ギャルリー志門で板倉知恵、太田策司、星野美智子ら版画で装丁

【銀座新聞ニュース=2020年9月7日】ギャルリー志門(中央区銀座6-13-7、新保ビル、03-3541-2511)は9月7日から12日まで「第6回文学と版画展」を開く。

ギャルリー志門で9月7日から12日まで開かれる「第6回文学と版画展」のフライヤー。

「春陽会」の版画部に会員、会友として所属する版画家を中心に13人の作家が1冊の文学書からインスピレーションを受けてイメージを醸成し、作品と同時に装丁も行った作品を展示している。

19世紀に写真が発明されるまで、版画は本のさし絵として重要な役割を担い、昔から版画と文学は切っても切れない関係にある。そうした中で、版画家が自由に文学書を選んで、自ら版画作品として展示する。

春陽会は、日本美術院の日本画部と対立し、1920年に脱退した洋画部同人の小杉放庵(こすぎ・ほうあん、1881-1964)や梅原龍三郎(うめはら・りゅうざぶろう、1888-1986)ら7人によって1922年に創立された美術団体で、1923年に第1回展を開催し、戦時中は一時中断していたが、1947年から公募展として復活し、1951年から「版画部」と「絵画部」を並立し、1984年に社団法人「春陽会」として発足、2013年に第90回記念展、2023年に第100回記念展を迎える。

出品しているのは、版画家の阿部克志(あべ・かつし)さんが志賀直哉(しが・なおや、1883-1971)の短編小説「小僧の神様」(1920年発表)、リトグラフ作家の板倉知恵(いたくら・ちえ)さんが三好十郎(みよし・じゅうろう、1902-1958)の「炎の人」(1951年発表)、銅版画の太田策司(おおた・さくじ)さんがヨーハン・ヴァレンティン・アンドレーエ(Johann Valentin Andreae、1586-1654)の「化学の結婚」(1616年)。

銅版画の園城寺健冶(おんじょうじ・けんじ)さんが三宝教団の創設者、安谷白雲(やすたに・はくうん、1885-1973)の「正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)参究」(1967年から1972年)、銅版画家の斉藤郷子(さいとう・さとこ)さんが小説家の小川洋子(おがわ・ようこ)さんの「猫を抱いて象と泳ぐ」(2009年)、リトグラフ作家の佐々順子(ささ・じゅんこ)さんが新宗教のラジニーシ運動(Rajneesh movement)の創始者、オショー(OSHO、バグワン・シュリ・ラジニーシ=Bhagwan Shree Rajneesh、1931-1990)の「究極の旅」(1978年)。

リトグラフ作家の鈴木智恵(すずき・ともえ)さんが三浦綾子(みうら・あやこ、1922-1999)の自伝「道ありき」(1969年)、銅版画家の高橋洋子(たかはし・ようこ)さんがチリの作家、ホセ・ドノソ(Jose Donoso、1924-1996)の「夜のみだらな鳥」、リトグラフ作家の竹内美穂子(たけうち・みほこ)さんがブラジルの作家、パウロ・コエーリョ(Paulo Coelho)さんの「アルケミスト(錬金術師)」(1988年)。

銅版画家の津田恵子(つだ・けいこ)さんがニューヨーク大学教授のフランソワ・ヌーデルマン(Francois Noudelmann)さんの哲学書「ピアノを弾く哲学者」、リトグラフ作家の箕輪香名子(みのわ・かなこ)さんが「ムーミン」で知られるフィンランドの児童文学作家、トーベ・ヤンソン(Tove Marika Jansson、1914-2001)の短編小説「奇妙な体験 植物園」。

また、賛助出品として版画家の星野美智子(ほしの・みちこ)さんがアイルランドの詩人で、ノーベル文学賞作家のイエーツ(William Butler Yeats、1865-1939)の短編集「神秘の薔薇」(1897年)。

開場時間は11時から19時(最終日は17時)、入場は無料。

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