ホットペッパー調べ外食19年4兆円台も2%減、12月も5%減

【銀座新聞ニュース=2020年2月6日】大手情報会社のリクルートグループの旅行、レジャー、飲食などの情報サービス会社、リクルートライフスタイル(千代田区丸の内1-9-2、03-6835-1000)の「食」に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」は2月5日に2019年12月の「外食市場調査」を発表した。

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それによると、12月の首都圏・関西圏・東海圏(東名阪)の3圏域の外食市場規模は前年同月比5.6%減の4039億円と5カ月続けて前年を下回った。

これにより、2019年の年間外食市場規模は前年比2.1%減の4兆758億円と3年ぶりに前年を下回った。年間では2013年の3兆9730億円に対して、2014年が3兆9676億円とマイナスとなり、2015年が同2.1%増の4兆520億円、2016年が同2.0%減の3兆9702億円、2017年が同0.5%増の3兆9901億円で、2年連続で4兆円台だったが、2016年以来3年ぶりにマイナスだった。

2019年12月の外食市場規模は首都圏が190億円のマイナス(7.1%減、2カ月ぶり減)、関西圏が11億円のマイナス(1.0%減、8カ月連続減)、東海圏が42億円のマイナス(8.2%減、3カ月連続減)といずれも前年を下回った。

外食単価は前年比25円プラスの2973円と2カ月ぶりの上昇(0.9%増)、外食頻度(外食回数)が月4.27回で同0.20回減り、4カ月続けて下回り、外食実施率は同1.0ポイントダウンの77.5%と2カ月ぶりに下回った。

外食頻度は2012年の調査開始以来、12月としては最低値を記録、単価は同過去最高額となったが、前年比の増加率は2%増税されているほどには伸びなかったことから、市場規模は12月としては調査開始以来の最低額となった。

ホットペッパーグルメ外食総研では、12月としては天皇誕生日の祝日がなくなったことなど、「前年よりも不利なカレンダーであった影響や増税による外食に対する消費者意識の冷え込みを反映している可能性もありそう」としている。

主要16業種(調査は26分類)を対象とした外食市場規模は、「中華料理店(ラーメン専業店は除く)」が1億円増の231億円、「お好み焼き、鉄板焼き等の専業店」が4億円増の64億円、「スナック、ナイトクラブ、キャバレー」が13億円増の89億円など、増えたのが5業種だった。

これに対して、「居酒屋(焼鳥、串焼き、串揚げなどを含む)」が92億円減の935億円、
「和食料理店(すし、割烹、料亭、郷土料理専門店等)」が52億円減の584億円、「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」が6億円減の390億円、「ファミリーレストラン、回転ずし等」が13億円増の242億円など減少したのが11業種だった。

外食単価は「スナック、ナイトクラブ、キャバレー」が1395円高の1万753円、「バー、バル、ワインバー、ビアホール、パブ」が385円高の4225円など10業種が上昇した。

これに対して、「和食料理店(すし、割烹、料亭、郷土料理専門店等)」が59円安の4285円、「すき焼き、しゃぶしゃぶ、鍋、おでん等の専業店」が142円安の3972円など減少したのが5業種で、「牛丼、カレー等1品ものスナック、ナイトクラブ、キャバレー」が横ばいだった。

調査は首都圏、関西圏、東海圏の各圏域中心部からの鉄道距離が、おおむね首都圏90分圏、関西圏80分圏、東海圏60分圏の市区町村に住む20歳から69歳までの男女を対象にインターネットによって実施した。

実施時期は事前調査が11月20日から12月2日まで51万4524件を対象に行い、回収数が3万3093件(回収率は6.4%)。本調査は1月6日から15日まで1万3026件を対象に実施し、回収数が1万0502件、回収率は80.6%、有効回答数が1万0422件だった。

本調査での「外食」とは、夕方以降の時間帯で店で食事した場合を対象とし、1日2回までの外食を含んでいる。また、2019年4月から調査対象に「イートイン」の選択肢を追加している。