インドで感染者数が100万人突破、ネスカフェが消えた(29)

【モハンティ三智江のインド発コロナ観戦記=2020年7月24日】7日17日、感染者数がついに100万人を越えた(死者数2万5602人)。予想していたこととはいえ、今月半ば過ぎでミリオンとは、驚くべきスピードで、前日に既に1日の感染者数は2万8000人以上と、ブラジルを抜いて、アメリカに次ぐ世界第2位となった。

雨季の晴れ間のベンガル海は、色も青みを増して壮麗、無人に等しい浜を独り占めして、既に高い陽射しを避けて、西に向かって歩いた。

1日の感染者数は3万人近く、まこと天井知らずで、この勢いでいくと、末には、150万人台、来月になっても、感染拡大が止まらなければ、ブラジルを抜いてしまうかもしれない。

何せ、13億人以上の膨大な人口、比率からいっても、ゆくゆくアメリカを抜いて世界ワーストになってもちっともおかしくない。確かに回復率は世界平均に比べ高いし、致死率も低いのだが、現状では、陽性率に回復率が追いつかず、どんどん増えていっている。

当オディシャ州(Odisha)も、1万6110人(死者数83人)、ただし、回復率は73%近くと(陽性者5124人)、ピークはこれからといえ、まだ希望が持てる。 しかし、州政府は17日の21時から31日真夜中まで2週間の完全封鎖を、感染拡大中のガンジャム(Ganjam)、コロダ(Khordha)、カタック(Cuttack)、ジャイプール(Jaipur)、ラウケラ(Rourkela)のレッドゾーン5地方に発令、警戒を強めている。なお、グリーンゾーンのプリー(Puri)地方の陽性者は86人(死者数2人)である。

インドではポピュラーでおなじみのネスカフェ。ロックダウン下、瓶入り(クラシック)が入手不可になって、1回飲みきりの小袋(サンライズ)をまとめて買って代用しているが、使い勝手が悪い上、味も落ちる。

インド全土拡大に歯止めがかからず、過去2カ月以上に及んだあの厳格なロックダウン(都市封鎖)は一体何だったのかと首を傾げたくもなるが、少なくとも病床数を増やしたりの医療体制を整えるための時間稼ぎはできたわけで、早期の全土封鎖に踏み切らなければ、ミリオン突破はあれよあれよで始末に負えない事態になっていただろう。

●コロナ余話/コロナ下の物資不足

ロックダウン118日目に入り、当地プリーでは、インドでも著名なインスタントコーヒー・ブランド、「ネスカフェ」の瓶入りが入手不可になった。代用に、1回で飲みきりの小袋入りを利用しているが、不便だ。

他にも、トイレットペーパーが手に入らず、ティッシュで代用していたが、先般久々にロールペーパーにお目見えした。

ロックダウン下トイレットペーパーが不足し、ティッシュペーパーで代用していたが、最近やっと入手できた。現地では、排泄後の処理方式は水なので、ロールペーパーは外国人用か、ナプキン代わりに使われる。

南隣のアンドラプラデシュ州(Andhra Pradesh)からの搬入品もある他、州都経由の品々も多いので、長期のロックダウン下の影響は日常生活にも出始めている。

●身辺こぼれ話/爽快な朝のベンガル海

昨朝、雨で日課の散歩に出れなかったので、今朝は勇んで浜に出かけたが、雨雲がだいぶ吹き払われ、西側は青空が覗いていた。爽やかな蒼穹に、ここしばらくの体調不良も払われるようで、ほっと息をつく心地だった。

コロナ前は日没時の散歩主体だったが、朝の海は清々しく、ロックダウン下1日を心地よく始めるには願ってもない儀式となりそうだ。

(「インド発コロナ観戦記」は「観戦(感染)記」という意味で、インドに在住する作家で「ホテル・ラブ&ライフ」を経営しているモハンティ三智江さんが現地の新型コロナウイルスの実情について書いており、随時、掲載します。モハンティ三智江さんは福井県福井市生まれ、1987年にインドに移住し、翌1988年に現地男性(2019年秋に病死)と結婚、その後ホテルをオープン、文筆業との二足のわらじで、著書に「お気をつけてよい旅を!」(双葉社)、「インド人には、ご用心!」(三五館)などを刊行しており、感染していません。

また、息子はラッパーとしては、インドを代表するスターです。13億人超と中国に次ぐ世界第2位の人口大国、インド政府は3月24日に全28州と直轄領などを対象に、完全封鎖命令を発令し、25日0時から21日間、完全封鎖し、4月14日に5月3日まで延長し、5月1日に17日まで再延長、17日に5月31日まで延長し、31日をもって解除しました。これにより延べ67日間となりました。ただし、5月4日から段階的に制限を緩和しています。

7月22日現在、インドの感染者数は119万3078人、死亡者数が2万8732人、回復者が75万3050人、アメリカ、ブラジルに次いで3位になっています。州別の最新の数字の把握が難しく、著者の原稿のままを載せています。また、インドでは3月25日から4月14日までを「ロックダウン1.0」とし、4月14日から5月3日までを「ロックダウン2.0」、5月1日から17日までを「ロックダウン3.0」、18日から31日を「ロックダウン4.0」、6月1日から6月末まで「アンロックダウン(Unlockdown)1.0」、7月1日から「アンロックダウン2.0」と分類していますが、原稿では日本向けなので、すべてを「ロックダウン/アンロックダウン」と総称しています。

ただし、インド政府は5月30日に感染状況が深刻な封じ込めゾーンについては、6月30日までのロックダウンの延長を決め、さらに30日に7月31日までの延長を決めました。著者が住むオディシャ州は独自に6月末までの延長を決め、その後も期限を決めずに延長しています。この政府の延長を「ロックダウン5.0」と分類しています。また、タージ・マハルも開放する方針を撤回して、引き続き閉鎖されています)

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