東宝1月映画、2カ月連続増、圏外から再度10入りも

【銀座新聞ニュース=2020年2月15日】阪急阪神東宝グループで、国内映画業界首位の東宝(千代田区有楽町1-2-2、03-3591-1221)は2月14日、1月の映画営業部門興行成績(速報ベース)が前年同月比12.3%増の36億4952万円で、2カ月続けてプラスだったと発表した。

現在、一般公開中の「ラストレター」((C)2020「ラストレター」製作委員会)。

1月は例年、2月、6月、10月よりも観客動員数が多いものの、12月の最需要期の反動で減少することが多い月だ。2014年1月が91億円と大幅に伸びた反動で、2015年1月が56億円、2016年1月が61億円、2017年1月も67億円と横ばい、2018年1月が33億円と半減し、2019年も32億円とほぼ横ばいと低迷したことから、今年1月は収入的には3年連続30億台にとどまったものの、プラスとなった。

一方、トーホー(TOHO)シネマズ、関西共栄興行、スバル興業という連結3社と東京楽天地、オーエスの持分法適用2社を合わせた5社ベースの東宝グループの映画館(695スクリーン)の1月の入場料収入は同4.0%減の55億3216万円だった。2013年6月発表からトーホーシネマズ直営館の入場料収入と東宝グループの入場人員を公表するのを止めている。

1月の新作は10日に公開された「カイジ ファイナルゲーム」と17日に公開された「ラストレター」の2本だった。

興行通信社の映画興行ランキングによると、1月4日、5日の週は「僕のヒーローアカデミア ザー・ムービー(THE MOVIE)ヒーローズ:ライジング」が3週目で4位、「映画 妖怪学園Y 猫はヒーロー(HERO)になれるか」が4週目で6位、「屍人荘の殺人」が4週目で7位、「ルパン三世 ザ・ファースト(THE FIRST)」が5週目で10位と、トップ10入りは前の週より1本増えて4本だった。とくに、「屍人荘の殺人」は前週の9位から7位に、「ルパン三世」も前週の11位から10位に順位をあげている。

11日、12日の週は「カイジ ファイナルゲーム」が初週2位、「僕のヒーローアカデミア ザー・ムービー ヒーローズ:ライジング」が4週目で7位、「映画 妖怪学園Y 猫はヒーロー(HERO)になれるか」が5週目で10位と、トップ10入りは前の週より1本減って3本だった。

18日、19日の週は「カイジ ファイナルゲーム」が2週目も2位、「ラストレター」が初週4位と、トップ10入りは前の週より1本減って2本だった。

25日、26日の週は「カイジ ファイナルゲーム」が3週目も2位、「ラストレター」が2週目6位、「僕のヒーローアカデミア ザー・ムービー ヒーローズ:ライジング」が6週目で9位と、トップ10入りは前の週より1本増えて3本だった。とくに、「僕のヒーローアカデミア」は前週に11位以下と圏外から9位に順位を上げている。24日から全国81の劇場で「4D ライジング(RISING)上映」がスタートしたのが要因としている。

1月の主な配給作品は「ルパン三世 ザ・ファースト」、「屍人荘の殺人」、「映画 妖怪学園Y 猫はヒーローになれるか」「僕のヒーローアカデミア ザー・ムービー ヒーローズ:ライジング」、「カイジ ファイナルゲーム」、「ラストレター」など。