東宝9月映画、41%増の80億円、2カ月ぶりプラス

【銀座新聞ニュース=2019年10月10日】阪急阪神東宝グループで、国内映画業界首位の東宝(千代田区有楽町1-2-2、03-3591-1221)は10月9日、9月の映画営業部門興行成績(速報ベース)が前年同月比41.3%増の80億6930万円で、2カ月ぶりにプラスだったと発表した。

新海誠監督の「天気の子」((C)2019「天気の子」製作委員会)は、7月19日に公開されて、3週連続で1位、8月10日、11日の4週目から3位に下がり、24日、25日の6週目に1位に返り咲いた。8月31日、9月1日の7週目も1位、7日、8日の8週目が2位、14日、15日の9週目が3位、21日、22日の10週目に4位と下がり、28日、29日の11週目で3位に再び上昇している。

9月は例年、需要の端境期で、年間を通じて比較的観客が少ないため、売上高も40億円から50億円で推移することが多い。2013年が54億円、2014年が45億円、2015年が49億円、2016年がアニメ「君の名は。」の影響で157億円と100億円を超えた。いかし、2017年が45億円、2018年が57億円で推移していた。

これに対して、2019年はアニメ「天気の子」が7週目以降も好調だった上、13日から公開された「記憶にございません!」が3週連続で1位、6日から公開された「かぐや様は告らせたい」も初週で1位にランクされ、その後も2位を続けるなど収入増に大きく貢献した。

一方、トーホー(TOHO)シネマズ、関西共栄興行、スバル興業という連結3社と東京楽天地、オーエスの持分法適用2社を合わせた5社ベースの東宝グループの映画館(696スクリーン)の9月の入場料収入(売店収入は除く)は同15.1%増の63億9644万円だった。2013年6月発表からトーホーシネマズ直営館の入場料収入と東宝グループの入場人員を公表するのを止めている。

9月の新作は6日に公開された「かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦」、13日に公開された「記憶にございません!」、20日に公開された「ハローワールド(HELLO WORLD)」の3本だった。

興行通信社の映画興行ランキングによると、8月31日、9月1日の週は「天気の子」が7週目で1位、「劇場版おっさんずラブ ラブ・オア・デッド(LOVE or DEAD)」が2週目も3位と、トップ10入りは前の週より1本減って2本だった。

7日、8日の週は「かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦」が初週で1位、「天気の子」が8週目で2位、「劇場版おっさんずラブ ラブ・オア・デッド」が3週目で3位と、トップ10入りは前の週より1本増えて3本だった。

14日、15日の週は「記憶にございません!」が初週で1位、「かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦」が2週目で2位、「天気の子」が9週目で3位、「劇場版おっさんずラブ ラブ・オア・デッド」が4週目で6位と、トップ10入りは前の週より1本増えて4本だった。

21日、22日の週は「記憶にございません!」が2週目で1位、「かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦」が3週目で2位、「天気の子」が10週目で4位、「ハローワールド(HELLO WORLD)」が初週で6位、「劇場版おっさんずラブ ラブ・オア・デッド」が5週目で7位と、トップ10入りは前の週より1本増えて5本だった。

28日、29日の週は「記憶にございません!」が3週目も1位、「かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦」が4週目で2位、「天気の子」が11週目で3位に再び上昇、「ハローワールド(HELLO WORLD)」が2週目で6位、「劇場版おっさんずラブ ラブ・オア・デッド」が6週目で7位と、トップ10入りは前の週と同じく5本だった。

9月の主な配給作品は「劇場版おっさんずラブ ラブ・オア・デッド(LOVE or DEAD)」、「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」、「アルキメデスの大戦」、「天気の子」、「劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲」、「名探偵コナン 紺青の拳」、「かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦」、「記憶にございません!」、「ハローワールド(HELLO WORLD)」など。