サニーヘルス、腸内の善玉菌、やせ菌増やし、ダイエット促進を

【銀座新聞ニュース=2020年5月23日】健康食品、美容商品、化粧品などの販売会社、サニーヘルス(中央区八重洲2-1-6、八重洲kビル、03-6701-3000)はこのほど、レポート「腸内に『やせ菌を増やす』ダイエットに効果的な方法とは?」を発表した。

やせ菌や善玉菌が好むのは、食物繊維やオリゴ糖を豊富に含む食品、レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)、そして発酵食品という。

「腸活」や「菌活」などのワードがポピュラーになったここ数年で、ダイエットや健康は腸内環境がひじょうに大きく関わっていることが広く知られるようになっている。栄養の消化吸収を行い、有害なものは排出する器官である腸には、およそ100種から1000種、100兆個にも及ぶ腸内細菌が存在している。

この菌群は「腸内フローラ(腸内細菌叢=ちょうないさいきんそう)」と呼ばれていて、菌の種類は大きく3つに分類され、善玉菌、悪玉菌、日和見菌がある。菌の種類やバランスは、生活習慣、食べ物、年齢、ストレスなど多くの要因によって変化し、体調や体質までも左右する。

悪玉菌を減らし善玉菌を増やすことが「腸内環境を整える」ということになるが、腸内細菌の中には「やせ菌」が存在し、やせやすいか、太りやすいかという体質も、腸内細菌によって変わってくる。

腸内細菌の種類については、腸内の菌の数が善玉菌と悪玉菌の一方が増殖すれば、もう一方が減るというように、一定数に保たれるようになっている。健康な人の腸は善玉菌が悪玉菌を抑え、バランスが維持されるが、さまざまな原因で菌のバランスが悪玉菌優勢になると腸内環境が悪化してしまう。そうした中で、日和見菌は善玉菌と悪玉菌の優勢なほうに味方をする。

身近な発酵食品は、味噌、納豆、ぬか漬け、キムチ、ヨーグルト、チーズなどで、こうした発酵食品は食物繊維やオリゴ糖と同時に摂取することで相乗効果が得られる。

腸内細菌は大きく分けると善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3種類だが、さらに「門」と呼ばれる分類階級によって大別することができる。人の腸内細菌のほとんどは、以下の4つの門に属している。

1)バクテロイデス門
2)フィルミクテス門(ファーミキューテス門)
3)プロテオバクテリア門
4)アクチノバクテリア門

4)の「アクチノバクテリア門」は善玉菌、3)の「プロテオバクテリア門」は悪玉菌、1)の「バクテロイデス門」と2)の「フィルミクテス門」は日和見菌となる。この4つの門の割合は年齢や肥満などの健康状態により異なるという研究結果が報告されている。

この中で「やせ菌」といわれているのが、日和見菌である「バクテロイデス門」で、腸内フローラの研究で、やせ型の人から多く検出されている。

やせ菌(バクテロイデス門)は、腸内で「短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)」という物質を生成し、短鎖脂肪酸は、酢酸、酪酸、プロピオン酸などがあり、脂肪や糖質の吸収、蓄積を減らし、全身の代謝を活性化するため、生活習慣病や肥満対策には欠かせない物質だ。

短鎖脂肪酸の腸内での働きはほかに、腸内を弱酸性に保ち、悪玉菌の活動を抑制、腸のぜん動運動を促進して便通をよくする、殺菌、抗炎症作用、腸のバリア機能を高める、幸せホルモン「セロトニン」の分泌を促進するなど、多岐にわたる。バクテロイデス門は日和見菌なので、腸内の善玉菌が悪玉菌よりも優勢な状態であると、その力が発揮される。

やせ菌や善玉菌が好むのは、食物繊維やオリゴ糖を豊富に含む食品、レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)と発酵食品だ。食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があり、どちらも腸内環境を整えることには必要だが、やせ菌は水溶性食物繊維やオリゴ糖、レジスタントスターチを消化する際に、短鎖脂肪酸を生成する。これによって、水溶性食物繊維、オリゴ糖、レジスタントスターチが含まれている食品を毎日食べることが重要となる。

水溶性食物繊維は、名前の通り水に溶ける種類の食物繊維で、水分保持力が強く、水に溶けるとドロドロのゲル状になる。水溶性食物繊維の含まれる食品は、キャベツ、アボカド、いも類、熟した果物、わかめなど海藻、納豆、オクラ、大麦、ライ麦などだ。

オリゴ糖は糖質の一種だが、糖として体に吸収されにくく、腸内で分解される際に短鎖脂肪酸が生成される。オリゴ糖は、大豆、玉ねぎ、ごぼう、アスパラガス、バナナなどに含まれている。

一方の不溶性食物繊維は、豆類や穀類、根菜類などに多く含まれている。短鎖脂肪酸を作ることに関わっていないが、こちらもダイエットには必要な栄養素といえる。不溶性食物繊維は水に溶けない食物繊維で、胃や腸で水分を吸収し大きく膨らむ。これにより、便のかさ増しや、腸を刺激してぜん動運動を活発にし、便通を促進する。

やせ菌を増やし、短鎖脂肪酸を生成させるには、「レジスタントスターチ」も有効だ。レジスタントスターチは、糖質の一種でありながら、食物繊維と同じような働きをする。胃や小腸で消化されないため、でんぷん=糖質であるにもかかわらずエネルギーになりにくい、つまり太りにくい糖質という特性を持っている。

普通の糖であれば消化されやすいため、小腸の上部に近いあたりで吸収されてしまうが、レジスタントスターチは難消化性であるため、腸の奥まで到達することが可能となる。腸の奥のほうにはビフィズス菌などの善玉菌が多く、糖が到達することできれば、やせ菌や善玉菌のエサとなる。

レジスタントスターチは、インゲン豆などの豆類、いも類、コーンフレーク、米、大麦などに多く含まれている。レジスタントスターチは加熱すると大幅に減ってしまうが、冷めると増える性質がある。そのため、温かいご飯ではほとんど期待できないものの、冷えたご飯であればより多くのレジスタントスターチを摂取することができる。

短鎖脂肪酸は腸内の善玉菌や日和見菌によって生成されるとはいえ、そもそも腸内にこれらの菌が少ないと、十分に作り出すことができない。善玉菌そのものを含む発酵食品を日常的に食べるようにしたい。善玉菌は腸に届く前にほとんどが死滅してしまうが、必ずしも生きたまま腸に届かなくても、腸内環境を整える作用がある。

身近な発酵食品は、味噌、納豆、ぬか漬け、キムチ、ヨーグルト、チーズなどだ。こうした発酵食品は食物繊維やオリゴ糖と同時に摂取することで相乗効果が得られる。

腸内環境が変わるスピードは速く、24時間程度といわれている。このため、やせ菌を増やす食事は単発では効果がなく、続けることが何よりも重要となる。最低でも2週間は毎日こうした食生活を継続してほしい。食生活を元に戻せば、腸内環境も元に戻ってしまう。腸の状態は体質に大きく影響を与えているので、今現在、自分の体質を何とかしたいと考えるのであれば、食べ物や生活習慣を見直す必要があるかもしれない。

腸内環境のやせ菌を増やし活性化させることが、やせ体質になるための1つの方法といえる。腸を整える食べもの物を毎日取り入れて、「食べてやせる」健康的なダイエットをめざしたい。