TOHO日本橋「ひとりいぐも」、蒼井優、浜田岳、青木崇高ら挨拶

【銀座新聞ニュース=2020年10月30日】中堅の映画配給会社のアスミック・エース(港区六本木6-1-24、ラピロス六本木)は11月6日にTOHOシネマズ日本橋(中央区日本橋室町2-3-1、コレド室町2、050-6868-5060)で「おらおらでひとりいぐも」に出演する蒼井優さん、浜田岳さんらによる舞台あいさつを開く。

11月6日から一般公開される「おらおらでひとりいぐも」((C)2020「おらおらでひとりいぐも」製作委員会)。

6日18時30分の回上映前に、監督の沖田修一(おきた・しゅういち)さんをはじめ、「昭和の桃子」役の蒼井優(あおい・ゆう)さん、「寂しさ1」役の浜田岳(はまだ・がく)さん、「寂しさ2」役の青木崇高(あおき・むねたか)さんが舞台に登場してあいさつする。

ウイキペディアによると、「おらおらでひとりいぐも」は2017年に第54回文芸賞を受賞し、第158回芥川賞も受賞した若竹千佐子(わかたけ・さちこ)さんのデビュー作が原作で、74歳の老女桃子が、夫に先立たれ、娘とも疎遠の生活を送っており、その生活の中で、脳内で他者と会話をするようになるストーリーだ。

1人称と3人称が混交され、1人称は東北方言(南部弁)、3人称は標準語で書かれている。また、タイトルは宮沢賢治(みやざわ・けんじ、1896-1933)の詩「永訣の朝」の一節に由来している。

昭和・平成・令和を生きる桃子のうち、「現代の桃子」を田中裕子(たなか・ゆうこ)さん、「昭和の桃子」を蒼井優さんが2人1役で演じている。

物語は75歳の桃子さんが突然夫に先立たれ、ひとり孤独な日々を送ることになるところからはじまり、毎日、本を読みあさり46億年の歴史に関するノートを作るうちに、万事に対してその意味を探求するようになる。

すると、彼女の“心の声=寂しさたち”が音楽に乗せて内から外へと沸き上がり、桃子さんの孤独な生活は賑やかな毎日へと変わっていく。

沖田修一さんは1977年愛知県生まれ、2001年に日本大学芸術学部映画学科撮影・録音コースを卒業し、2002年に短編作品「鍋と友達」で第7回水戸短編映像祭でグランプリ、2005年に「進め!」が「黒沢明(くろさわ・あきら)記念ショートフィルム・コンペティション04-05」にノミネートされ、2006年にオムニバス映画「ライフ・シネマティック 映画的人生 1」の一編として上映された。

2006年に長編「このすばらしきせかい」を監督し、2009年に「南極料理人」で商業映画デビューし、新藤兼人(しんどう・かねと)賞金賞、第29回藤本賞に選ばれ、2011年に「キツツキと雨」が東京国際映画祭で審査員特別賞、2014年に「横道世之介」で第23回日本映画プロフェッショナル大賞監督賞、2018年に「モリのいる場所」で第40回ヨコハマ映画祭脚本賞を受賞している。

チケットはチケットぴあを通じて30日10時から一般発売する。料金は全席指定で2200円均一。

注:「浜田岳」の「浜」、「文芸賞」の「芸」、「黒沢明」の「沢」は正しくは旧漢字です。名詞は原則として常用漢字を使用しています。