「海馬五郎」、松尾スズキ、中山美穂ら舞台挨拶

【銀座新聞ニュース=2019年10月17日】中堅映画配給会社のファントム・フィルム(渋谷区代々木1-11-2、代々木コミュニティビル、03-6276-4035)は10月26日にTOHOシネマズ日比谷(千代田区有楽町1-1-3、東京ミッドタウン日比谷、050-6868-5068)で「108 海馬五郎の復讐と冒険」に出演している松尾スズキさん、中山美穂さんらによる舞台あいさつを開く。

10月25日から一般公開する「108 海馬五郎の復讐と冒険」((C)2019「108 海馬五郎の復讐と冒険」製作委員会)。

26日13時30分の回上映終了後に、脚本家で主人公の「海馬五郎」役の松尾スズキ(まつお・すずき)さん、海馬五郎の妻「海馬綾子」役の中山美穂(なかやま・みほ)さん、海馬五郎の友人で女優「砂山美津子」役の秋山菜津子(あきやま・なつこ)さん、海馬五郎の友人「糸井」役の岩井秀人(いわい・ひでと)さん、海馬五郎の妹「海馬マリ」役の坂井真紀(さかい・まき)さん、「道夫」役の栗原類(くりはら・るい)さん、海馬五郎の元妻「エイドリアン」役のリリコ(LiLiCo)さんが舞台に登場してあいさつする。

「108 海馬五郎の復讐と冒険」は松尾スズキさんが監督、脚本、主役を務めるオリジナルの作品だ。

物語は名脚本家として成功を収めている海馬五郎が、妻で元女優の綾子がダンサーの男と浮気をしていることをSNSの投稿から知ってしまう。ショックから綾子との離婚を考えるが、離婚時の財産分与により資産の半分を支払わなければならないことを知り、怒りに燃える海馬は、妻の不貞に支払わなくてはならない資産1000万円を、自らの不貞で使い切ることで綾子に復讐することを決意する。

彼女がSNSに投稿した写真についた108もの「いいね!」によってさらに怒りの炎が増した海馬は、「いいね!」の数だけ女を買いまくる復讐劇をはじめる。タイムリミットはたった1カ月。人智の及ぶあらゆる手を使って資産を減らしていくが、108人への道のりは果てしなく遠く、追い込まれた海馬は、やがて想像をはるかに超える「ある方法」で目標をクリアしようとするが。

ウイキペディアなどによると、松尾スズキさんは1962年福岡県北九州市八幡西区生まれ、九州産業大学芸術学部デザイン学科を卒業、在学時に「漫画研究会」に入ったが、絵が下手で断念し、「演劇研究会」に入り、劇団「エクボ」を創設するも、途中で演劇をやめ、4年のとき絵画に目覚め、落第し、卒業後は上京し、印刷会社に勤務するも、1年で挫折し、その後、イラストで生計を立てながら、1988年に劇団「大人計画」を旗揚げして、「絶妙な関係」を公演した。劇団「大人計画」は芸能プロダクションとしても活動している。

1997年に「ファンキー!宇宙は見える所までしかない」で第41回岸田国士(きしだ・くにお)戯曲賞を受賞、2004年に映画監督デビュー作「恋の門」はベネチア国際映画祭に出品した。マンガ原作者としても活動し、マンガ家の河井克夫(かわい・かつお)さんとの活動では「チーム紅卍」を名義としている。山本直樹(やまもと・なおき)さんのマンガ原作も手がけている。

2006年に小説「クワイエットルームにようこそ」で第134回芥川賞候補に選ばれ、2007年に「東京タワー ーオカンとボクと、時々、オトン」の脚本を担当し、第31回日本アカデミー賞最優秀作品賞受、最優秀脚本賞を受賞している。2010年(「老人賭博」)、2018年(「もう『はい』としか言えない」)も芥川賞候補となっている。2006年から太田出版より、自身がスーパーバイザーをつとめる雑誌「ホンニン(hon-nin)」が刊行されている。2007年に10年連れ添った妻と離婚、2014年に20歳年下の一般人女性と再婚している。

チケットはチケットぴあを通じて先行抽選販売を受け付け中で、18日11時締め切り。19日10時から一般発売する。料金は全席指定で2100円。作品は「R18+」(18歳以上が鑑賞できる)。