フード協、外食10月5%減、飲酒業36%減、FF2%増と8カ月ぶり

【銀座新聞ニュース=2020年11月26日】一般社団法人「日本フードサービス協会」(港区浜松町1-29-6、浜松町セントラルビル、03-5403-1060)は11月25日に10月の「外食産業市場動向調査」(全店ベース)を発表した。

串カツ田中ホールディングス(品川区東五反田1-7-6、藤和東五反田ビル)は11月27日の「プレミアムフライデー」に、「串カツ田中東銀座店」(中央区銀座4-11-2、03-6264-2774)などで15時に開店し、終日、串カツほぼ全品を100円(税抜)で提供する。中央区周辺では築地店、有楽町店、東日本橋店、八丁堀店、新橋駅前店などがある。

10月は、新型コロナの新規感染が比較的落ち着き、自粛緩和ムードも出始め、飲食消費回復への支援策などを背景に外食全体の売り上げは前年同月比5.7%減と前月(14.0%減)より大幅に改善したが、3月から8カ月続けてマイナスだった。

全体平均を上回ったのは麺類を除くファーストフード(FF)業態とファミリーレストラン(FR)業態の中華・焼肉だけ。特にオンライン予約による「GoTo支援策」は、事業者が予約サイトに支払う登録料および予約客1人当たり手数料などを差し引いた数値がでるまで、キャッシュフローが好転したか否かの判断は現段階ではできないとしている。

全業態で10月の店舗数は同2.5%減、客数が同10.0%減、客単価が同4.8%増だった。

10月の業態別の売上高では、ファーストフード(FF)業態は、引き続き業種間で回復に差があるものの、テイクアウトとデリバリーの需要が堅調な洋風が牽引し、店内飲食も回復していることから、全体売り上げは同1.8%増と8カ月ぶりにプラスに転じた。

「洋風」は、ドライブスルーのテイクアウトやデリバリーが高水準で推移していることに加え、各種キャンペーンにより店内飲食も回復し、同9.1%増となった。「和風」は、高単価の季節メニューや新商品などの好調もあり、売り上げは同1.4%増。「麺類」は、一部の商業施設立地の店は回復もあり、売り上げは8.1%減と前月(15.4%減)よりも改善した。「持ち帰り米飯・回転寿司」も4.1%減と前月(6.0%減)よりもやや改善した。

平田牧場(山形県酒田市みずほ2-17-8、0234-22-8612)は11月29日に「とんかつと豚肉料理平田牧場COREDO日本橋店」(中央区日本橋1-4-1、COREDO日本橋、03-6214-3129)などで対象商品を通常価格から29%程度の割引価格で提供する。「日本橋店」では「金華豚特厚ロースかつ膳」(通常3000円税抜)を2130円で75食限定で販売する。「極(きわみ)キッテ(KITTE)丸の内店」では「金華豚厚切りロースかつ膳」(通常2400円税抜)を1704円で50食限定で販売する。

ファミリーレストラン(FR)業態は、新規感染者数の落ち着きにより、客足が戻り始め、全体では売り上げは8.7%減と3月から8カ月続けてマイナスだったが、前月(19.7%減)よりも改善した。

「洋風」が8.7%減と前月(24.3%減)よりも改善、「和風」が9.9%減と前月(22.3%減)よりも大幅に改善、「焼き肉」は8.7%増と前月(8.3%減)までのマイナスからプラスに転じた。「中華」は、引き続きテイクアウト・デリバリー需要の堅調に加え、店内飲食の回復もあり、0.3%減とほぼ前年並みにまで改善した。

パブ・居酒屋業態といった飲酒業態は、繁華街立地の苦戦と、法人の大規模宴会が戻らないことなどから、他業態と比べて明らかに回復が立ち遅れ、全体の売り上げは36.3%減、、「パブ・ビアホール」は46.4%減、「居酒屋」が33.8%減少だった。

ディナーレストラン業態も、地方や観光地立地の店舗で一部回復がみられたが、繁華街立地や法人需要が多かった店は依然として厳しく、売り上げは20.4%減で、2月から9カ月続けてマイナスだった。

喫茶は21.0%減と2月から9カ月続けてマイナスだった。 人出が増えたことで、ターミナル駅周辺や商業施設で活気は戻ったが、依然としてビジネス街立地での客足の戻りが弱くとしている。

日本フードサービス協会の統計は会員が事業者数が221(2020年9月219、8月225、7月214、6月203、5月208、4月191、3月203、2月205、1月188、2019年12月191、11月186、10月187、9月189、8月188、7月192、6月193、5月192、4月197、3月196、2月199、1月199)。

