広島TAUで「戸河内刳物」お玉、しゃもじ等販売、横畠裕希が実演

【銀座新聞ニュース=2020年2月23日】広島県(広島県広島市中区基町10-52、082-228-2111)は2月26日にアンテナショップ「TAU」(中央区銀座1-6-10、銀座上一ビルディング、03-5579-9952)の2階工芸品コーナーで「戸河内刳物実演販売会」を開く。

2月26日に「たう(TAU)」で開かれる「戸河内刳物実演販売会」で販売されるお玉。鍋の中で浮くので「浮上お玉」と呼ばれている。

「戸河内刳物(とごうちくりもの)」は広島県指定伝統的工芸品で、手作業でノミ、かんな、柳刀(りゅうとう)などの工具を用いて、くりぬいて作る伝統の職人技で、お玉、しゃもじ、スプーンなどを実演販売する。

「戸河内刳物」はロクロや彫刻、杓子(しゃもじ)などで知られる宮島細工(みやじまざいく)を作る過程で、西中国山地の木が自然の気象風土の関係で、木工細工に適した木であることに着目し、この地方から宮島へ材木を送っていたことから始まった。

宮島細工の職人、藤屋大助(ふじや・だいすけ)が江戸時代後期の安政年間(1855年から1860年)に創始したと伝えられ、大正時代初期に福田李吉(ふくだ・すえきち)が宮島から材料の供給地である戸河内町(現山県郡安芸太田町)に移住し、その技術を伝えた。

すべての工程でやすりやサンドペーパーを使わず、ノミ、かんな、柳刀などの刃物のみで仕上げ、手作りのお玉は鍋の底から浮き上がることから「浮上お玉」といわれている。

実演販売する横畠裕希さん。

実演するのは、戸河内刳物の技を受け継ぐ唯一の工房「横畠工芸」(広島県山県郡安芸太田町大字吉和郷335、0826-28-2063)の刳物師の横畠裕希(よこはた・ゆうき)さんで、2012年に一般財団法人「日本工芸館」が主催する「第54回日本民芸公募展」で優秀賞を受賞している。

時間は10時30分から15時。