東映「みをつくし」、松本穂香、奈緒、窪塚洋介ら舞台挨拶

【銀座新聞ニュース=2020年10月8日】大手映画配給会社で、国内映画業界第2位の東映(中央区銀座3-2-17、03-3535-4641)は10月17日に丸の内TOEI(中央区銀座3-2-17、03-3535-4741)で「みをつくし料理帖」の公開を記念して、松本穂香さん、奈緒さん、窪塚洋介さんらによる舞台あいさつを開く。

10月16日から一般公開される「みをつくし料理帖」((C)2020 映画「みをつくし料理帖」製作委員会)。

17日10時20分の回上映終了後に、監督の角川春樹(かどかわ・はるき)さんをはじめ、蕎麦処「つる家」の料理人「澪」役の松本穂香(まつもと・ほのか)さん、吉原の花魁「あさひ太夫」こと「野江」役の奈緒(なお)さん、「天満一兆庵」の女将「芳」役の若村麻由美(わかむら・まゆみ)さん、浪人の「小松原」役の窪塚洋介(くぼづか・ようすけ)さん。

医師で澪に心を寄せる「永田源斉」役の小関裕太(こせき・ゆうた)さん、戯作者「清右衛門」役の藤井隆(ふじい・たかし)さん、「つる家」の店主「種市」役の石坂浩二(いしざか・こうじ)さん、吉原・翁屋の料理番「又次」役の中村獅童(なかむら・しどう)さんが舞台に登場してあいさつする。

ウイキペディアによると、「みをつくし料理帖」は小説家でマンガ原作者の高田郁(たかだ・かおる)さんが「ハルキ文庫」(角川春樹事務所)から2009年5月に第1作「八朔の雪 みをつくし料理帖」が刊行され、2014年8月に第10作「天の梯 みをつくし料理帖」で完結した時代小説シリーズだ。

2012年と2014年にテレビ朝日系でスペシャルドラマ化され、2017年と2019年にNHKにより連続ドラマ化された。今回は角川春樹さんの最後の監督作品(8作目)として映画化された。

第1作の刊行当初より書店員から支持され、2009年の「歴史・時代小説ベスト10」(「週刊朝日」)、「最高に面白い本大賞! 文庫・時代部門」(「一個人」)、「第2回R-40本屋さん大賞 文庫部門」(「週刊文春」)において第1位を獲得し、シリーズ累計の発行部数が190万部を突破した2012年には「この時代小説がすごい!文庫書き下ろし版」(宝島社)で第1位となり、全10巻で300万部を超える大ヒットシリーズとなった。

物語は享和2(1802)年の大坂、仲の良い幼なじみだった8歳の澪と野江を大洪水が襲い、澪は大洪水で両親を亡くしてしまう。数年後、野江とも離れ離れになってしまった澪は江戸に暮らしていた。蕎麦処「つる家」の店主に助けられ、澪は女料理人として働き、さまざまな困難に立ち向かいながらも店の看板料理を生み出していった。

その味が江戸中の評判になっていったある日、吉原・翁屋の又次がつる家にやってきた。又次の用件は、吉原で頂点を極めるあさひ太夫のために澪の看板料理を作ってほしいというものだった。

角川春樹さんは1942年富山県中新川郡水橋町(現富山市)生まれ、東京都杉並区に育つ。父親は角川書店の創業者の角川源義(かどかわ・げんよし、1917-1075)で、1964年に国学院大学文学部を卒業、取次の栗田と創文社に半年ずつ入社し、1965年に角川書店に入社、1971年に編集局長に就任、1975年に父親の死去に伴い、社長に就任した。

1976年に映画制作を行なう旧角川春樹事務所を設立し、角川映画の制作をはじめ、「犬神家の一族」や「人間の証明」のヒットにより、1970年代後半から1980年代にかけて、莫大な利益をあげた。1980年代終盤には現在、カドカワ(KADOKAWA)取締役会長で、実弟の角川歴彦(かどかわ・つぐひこ)さんとの確執が表面化し、1992年に角川歴彦さんを角川書店から追放した。

1993年にコカイン密輸事件で逮捕され(1994年に保釈金1億円、懲役4年が確定、2001年に服役、2004年に仮出所)、角川書店社長を退任し、角川歴彦さんが社長に就任した。1995年に保釈中に現角川春樹事務所を設立し、10代の女性向けファッション雑誌「ポップティーン(Popteen)」を刊行し(2003年9月に増刊号だった「ブレンダ(BLENDA)」を月刊化)、1997年よりエンターテインメント文庫「ハルキ文庫」を刊行、2000年に角川春樹事務所社長を辞任し、特別顧問に就任、2006年に尾道大学客員教授に就任、2009年11月に角川春樹事務所会長兼社長に就任した。

2005年からは映画制作に復帰し、2005年に「男たちの大和/YAMATO」6や2006年に「蒼き狼-地果て海尽きるまで」、2007年に「椿三十郎」、2008年に「神様のパズル」を制作した。2009年に1997年の「時をかける少女」以来11年ぶりの監督作となる「笑う警官」を発表した。

1979年に俳誌「河」の副主宰、1981年に第1句集「カエサルの地」を出版。1982年に第2句集「信長の首」を刊行し、芸術選奨文部大臣賞と第6回俳人協会新人賞を受賞している。1986年に俳句総合誌「俳句研究」を買収、1983年に「流され王」で第35回読売文学賞、1990年に「花咲爺」で第24回蛇笏賞、2005年に「海鼠の日」で第5回山本健吉文学賞、同年に「ジャパン(JAPAN)」で第8回加藤郁乎賞、2007年に「角川家の戦後」で第7回山本健吉文学賞を受賞している。また、2006年に「河」の主宰に就任している。2011年に東日本大震災を受けた震災句集「白い戦場」を出版している。

チケットはチケットぴあを通じて先行抽選を受付中で、9日11時締め切り、10日10時から一般発売する。料金は全席指定で2000円均一。