東宝「ラストレター」、松たか子、広瀬すずら初日挨拶

【銀座新聞ニュース=2019年1月12日】阪急阪神東宝グループで、国内映画業界首位の東宝(千代田区有楽町1-2-2、03-3591-1221)は1月17日からTOHOシネマズ日比谷(千代田区有楽町1-1-3、050-6868-5068)で一般公開される「ラストレター」の初日に松たか子さん、広瀬すずさん、森七菜さんらによる舞台あいさつを開く。

1月17日から一般公開される「ラストレター」((C)2020「ラストレター」製作委員会)。

17日14時5分の回上映終了後に、監督の岩井俊二(いわい・しゅんじ)さんをはじめ、遠野未咲の妹で、主婦で主人公の「岸辺野裕里」役の松たか子(まつ・たかこ)さん、遠野未咲の娘「遠野鮎美」役の広瀬(ひろせ)すずさん、岸辺野裕里の娘「岸辺野颯香」役で、主題歌も歌っている森七菜(もり・なな)さん、裕里の初恋の相手で、小説家「乙坂鏡史郎」役の福山雅治(ふくやま・まさはる)さんが舞台に登場してあいさつする。

「ラストレター」は監督の岩井俊二さんが自ら小説として描いた「ラストレター」(2019年9月、文春文庫から刊行)が原作で、自身の出身地・宮城を舞台に、手紙の行き違いから始まった2つの世代の男女の恋愛模様と、それぞれの心の再生と成長を描いたラブストーリーだ。岩井俊二さんが脚本と主題歌の作詞を手掛け、全体の音楽を担当した小林武史(こばやし・たけし)さんが作曲し、森七菜さんが歌っている。

物語は姉・未咲の葬儀に参列した裕里が、未咲の娘・鮎美から、未咲宛ての同窓会の案内状と未咲が鮎美に遺した手紙の存在を告げられるところからはじまる。未咲の死を知らせるため同窓会へ行く裕里だったが、学校の人気者だった姉と勘違いされてしまう。

そこで初恋の相手・鏡史郎と再会した彼女は、未咲のふりをしたまま彼と文通することに。やがて、その手紙が鮎美のもとへ届いてしまったことで、鮎美は鏡史郎と未咲、そして裕里の学生時代の淡い初恋の思い出をたどりはじめる。

岩井俊二さんは1963年宮城県仙台市生まれ、1987年に横浜国立大学教育学部美術学科を卒業、学生時代から小説家をめざし、卒業前に就職活動をせず、映像関係の仕事に就くためアルバイトをしながら人脈を広げる。1988年にビーイングなどのミュージック・ビデオの仕事をはじめ、1993年にフジテレビ系ドラマ「if もしも-打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」を演出し、日本映画監督協会新人賞を受賞し、同作は再編集され、1994年に劇場公開された。

1995年に初の長編映画「ラブレター(Love Letter)」を監督し、1995年に映画「スワロウテイル」を監督し、知名度を大きく上げた。その後、独特な映像美から「岩井美学」などと呼ばれる。1999年に初めてドキュメンタリーを発表し、2000年に庵野秀明(あんの・ひであき)さん監督の「式日」に俳優として出演した。2001年にネット上のBBSを使った大衆参加による小説「リリイ・シュシュのすべて」を完成、映画化し、2004年に角川文庫から単行本が刊行されている。2003年にウエブ配信という方法で「花とアリス(ショートフィルム)」を公開した。

2004年4月からウェブページでシナリオ募集していた「しな丼」のコーナーを閉鎖し、「戯作通信」こと「プレイワークス(playwoks))」というウェブサイトを開設、ラジオ番組として「円都通信」がスタートし、「プレイワークス」(「しな丼」)で扱われたシナリオがラジオドラマとして毎週放送されていた。その中から「虹の女神」(2006年)、「BANDAGE バンデイジ」(2010年)が映画化された。

2005年よりロサンゼルスに拠点を移し、2009年にフランス・アメリカ合作映画「ニューヨーク、アイラブユー」に監督の1人として参加、ハリウッドで初の長編映画「バンパイヤ(vampire)」を撮影し、2014年に短編アニメ「タウンワーカーズ(TOWN WORKERS)」を監督し、2015年に長編アニメ「花とアリス殺人事件」を監督し、ロトスコープ手法で制作し、2018年に監督した「チィファの手紙」を中国で公開した。

チケットはチケットぴあを通じて先行抽選を受付中で、1月14日11時締め切り。料金は一般2100円、大学生、専門学校生1700円、高校生以下3歳まで1200円、障がい者1200円、シニア1400円。