本画コースを卒業している。

16日16時からレセプションパーティを開く。

開場時間は10時30分から18時30分(最終日は17時)まで。入場は無料。展示している作品はすべて販売する。