ヴァニラで20年凝縮展、相蘇敬介、シオウ、川上勉ら

【銀座新聞ニュース=2020年3月2日】ヴァニラ画廊(中央区銀座8-10-7、東成ビル、03-5568-1233)は3月3日から15日までヴァニラ画廊コレクション「Condensed Vanilla2020」を開く。

ヴァニラ画廊で3月3日から15日まで開かれる「コンデンスド・ヴァニラ(Condensed Vanilla)2020」のフライヤー。

これまでにヴァニラ画廊で開かれた展示会のうち、「センシティブに造りこまれた立体作品、ショッキングながらも美しい写真作品、ラディカルかつ、デカダンスな平面作品」など「衝撃作」を「コンデンスド・ヴァニラ(Condensed Vanilla)2020」として展示する。直近の活動が俯瞰(ふかん)できる展覧会としている。

出品者は特殊メイク、特殊造形などを手掛ける「リンクファクトリー(inkFactory)」を率いる相蘇敬介(あいそ・けいすけ)さん、ドイツ・カトヴィッツ(現ポーランド領カトヴィツェ)生まれで、絵画、写真、人形、グラフィックなどで活躍したハンス・ベルメール(Hans Bellmer、1902-1975)、彫金、コラージュ作家のスズキエイミ(Suzuki Eimi)さん。

英国ロンドン生まれの画家、イラストレーターで、スキャンダラスな少女画で知られるトレヴァー・ブラウン(Trevor Brown)さん、欧米、メキシコ、日本のグラフィック分野を融合させ、自然、死、異教、美しさを描き出し、作品内にダークな側面とキュートな側面を兼ね備え、奇妙で民話的な趣と、空想的なテーマを取り込み、唯一無二の世界観に昇華させているフランス人のシオウ(Ciou)さん、独自の少女画など不思議な人物像を描く福山フキオ(ふくやま・ふきお)さん。

昭和30年代からおよそ40年間、第一線で活躍したさし絵画家で、林月光(はやし・げっこう)として官能系雑誌やSM誌、ゲイ雑誌、少女向け耽美雑誌などで活躍した石原豪人(いしはら・ごうじん、1923-1998)、創作人形作家の泥方陽菜(ひじかた・はるな)さん、主に「死」をモチーフに乾漆という技法で制作している彫刻家の川上勉(かわかみ・つとむ)さん。

アメリカで公私ともにパートナーで、セットデザイナー、フォトイラストレーターのステーシー・ランサム(Stacy Ransom)さんとアートディレクター、カメラマンのジェイソン・ミッチェル(Jason Mitchell)さんの「ランサム&ミッチェル(Ransom&Mitchell)」、着せ替え人形のバービーと同じサイズにした自らの肖像を用いて、彼女たちとの共存をテーマにした物語性のあるコラージュ作品を制作しているフランス人写真家のオリビエ・ルビュファ(Olivier Rebufa)さん。

2000年4月よりドールスペース・ピグマリオンにて吉田良(よしだ・りょう)さんに師事し、2003年から個展を開き、デザインフェスタやグループ展に参加している球体関節人形作家の西條冴子(さいじょう・さえこ)さん、リトアニアで創作活動を行っているイラストレーターで写真家のナタリー・ショウ(Natalie Shau)さん、

東プロイセンのティルジット(現リトアニア領)生まれのドイツの画家で、色鉛筆で描き、「月の精の画家」と称したフリードリヒ・シュレーダー=ゾンネンシュターン(Friedrich Schroder-Sonnenstern、1892-1982)、人形作家のマーマイト・スー(Marmite Sue)さん。

「アワ・タイム」(プチ・アップルパイ)でデビューし、藤原カムイ(ふじわら・かむい)さんらのアシスタントを経て、原作の大塚英志(おおつか・えいじ)さんと組んで「魍魎戦記マダラ(MADARA)」の作画を担当した、マンガ家、イラストレーターの田島昭宇(たじま・しょうう)さん、ヨーロッパの古典技法を用いた絵画作品を中心に自然と人間の関わりをテーマに制作している高木智広(たかぎ・ともひろ)さん。

2015年にヴァニラ画廊大賞でヴァニラ賞を受賞した田村幸久(たむら・ゆきひさ)さん、フランスのシュルレアリスト(surrealiste)の画家、ヴィルジニア・テンティンド(Virginia Tentindo)さん、ゲームのキャラクターデザイン、小説のさし絵、マンガ、映画のデザインなどを手がけている寺田克也(てらだ・かつや)さん。

立体作家のポール・トゥーぺ(Paul Toupet)さん、球体関節人形の女性作家、与偶(よぐ)さん、ハンス・ベルメールの恋人で、モデルでもあったドイツ・ベルリン生まれで、アナグラム詩と自動動画を創作したウニカ・チュルン(Unica Zurn、1916-1970)。

開場時間は12時から19時(土・日曜日、最終日17時)で、入場料500円。無休。

注:「高木智広」の「高」は正しくは旧漢字です。名詞は原則として常用漢字を使用して