東宝10月映画、4倍増の165億円、9カ月ぶり増、「鬼滅の刃」大ヒット

【銀座新聞ニュース=2020年11月13日】阪急阪神東宝グループで、国内映画業界首位の東宝(千代田区有楽町1-2-2、03-3591-1221)は11月12日、10月の映画営業部門興行成績(速報ベース)が前年同月比443.0%増の165億9585万円と、1月以来9カ月ぶりに前年を上回ったと発表した。

10月16日から一般公開し、25日までの10日間で興行収入が107億円と日本の映画史上最速で100億円を突破し、11月1日までの累計で動員1189万人、興収157億円を記録、公開から3週目にして歴代興収ランキングトップ10入りを果たしている「劇場版『鬼滅の刃】』無限列車編」((C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable)。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、映画館が休業に追い込まれるなど、2月から9月まで大幅な減少が続いていたが、10月は「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」の大ヒットした影響もあって、前年10月(37億4639万円)比で4.4倍に上った。

今年は新型コロナウイルスにより、2月から前年比マイナスが続き、3月に前年同月比81%減の12億円、4月に同99%減の1億3887万円、5月に同99%減の6896万円まで減少した。6月は同87%減の7億485万円と回復の兆しを見せ、7月は前年の7割程度(29%減)の55億円まで回復し、8月はさらに22%減の89億円を突破したが、9月は公開映画が少ないこともあって、前年の5割減(48%減)の42億円まで減少していた。

一方、トーホー(TOHO)シネマズ、関西共栄興行、スバル興業という連結3社と東京楽天地、オーエスの持分法適用2社を合わせた5社ベースの東宝グループの映画館(695スクリーン)の10月の入場料収入は同33.6%増の68億1720万円と2019年11月以降、12カ月ぶりにプラスに転じた。トーホーシネマズ直営館の入場料収入と東宝グループの入場人員については公表するのを止めている。

新たに10月に公開された映画は2日公開の「浅田家!」、16日公開の「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」、30日公開の「罪の声」と3本だった。

「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」は17日、18日の土日2日間で動員251万人、興収33億5400万円という歴史的記録を打ち樹てた。これまでの土日2日間の動員・興収歴代記録のおよそ2倍と記録を更新、初日から3日間の累計では動員342万人、興収46億円を突破している。

24日、25日の週には土日2日間で動員227万3000人、興収30億4100万円をあげ、動員・興収ともに前週対比でマイナス9%と落ちも小さく、累計では動員798万人、興収107億円を突破した。また、邦画洋画をあわせた歴代興収ランキングでも、2週目にして32位にランクインしている。

10月31日、11月1日までの累計では動員1189万人、興収157億円を記録、公開から3週目にして歴代興収ランキングTOP10入りしている。

興行通信社の映画興行ランキングによると、10月3日、4日の週は「浅田家!」が初週で1位、「映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」が4週目で4位、「映画ドラえもん のび太の新恐竜」が9週目で7位、「糸」が7週目で9位と、トップ10入りは前週より1本増えて4本だった。

10日、11日の週は「浅田家!」が2週目で2位、「映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」が5週目で5位、「映画ドラえもん のび太の新恐竜」が10週目で6位に上昇したが、トップ10入りは前週より1本減って3本だった。

17日、18日の週は「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が初週で1位、「浅田家!」が3週目で4位、「映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」が6週目で7位、「映画ドラえもん のび太の新恐竜」が11週目で10位に上昇と、トップ10入りは前週より1本増えて4本だった。

24日、25日の週は「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が2週目で1位、「浅田家!」が4週目で5位、「映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」が7週目で8位と、トップ10入りは前週より1本減って3本だった。

10月に映画館で上映された作品は「罪の声」、「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」、「浅田家!」、「アニメーション映画『思い、思われ、ふり、ふられ』」、「映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」、「青くて痛くて脆い」、「糸』」、「思い、思われ、ふり、ふられ」、「映画ドラえもん のび太の新恐竜」、「コンフィデンスマン JP プリンセス編」、「今日から俺は!!劇場版」など。