店舗数が3万7939店(2020年9月3万8669店、8月3万8106店、7月3万7810店、6月3万8139店、5月3万8059店、4月3万7982店、3月3万9165店、2月3万9662店、1月3万5001店、2019年12月3万5583店、11月3万5342店、10月3万5005店、9月3万5237店、8月3万5544店、7月3万5390店、6月3万5617店、5月3万5646店、4月3万5763店、3月3万5798店、2月3万6467店、1月3万6659店)が対象。

内訳はファーストフードの事業者数が61社(2020年9月57社、8月57社、7月59社、6月52社、5月54社、4月50社、3月53社、2月55社、1月49社、2019年12月52社、11月50社、10月52社、9月51社、8月52社、7月52社、6月55社、5月57社、4月56社、3月57社、2月57社、1月56社)。

店舗数が2万2003店(2020年9月2万2093店、8月2万2070店、7月2万1635店、6月2万1806店、5月2万1703店、4月2万1821店、3月2万1552店、2月2万2261店、1月1万8957店、2019年12月1万9369店、11月1万9273店、10月1万9217店、9月1万9118店、8月1万9275店、7月1万9131店、6月1万9326店、5月1万9370店、4月1万9461店、3月1万9444店、2月1万9913店、1月2万0219店)。

ファミリーレストランの事業者数が57社(2020年9月60社、8月59社、7月56社、6月55社、5月56社、4月54社、3月55社、2月55社、1月50社、2019年12月50社、11月50社、10月51社、9月49社、8月49社、7月49社、6月52社、5月50社、4月52社、3月50社、2月57社、1月52社)。

店舗数が1万0153店(2020年9月1万0692店、8月1万0161店、7月1万0456店、6月1万0638店、5月1万0753店、4月1万376店、3月1万395店、2月1万534店、1月9556店、2019年12月9601店、11月9667店、10月9338店、9月9569店、8月9646店、7月9578店、6月9749店、5月9667店、4月9629店、3月9622店、2月9838店、1月9770店)。

パブ・居酒屋の事業者数が38社(2020年9月38社、8月39社、7月34社、6月34社、5月35社、4月32社、3月36社、2月35社、1月34社、2019年12月33社、11月32社、10月31社、9月34社、8月31社、7月34社、6月35社、5月31社、4月33社、3月33社、2月33社、1月32社)。

店舗数が2419店(2020年9月2539店、8月2404店、7月2334店、6月2305店、5月2332店、4月2476店、3月2849店、2月2771店、1月2326店、2019年12月2254店、11月2253店、10月2198店、9月2401店、8月2312店、7月2366店、6月2335店、5月2317店、4月2366店、3月2395店、2月2378店、1月2296店)。

ディナーレストランの事業者数が31社(2020年9月30社、8月33社、7月30社、6月28社、5月32社、4月26社、3月28社、2月29社、1月26社、2019年12月27社、11月26社、10月25社、9月26社、8月25社、7月26社、6月23社、5月25社、4月26社、3月25社、2月25社、1月26社)。

店舗数が1159店(2020年9月1126店、8月1229店、7月1135店、6月1141店、5月1182店、4月1114店、3月1177店、2月1071店、1月983店、2019年12月1046店、11月1032店、10月991店、9月988店、8月1006店、7月911店、6月991店、5月997店、4月1003店、3月999店、2月1010店、1月1007店)。

喫茶の事業者数が18社(2020年9月20社、8月21社、7月18社、6月17社、5月16社、4月14社、3月15社、2月14社、1月13社、2019年12月13社、11月12社、10月12社、9月13社、8月15社、7月14社、6月13社、5月13社、4月13社、3月15社、2月14社、1月14社)。

店舗数が2014店(2020年9月2055店、8月2053店、7月2062店、6月2067店、5月1886店、4月2004店、3月2049店、2月1876店、1月2042店、2019年12月2048店、11月1856店、10月2020店、9月2040店、8月2041店、7月2037店、6月2038店、5月2040店、4月2033店、3月2062店、2月2057店、1月2063店)。

外食産業(上場企業)の売上高上位4社の10月の既存店売上高は1位のゼンショーホールディングス(すき家、国内店舗数1945店)が同4.9%増と3カ月ぶりにプラス、2位のすかいらーく(全グループ、国内外店舗数3201店)が同11.6%減と11カ月続けてマイナス、3位の日本マクドナルド(国内店舗数2914店)が同10.7%増と4カ月続けてプラス、4位のコロワイド(全グループ、国内外2665店)が同9.0%減と8カ月続けてマイナスだった。