東宝10月映画、39%増の37億円、年間700億円突破

【銀座新聞ニュース=2019年11月14日】阪急阪神東宝グループで、国内映画業界首位の東宝(千代田区有楽町1-2-2、03-3591-1221)は11月13日、10月の映画営業部門興行成績(速報ベース)が前年同月比39.4%増の37億4639万円で、2カ月連続でプラスだったと発表した。

新海誠監督の「天気の子」((C)2019「天気の子」製作委員会)は13週目も8位と堅調だったが、19日、20日の週の14週目でトップ10から外れた。

10月は例年、9月と並んで需要の端境期で、年間を通じて比較的観客が少ないため、売上高も40億円前後で推移することが多い。2012年が32億円、2013年が40億円、2014年が21億円、2015年が46億円、2016年がアニメ「君の名は。」の影響で85億円と80億円を超えたが、2017年が39億円、2018年が27億円にとどまった。

2019年10月はアニメ「天気の子」が12週目以降も好調だった上、4日から公開された「蜜蜂と遠雷」、11日から公開されたアニメ「空の青さを知る人よ」も堅調だったが、興行収入が37億円にとどまった。しかし、2018年10月が20億円台だったことから4割の伸びとなった。

ただ、1月から10月の累計では723億9842万円と、2016年以来3年ぶりに年間の興行収入が700億円を突破している。

一方、トーホー(TOHO)シネマズ、関西共栄興行、スバル興業という連結3社と東京楽天地、オーエスの持分法適用2社を合わせた5社ベースの東宝グループの映画館(696スクリーン)の10月の入場料収入(売店収入は除く)は同26.5%増の51億346万円だった。2013年6月発表からトーホーシネマズ直営館の入場料収入と東宝グループの入場人員を公表するのを止めている。

10月の新作は4日に公開された「蜜蜂と遠雷」、11日に公開されたアニメ「空の青さを知る人よ」の2本だった。

興行通信社の映画興行ランキングによると、10月5日、6日の週は「記憶にございません!」が4週目で2位、「蜜蜂と遠雷」が初週で4位、「かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦」が5週目で6位、「天気の子」が12週目で7位、「ハローワールド(HELLO WORLD)」が3週目で9位と、トップ10入りは前の週と同じく5本だった。

12日、13日の週は「記憶にございません!」が5週目で3位、アニメ「空の青さを知る人よ」が初週で4位、「蜜蜂と遠雷」が2週目で6位、「天気の子」が13週目で8位、「かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦」が6週目で9位と、トップ10入りは前の週と同じく5本だった。

19日、20日の週は「記憶にございません!」が6週目で6位、「空の青さを知る人よ」が2週目で7位と、トップ10入りは前の週より3本も減って2本だった。

26日、27日の週は「記憶にございません!」が7週目で9位、「空の青さを知る人よ」が3週目で10位と、トップ10入りは前の週と同じく2本だった。

10月の主な配給作品は「劇場版おっさんずラブ ラブ・オア・デッド(LOVE or DEAD)」、「天気の子」、「かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦」、「記憶にございません!」、「ハローワールド(HELLO WORLD)」、「空の青さを知る人よ」など。