東宝9月映画、48%減の42億円と8カ月連続、新作少なく

【銀座新聞ニュース=2020年10月10日】阪急阪神東宝グループで、国内映画業界首位の東宝(千代田区有楽町1-2-2、03-3591-1221)はこのほど、9月の映画営業部門興行成績(速報ベース)が前年同月比47.8%減の42億1577万円と、8カ月連続で前年を下回ったと発表した。

現在、一般公開されている「映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」((C)臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2020)。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、映画館が休業に追い込まれるなど、2月から前年比マイナスが続く中で、3月に前年同月比80%減の12億円、4月に同99%減の1億3887万円、5月に同99%減の6896万円まで減少し、6月は同87%減の7億485万円と回復の兆しを見せてきた。7月は前年の7割程度の55億円まで回復し、8月はさらに80億円を突破したが、9月は公開映画が1本と少ないこともあって、前年の5割減まで減少した。

一方、トーホー(TOHO)シネマズ、関西共栄興行、スバル興業という連結3社と東京楽天地、オーエスの持分法適用2社を合わせた5社ベースの東宝グループの映画館(695スクリーン)の9月の入場料収入は同35.8%減の41億0804万円と2019年11月以降、11カ月続けてマイナスと依然として厳しい状況にある。トーホーシネマズ直営館の入場料収入と東宝グループの入場人員については公表するのを止めている。

新たに公開された映画は11日公開の「映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」1本だった。

興行通信社の映画興行ランキングによると、9月5日、6日の週は「映画ドラえもん のび太の新恐竜」が5週目も2位、「糸」が3週目で3位、「今日から俺は!!劇場版」が8週目で4位、「コンフィデンスマンJP プリンセス編」が7週目で8位、「青くて痛くて脆い」2週目で9位と、トップ10入りは前週より1本減って5本だった。

12日、13日の週は「映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」が初週で1位、「映画ドラえもん のび太の新恐竜」が6週目で3位、「糸」が4週目で4位、「今日から俺は!!劇場版」が9週目で8位と、トップ10入りは前週より1本減って4本だった。

19日、20日の週は「映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」が2週目で3位、「糸」が5週目で5位、「映画ドラえもん のび太の新恐竜」が7週目で6位、「今日から俺は!!劇場版」が10週目で10位と、トップ10入りは前週と同じく4本だった。

26日、27日の週は「映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」が3週目で3位、「映画ドラえもん のび太の新恐竜」が8週目で7位、「糸」が6週目で8位と、トップ10入りは前週より1本減って3本だった。

9月に映画館で上映された作品は「思い、思われ、ふり、ふられ」、「映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」、「青くて痛くて脆い」、「糸」、「思い、思われ、ふり、ふられ」、「映画ドラえもん のび太の新恐竜」、「コンフィデンスマン JP プリンセス編」、「今日から俺は?劇場版」などだった。

東宝の配給作品(東宝映像事業部配給も含む)で、これまでに公開を延期された作品は「映画しまじろう しまじろうとそらとぶふね」(2月28日予定、2021年春頃に延期)、「名探偵コナン 緋色の弾丸」(4月17日予定、2021年4月に延期)。

「燃えよ剣」(5月22日予定)、「奥様は、取り扱い注意」(6月5日予定)、「ヒノマルソウル‐舞台裏の英雄たち」(6月19日予定)、「シン・エヴァンゲリオン劇場版」(6月27日予定)、「劇場版ポケットモンスター ココ」(7月10日予定)、「スタンド・バイ・ミー(STAND BY ME)ドラえもん 2」(8月7日予定)、「モンスターハンター」(9月4日予定、2021年)、「鹿の王」(9月18日予定)。

一方で、「僕たちの嘘と真実 ドキュメンタリー・オブ(Documentary of)欅坂(けやきざか)46」(東宝映像事業部配給)は4月3日公開予定だったが、9月4日公開、「映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」は4月24日の予定だったが、9月11日から公開、「映像研には手を出すな!」(東宝映像事業部配給)も5月15日予定から9月25日の公開、「スタンド・バイ・ミー(STAND BY ME)ドラえもん 2」も8月7日予定から11月20日の公開を決めた。