東宝7月映画、29%減も55億円に回復、10カ月ぶりに50億円突破

【銀座新聞ニュース=2020年8月14日】阪急阪神東宝グループで、国内映画業界首位の東宝(千代田区有楽町1-2-2、03-3591-1221)はこのほど、7月の映画営業部門興行成績(速報ベース)が前年同月比28.9%減の55億2438万円と、6カ月連続で前年を下回ったと発表した。

現在、一般公開されている「今日から俺は!!劇場版」((C)2020「今日から俺は!!劇場版」製作委員会)。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、映画館が休業に追い込まれ、2月から前年比マイナスが続く中で、3月に前年同月比80%減の12億円、4月に同99%減の1億3887万円、5月に同99%減の6896万円まで減少し、6月は同87%減の7億485万円と回復の兆しを見せたきたが、7月は前年の7割程度まで回復し、2020年で初めて、2019年9月の81億円以来10カ月ぶりに50億円を突破した。

一方、トーホー(TOHO)シネマズ、関西共栄興行、スバル興業という連結3社と東京楽天地、オーエスの持分法適用2社を合わせた5社ベースの東宝グループの映画館(695スクリーン)の7月の入場料収入は5月14日までに全館が休業し、その後、順次再開してきたこともあって、同70.3%減の24億4756万円と依然として厳しい状況にある。トーホーシネマズ直営館の入場料収入と東宝グループの入場人員については公表するのを止めている。

新たに公開された映画は17日公開の「今日から俺は!!劇場版」、23日公開の「コンフィデンスマンJP プリンセス編」の2本だった。

興行通信社の映画興行ランキングによると、7月4日、5日の週は再上映の「千と千尋の神隠し」が2週目も1位、「もののけ姫」が2週目で2位、「風の谷のナウシカ」が2週目で3位、「ゲド戦記」が2週目で8位と、トップ10入りは前週と同じく4本だった。

11日、12日の週は「千と千尋の神隠し」が3週目も1位、「もののけ姫」が3週目で2位、「風の谷のナウシカ」が3週目で3位、「ゲド戦記」が3週目で10位と、トップ10入りは前週と同じく4本だった。

18日、19日の週は「今日から俺は!!劇場版」が初週で1位、「千と千尋の神隠し」が4週目も2位、「もののけ姫」が4週目で3位、「風の谷のナウシカ」が4週目で4位、トップ10入りは前週と同じく4本だった。

25日、26日の週は「今日から俺は!!劇場版」が2週目も1位、「コンフィデンスマンJP プリンセス編」が初週で2位、「もののけ姫」が5週目で3位、「千と千尋の神隠し」が5週目で4位、「風の谷のナウシカ」が5週目で5位、トップ10入りは前週よりも1本増えて5本だった。

7月に映画館で上映された作品は「もののけ姫」、「千と千尋の神隠し」、「ゲド戦記」、「風の谷のナウシカ」、「アキラ(AKIRA)」、「今日から俺は!!劇場版」、「コンフィデンスマンJP プリンセス編」だった。

東宝の配給作品で、これまでに公開を延期された作品は「映画しまじろう しまじろうとそらとぶふね」(2月28日予定、2021年春頃に延期)、「名探偵コナン 緋色の弾丸」(4月17日予定、2021年4月に延期)。

「燃えよ剣」(5月22日予定)、「思い、思われ、ふり、ふられ」(5月29日予定)、「奥様は、取り扱い注意」(6月5日予定)、「ヒノマルソウル‐舞台裏の英雄たち」(6月19日予定)、「シン・エヴァンゲリオン劇場版」(6月27日予定)、「劇場版ポケットモンスター ココ」(7月10日予定)、「スタンド・バイ・ミー(STAND BY ME)ドラえもん 2」(8月7日予定)、「モンスターハンター」(9月4日予定、2021年)、「鹿の王」(9月18日予定)。

「コンフィデンスマンJP プリンセス編」については5月1日公開の予定だったが、7月23日から公開する。「映画ドラえもん のび太の新恐竜」も3月6日公開予定だったが、8月7日から公開する。「糸」も4月24日公開予定だったが、8月21日からの公開を決めた。「僕たちの嘘と真実 ドキュメンタリー・オブ(Documentary of)欅坂(けやきざか)46」は4月3日公開予定だったが、9月4日公開する。

「映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」は4月24日の予定だったが、9月11日から公開する。「思い、思われ、ふり、ふられ」は5月29日の予定だったが、9月18日から公開する。「映像研には手を出すな!」も5月15日予定から9月25日の公開を決めた。