「真実」上映会で是枝裕和がティーチイン

【銀座新聞ニュース=2019年10月21日】中堅の映画配給会社のギャガ(港区南青山2-22-8、TYビル)は10月25日にTOHOシネマズ日比谷(千代田区有楽町1-1-3、東京ミッドタウン日比谷、050-6868-5068)で「真実」のティーチインイベント付上映会を開く。

現在、一般公開されている「真実」((C)2019 3B-分福-MI MOVIES-FRANCE 3 CINEMA)。

25日18時30分の回上映終了後に、監督の是枝裕和(これえだ・ひろかず)さんが舞台に登場して、ティーチインイベントを開く。

「真実」は是枝裕和さんが初めて日本とフランスの国際共同制作で、オリジナル脚本も手がけた長編作品で、母と娘の間に隠された真実をめぐる物語を、フランスの女優カトリーヌ・ドヌーブ(Catherine Deneuve)さんとジュリエット・ビノシュ(Juliette Binoche)さんの共演で描く。2019年の第76回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品され、映画祭のオープニング作品として上映された。

物語はフランスの国民的大女優ファビエンヌ(トリーヌ・ドヌーブさん)が自伝本「真実」を出版し、それを祝うためという理由で、アメリカに暮らす脚本家の娘リュミール(ジュリエット・ビノシュさん)が、夫でテレビ俳優のハンク(イーサン・ホーク=Ethan Green Hawke=さん)や娘のシャルロット(クレモンティーヌ・グルニエ=Clementine Grenier=さん)を連れて母のもとを訪れるところからはじまる。

早速、母の自伝を読んだリュミールだったが、そこにはありもしないエピソードが書かれており、憤慨した彼女は母を問いただすが、ファビエンヌは意に介さない。しかし、その自伝をきっかけに、母と娘の間に隠されていた愛憎渦巻く真実が次第に明らかになっていく。

ウイキペディアによると、是枝裕和さんは1962年東京都練馬区生まれ、1987年に早稲田大学第一文学部文芸学科を卒業、番組制作会社「テレビマンユニオン」に入社、テレビ番組のADをしながらドキュメンタリー番組の演出家をつとめ、1995年に「幻の光」で映画監督デビュー、1999年に「ワンダフルライフ」、2004年に「誰も知らない」を手がけた。

2006年に「花よりもなほ」、2008年に「歩いても 歩いても」、2009年に「空気人形」、2011年に「奇跡」、2013年に「そして父になる」などを監督し、新作を発表すると多くの国際映画祭に招待されるなど、国内外で高い評価を受けている。

2005年に「誰も知らない」で第77回アカデミー賞外国語映画賞部門の日本代表作品に選ばれ、2014年に「そして父になる」で第37回日本アカデミー賞優秀作品賞、優秀監督賞などを受賞、2018年に「万引き家族」が第71回カンヌ国際映画祭で最高賞となるパルム・ドールを受賞した。現在、早稲田大学基幹理工学部表現工学科教授、立命館大学産業社会学部客員教授。

チケットはチケットぴあを通じて22日10時から発売し、料金は全席指定で2100円均一。プレミアボックスシート3100円。