「宣言」37日、コリドー再開増で列も、ガード下の居酒屋が混む

(写真説明は本文の後にあります)
【銀座新聞ニュース=2020年5月14日】「緊急事態宣言」が出されて37日目となる5月14日は銀座、コリドー街、有楽町をまわってみた。朝から快晴で、気温も高く、外出自粛要請が出されている中にもかかわらず、こんどは自宅内にいると熱中症になるという矛盾する声が出てきて、世間が戸惑う1日だった。

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また、夜には首相の安倍晋三(あべ・しんぞう)さんが39県の緊急事態宣言を解除すると発表し、明日15日からの混乱が予測される夜になった。

14日のコリドー街は夕方でも人通りがまだ少ないし、車もわずかしか走っていないが、店は再開している店が増えており、客足はともかく、少しずつ賑わいが出てきた。

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寿司屋の「美登利総本店銀座店」をはじめ、4月中は休業していた店がいくつか営業を再開しており、早くも「美登利」の前では人が並んでいた。そのほか、7日から再開した「俺のイタリアン」ではテイクアウトを打ち出している。

コリドー街の「和食バー」やたこしゃぶなどで知られる「紅(く)れや」も営業を再開しているが、いずれも「喫煙可」を売り物にしていた。逆に4月末まで営業していた「プロント」は休業していた。

外堀通りに行く途中では、ガールズバーの女性がミニスカートのユニフォーム姿で、店のチラシを配布していた。そういえば、「宣言」以来、銀座とその周辺を歩き回っていても、チラシを手にしたのは初めてだった。少しは活気が出てきたのだろう。

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有楽町でも、5月から店がいくつか再開しており、ガード下の居酒屋にはまだ夕方にもかかわらず早くも多くの客がジョッキを手にしていた。まったくの「密」状態だが、ドアもないオープンな場所で、完全な吹き抜けなので、店側もあんまり気にせずに営業できるのだろう。

逆に4月末まで営業していた「いきなり!ステーキ」はまだ休業していた。客が少ない中でがんばっていたのだから、GW後はそれほど人出が増えたとはいえないが、それでもGW前よりは客足が増えているのは確かで、再開する時期に来たのではないかと思うのだが。

銀座の中央通りに来ると、6丁目の「ユニクロ」の前に、数台の自転車が駐車していた。住宅街でもない、銀座の真ん中で、普段から店の前に自転車を止めているのはほとんど目にしないのだが、この日は銀座以外からわざわざ自転車で店に来たのだろう。とにかく、スーパーの「ハナマサ」の前でも駐輪できる自転車は数台で、ほかは大型店でも駐輪場を整備しているところはほとんどない。

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休業と言えば、松屋裏で「宣言」以降、休業を続けている「スターバックス」の隣のコーヒー店2店舗が営業を続けていたが、1店舗がGW明けに休業に踏み切っていた。客足が少ない中でなんとか営業してきたが、結局、客を増やすことができず、あきらめたのだろう。

大型店が依然として休業を続ける中で、まだ、数えられるほどの店しか再開していないが、東京都が「宣言」解除から外されたとはいえ、39県で解除された影響が15日から出てくるだろう。銀座とその周辺ではどこまで再開が広がるか。明日以降、変化があれば、報告したい(「宣言」は緊急事態宣言が出された後の銀座と周辺の風景を随時、掲載します。宣言は4月7日深夜に発令されましたが、実際に影響を及ぼしたのは8日朝からなので、8日を「初日」としています。また、5月4日に5月31日まで延長され、14日に東京都など8府県を除く39県が「宣言」を解除されましたが、東京都などは4月8日から5月31日まで54日間の戦いになります)。

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銀座コリドー街で再開した「美登利」の店の前で座って待つお客。

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人通りも車もまだ少ないコリドー街の通りだが、再開の店は増えている。

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喫煙可を強調するバーも。

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有楽町ガード下の居酒屋。客で混んでいるが、事実上の「青空」居酒屋なので、店も客もあんまり気にならないのだろう。

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ランチ中心なので、夕方には閉店してしまう銀座ナインの地下にある「天狗」2店。降りる階段の踊り場に、閉店の知らせを置いている。

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5月1日から休業した「いきなり!ステーキ」有楽町店。