資生堂が地下鉄銀座駅に吉岡徳仁作「光の結晶」を寄贈

【銀座新聞ニュース=2020年10月13日】国内最大手の化粧品メーカー、資生堂(中央区銀座7-5-5、03-3572-5111)は10月12日、日本最大手の地下鉄会社、東京地下鉄(東京メトロ、台東区東上野3-19-6、03-3837-7077)の銀座線銀座駅に16日に吉岡徳仁さんの「光の結晶」を寄贈すると発表した。

資生堂が10月16日に銀座線銀座駅に寄贈する吉岡徳仁さんの「光の結晶」。

資生堂は、1872年の創業の地である銀座の魅力的な街づくりへの貢献とアートを通じて美を世界へ発信することを目的に「光の結晶」を地下鉄銀座線銀座駅(銀座駅B6出口付近)に寄贈するとしている。

「光の結晶」は特殊なファセットを施した636個のクリスタルガラスを集積した光の彫刻で、吉岡徳仁(よしおか・とくじん)さんは作品の輝きを設計する際に世界地図を用いており、光で世界を表現する構成となっている。クリスタルガラスより放たれた無数の光彩はひとつの巨大な光となり、その光には「地球に生きるものとして世界がひとつになる」という平和への願いが込められている。

吉岡徳仁さんは1967年佐賀県生まれ、1986年に桑沢デザイン研究所を卒業、倉俣史朗(くらまた・しろう、1934-1991)と三宅一生(みやけ・いっせい)さんのもとでデザインを学び、2000年に「吉岡徳仁デザイン事務所」を設立した。その後、「イッセイ・ミヤケ(ISSEY MIYAKE)」をはじめ、カルティエ、スワロフスキー、ルイ・ヴィトン、エルメス、トヨタ(TOYOTA)などと、コラボレーションをしている。

「光の結晶」を制作した吉岡徳仁さん。

毎年、イタリアで開かれるミラノサローネ国際家具見本市(Salone del Mobile Milano)では、カーテル(Kartell)、モロソ(Moroso)、グラスイタリア(Glas Italia)などの家具ブランドと新作を発表している。また、2011年に第54回 ヴェネツィア ビエンナーレ国際美術展にて「ガラスの茶室-光庵」を発表、2015年に京都の天台宗青蓮院門跡境内、将軍塚青龍殿の大舞台に設置されている。2019年に2020年東京オリンピックのは聖火リレートーチをデザインしている。

毎日デザイン賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞、デザインマイアミ(Design Miami)、デザイナー・オブ・ザ・イアー(Designer of the Year)、ミラノ・デザイナー・アワード(Milano Design Award)最高賞などを受賞している。